《チャットボットの仕組み》あなたの企業に合うチャットボットのタイプとは?
チャットボットは今や多くの企業に注目されていますが、果たしてどういう仕組みで回答を行い、どんな役割を担っているのでしょうか。
この記事ではチャットボットの導入を検討しているけど、どのような種類あるのかわからない、何を選んだらいいのかわからないという方へ、チャットボットの仕組みや特徴をわかりやすくご紹介していきます。
この記事の目次
- <仕組みを知る前に…>チャットボットの種類
- チャットボットの仕組み
- ルールベース型チャットボットの仕組み
- AI(機械学習)型チャットボットの仕組み
- チャットボットの仕組み上のメリット・デメリット
- ルールベース型チャットボットのメリット・デメリット
- AI(機械学習)型チャットボットのメリット・デメリット
- チャットボットの仕組み上の注意点
- ルールベース型チャットボットの仕組み上の注意点
- AI(機械学習)型チャットボットの仕組み上の注意点
- どのチャットボットを選べばいいの?
- 手軽に導入したいなら「ルールベース型」
- ユーザーに合わせた回答をしたいなら「AI(機械学習)型」
- チャットボットの成功事例
- 事例1.株式会社アイスタイル
- 事例2.松山市役所
- 事例3.三菱UFJリース株式会社
- チャットボットの導入には「ツール」を活用すべき!
- チャットボットツールとは?
- チャットボットツールを活用するメリット
- チャットボットツールの選び方
- おすすめのチャットボットツール
- カスタマーサポート向けタイプ
- 社内ヘルプデスク向けタイプ
- まとめ
<仕組みを知る前に…>チャットボットの種類
そもそもチャットボットとは、何でしょうか。
チャットボットは、サイトなどに設置してユーザーと会話を行う、「自動会話プログラム」のことです。インターネットの発達やチャットコミュニケーションツールの発達、人手不足などの影響により、近年多くの業界から注目を集めているコミュニケーションツールです。
チャットボットの種類には大きく分けて、シナリオに沿って回答する「ルールベース型」と学習した多くのデータから最も適切な回答を導き出す「AI(機械学習)型」があります。
この2種類のチャットボットは、それぞれどのような仕組みで動いているのでしょうか?この後の章で、詳しくチャットボットの仕組みについてご説明していきます。
チャットボットの仕組み
先述した通り、チャットボットは「ルールベース型」と「AI(機械学習)型」の2種類に分類することができます。
それぞれ一体、どんな仕組みで回答を行っているのでしょうか。ここでは、仕組みの特性をご説明していきます。
ルールベース型チャットボットの仕組み
ルールベース型のチャットボットは、あらかじめ会話のフロー(シナリオ)を設定しておき、シナリオに沿って会話を進める仕組みです。「Aと質問されたら、Bと回答する」「Cと質問されたら、Dと回答する」というように、質問と回答をセットとして考え、徐々に会話が分岐していきます。YesかNoで回答し、徐々に会話が分岐して最終の回答にたどり着くフロー形式のテストをしたことはありませんか?ルールベース型チャットボットはそのテストの仕組みに似ています。
ルールベース型チャットボットの仕組み上、あらかじめ設定された質問の内容であれば、正確な回答ができるというメリットがあります。また、シナリオを考えるだけなので、比較的に簡単に導入・運用することもメリットとして挙げられるでしょう。しかし、設定された質問以外の回答はできない仕組みであるため、ユーザーに合わせた柔軟な対応は難しいことがデメリットです。
ある程度、受ける問い合わせがパターン化しているという企業では、このルールベース型チャットボットがおすすめです。
AI(機械学習)型チャットボットの仕組み
AI(機械学習)型のチャットボットは、初期設定の際にインポートした膨大な量のデータ、運用していく中でAIが学習したデータの中から、ユーザーの質問に対して最も適したと判断された回答を行う仕組みです。
AI(機械学習)型の仕組み上、保有しているデータが多ければ多いほど回答のデータが高まり、よりユーザーに合わせた自然な会話ができるようになります。しかし、データの質が悪いと正確な回答ができないため、適度なチューニングが必要になります。また、導入時に膨大なデータが必要となるため、ルールベース型チャットボットよりも導入時に手間がかかる傾向にあるでしょう。
AI(機械学習)型のチャットボットは、受ける問い合わせがパターン化していない、よりユーザーに自然な会話を楽しんでもらいたいという企業におすすめです。
チャットボットの仕組み上のメリット・デメリット
ここまで、ルールベース型チャットボットとAI(機械学習)型チャットボットの仕組みについてご紹介しました。それぞれのチャットボットが、どんな仕組みで動いているのかお分かりいただけたはずです。
では次に、チャットボットのタイプによるメリット・デメリットを確認していきましょう。
ルールベース型チャットボットのメリット・デメリット
ルールベース型チャットボットは、あらかじめ設定した会話フローに沿って会話を進める仕組みですが、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
仕組み上のメリット
ルールベース型のメリットは、既存のデータベースやFAQの用意があれば構築が容易な点です。お問い合わせへの回答を自動化することで、業務を効率化できます。
ルールベース型のチャットボットは事前に作成されたシナリオに沿って回答を行うため、間違った回答を心配もありません。
また、シンプルな設定のため、導入が簡単に済むメリットもあります。AI型に比べ、費用も安く抑えられるでしょう。
仕組み上のデメリット
ルールベース型は仕組み上、導入時にシナリオを設定しなければならないデメリットがあります。ポイントを抑えれば簡単に作成できますが、やはり手間がかかります。
また、設定されたシナリオ以外の回答ができないデメリットもあります。幅広い質問に回答しようとする場合、膨大な量のシナリオを準備しなければなりません。そのため、ルールベース型チャットボットでは、幅広い質問の回答する使い方ではなく、「パターン化された簡単な質問に応える」という使い方が向いているでしょう。
ただし、パターン化された簡単な質問に回答するといっても、チャットボットを利用するユーザーの中には複雑な質問を抱えたユーザーもいます。そうしたユーザーのためにも、回答できなかった場合に、電話番号やメールアドレスを表示させ、ほかの問い合わせ方法を促すなどの工夫が必要となるでしょう。また、有人対応のチャットへ切り替える方法もおすすめです。
AI(機械学習)型チャットボットのメリット・デメリット
「AI」というと、最新の技術で万能なイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。しかし、そんなAI技術を搭載したAI(機械学習)型チャットボットの仕組みにも、メリット・デメリットがあります。
仕組み上のメリット
AI型のメリットは、ルールベース型に比べ複雑な質問にも回答できる点です。幅の広い質問に回答できるようになることで、オペレーターと連携する必要性が少なくなり、人的コストを削減できます。
また、チャットボットは24時間稼働できるため、対応可能時間が増え、営業機会の損失を減らせます。
さらに、AI型は自己学習型でもあるため、自ら学習して回答精度を向上させることができるメリットもあります。事前にルールを設定する必要もなく、手間やコストを削減することができるでしょう。
仕組み上のデメリット
正確性の高いチャットボットを作成するためには、初期設定において大量の「学習データ」を用意しインポートしなければならないデメリットもあります。
学習データが不足する、あるいは学習データの質が悪いと、回答精度の低下を招きます。また、学習データに問題がないか定期的なチェックも欠かせません。
その他にも、AI型はシナリオ型に比べて、導入にかかる費用が高くなりがちです。初期設定時の膨大なデータ収集や、学習データの細かなチューニングが必要になることもあり、費用が高額になりやすい傾向にあります。導入方法にも寄りますが、AI型チャットボットの導入には予算が高くつくと理解しておきましょう。
チャットボットの仕組み上の注意点
これまで、ルールベース型チャットボットとAI(機械学習)型チャットボットの仕組みについてご紹介しました。それぞれのチャットボットが、どんな仕組みで動いているのかお分かりいただけたかと思います。
実は、それぞれのチャットボットでは仕組み上、注意すべきポイントがいくつかあります。ここでは、その注意点をご説明していきます。
ルールベース型チャットボットの仕組み上の注意点
ルールベース型チャットボットは、あらかじめ設定した会話フローに沿って会話を進める仕組みですが、どんな点に注意すべきなのでしょうか。
シナリオを設定する手間がかかる
ルールベース型チャットボットの仕組みの中でもご説明しましたが、ルールベース型では仕組み上、導入時にシナリオを設定する必要があります。確かに少し手間がかかりますが、ポイントを抑えることができれば、簡単に作成することができます。ここでは、シナリオ設定のポイントをご紹介します。
- あらかじめ過去の問い合わせデータを集めておく
- 選択肢は3~5個に抑える
- 選択段階は3~4段階に抑える
まず、過去に電話やメールで寄せられた問い合わせデータを集めましょう。イチからシナリオを考えようとすると大変ですが、過去の問い合わせデータを参考に「どんな内容の質問が多いか」を確認しておくと、スムーズにシナリオを考えることができます。
また、選択肢の数は3~5個、選択段階は3~4段階に抑えてシナリオを考えるようにしましょう。選択肢の数と選択段階が多すぎると、簡単に使えるというチャットボットのよさを半減してしまうので、注意してください。
設定したシナリオ以外の回答はできない
こちらも先述した通り、ルールベース型チャットボットでは仕組み上、設定されたシナリオ以外の回答はできません。そのため、ユーザーからの幅広い質問に回答しようとすると、膨大な量のシナリオを考える必要があるのです。
そのため、ルールベース型チャットボットの仕組みでは、幅広い質問に回答するという使い方よりは、パターン化された簡単な質問に回答するという使い方が向いています。
パターン化された簡単な質問に回答するといっても、チャットボットを利用するユーザーの中には複雑な質問を抱えたユーザーもいます。そういったユーザーのためにも、回答できなかった場合に、電話番号やメールアドレスを表示させ、ほかの問い合わせ方法を促すなどの工夫が必要となるでしょう。また、有人対応のチャットへ切り替える方法もおすすめです。
AI(機械学習)型チャットボットの仕組み上の注意点
「AI」というと、最新の技術で万能なイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。しかし、そんなAI技術を搭載したAI(機械学習)型チャットボットの仕組みにも、注意すべきポイントがあります。
ここでは、AI(機械学習)型の仕組み上の注意点をご説明していきます。
大量の「学習データ」が必要
正確性の高いチャットボットを作成する為には、初期設定において大量のデータいわゆる「学習データ」を用意しインポートする必要があります。この学習データが不足している、または学習データの質が悪いと、回答精度の低下の原因になってしまいます。
また、AI(機械学習)型チャットボットでは、初期設定時にインポートするデータにあわせて、運用中でAIが学習することで集まるデータがあります。初期設定時同様、このデータの質はチャットボットの回答精度に影響を与えるため、定期的に学習したデータに問題ないかチェックする必要があります。
「AI(機械学習)型」というと、勝手に賢くなってくれると捉えがちですが、細かなチューニングが必要となるのです。
シナリオ型よりも導入費用がかかる
AI(機械学習)型は、シナリオ型に比べてユーザーに合わせた柔軟な回答ができるという利点がある反面、導入にかかる費用が高くなることが多いです。
また、導入時にAIに学習させる膨大な量のデータ収集を行う必要があったり、運用開始後に学習データのこまかなチューニングが必要になったりすることから、費用が高額になりやすい傾向にあります。
導入方法などによる部分もありますが、AI(機械学習)型チャットボットの導入を検討しているのであれば、予算は多めに確保しておいたほうがいいでしょう。
どのチャットボットを選べばいいの?
チャットボットは、「ルールベース型」と「AI(機械学習)型」の2種類に分けられることがわかりましたが、さまざまな使い方があるので導入するにはどちらを選べばいいのか迷うところです。
こちらの章では、「こんなチャットボットを導入したいなら」「このようにチャットボットを導入したいなら」という2つの視点に分けて、おすすめの種類をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
手軽に導入したいなら「ルールベース型」
チャットボットを手軽に導入したいなら、比較的費用・手間がかからない「ルールベース型」がおすすめです。
シナリオを作成して、チャットボットに登録するだけなので手間がかからず、またAI(機械学習)型と導入費用相場を比較しても、ルールベース型のほうが費用を抑えられます。
またルールベース型は、導入時だけでなく、運用開始後も手間がかかりにくい特徴があります。そのため、簡単でパターン化された質問が多い場合には大幅な業務効率化が図れるでしょう。
もちろん、AI(機械学習)型同様、ルールベース型でも回答精度を高めるために、シナリオの見直しが必要になりますが、ツールを活用すれば簡単に行えます。
ルールベース型チャットボットを社内ヘルプデスクとして活用
ルールベース型チャットボットはECサイトなど、カスタマーサポートの役割を果たすことが多いですが、社内ヘルプデスクの役割として活用されているケースもあります。
これまで、ヘルプデスク担当者が回答していた、社員から寄せられる「〇〇の書き方」や「〇〇のテンプレートのある場所」などのパターン化された質問に関しては、ルールベース型チャットボットがかわりに回答してくれるようになります。仕組み上、ルールベース型はパターン化した質問への回答を得意とするため、導入がおすすめなのです。
ヘルプデスクに寄せられる質問を削減できるため、業務効率化やヘルプデスク担当者の負担軽減が期待できます。
ユーザーに合わせた回答をしたいなら「AI(機械学習)型」
よりユーザーの意図に合わせた回答を行いたいのであれば、ユーザーの言葉に合わせて回答ができる「AI(機械学習)型」がおすすめです。
仕組みの説明でもあった通り、AI(機械学習)型では膨大な学習データの中から、AIが最も適切と判断した回答を行います。「Aという質問されたらBと答える」のようなシナリオはないため、よりユーザーにあわせた柔軟な回答ができるようになります。
また、シナリオ型では選択肢を複数提示し、ユーザーに選んでもらいながら会話を進めることが多いですが、AI(機械学習)型ではユーザーが自由にワードを入力し、それに合わせた回答を行うため、会話がより自然になります。
「AI(機械学習)型」の仕組み上、初期設定~運用まで時間と労力がかかりますが、そこをしっかりと構築することにより、回答精度の高いチャットボットを目指すことができます。回答精度の高いチャットボットを作成することができると、他社との差別化にもつながり、話題性を集めることができるでしょう。
チャットボットの成功事例
ここからは、チャットボット導入の成功事例をご紹介します。
事例1.株式会社アイスタイル
株式会社アイスタイルは、多彩なブランドやコスメのデータベースと、口コミ検索機能や新商品情報などを備えたコスメ・美容の総合サイト「@cosme 」を運営する会社です。以前は問い合わせ対応時に、メール対応だと回答までに時間を取らざるを得ないことに課題を感じていました。
そこで、チャットでもメールでも返答が可能なうえ、顧客情報やアドレスとの連携、過去履歴との照合など、課題解消に役立つ機能を多数備えたチャットボットにメリットを感じ、導入に踏み切ったそうです。「@cosme 」ではパターン化できない質問が多数あったため、チャットボットは簡単に回答できるものだけに限定し、主に有人対応でFAQページに誘導する運用をすることにしました。
導入によって一言で対応が完了する質問などもあり、1案件にかかる稼働が非常に少なくなったと実感しているそうです。
(※)問い合わせチャネルを増やすメリット!チャットサポートでお客様もスタッフもWin-Winな関係に|チャットディーラーお客様事例
事例2.松山市役所
愛媛県松山市は人口50万以上を誇り、四国地方の中核市として指定されています。そんな松山市のコールセンターは年間10万件もの問い合わせを請け負っていますが、FAQのユーザビリティが悪く、職員の負担が増加していたことが課題でした。
しかし、チャットボットを利用してFAQページを改善したことで、問い合わせ数が月間1,000件削減されました。問い合わせ数が減少した分のリソースを他業務に振り分けられると共に、繁忙期の問い合わせ数が減少したことで、職員の業務負荷も解消。なにより、市民の方々の悩みや疑問解消に役だっていることが大変嬉しいことだと語られています。
このように、チャットボットは業務の効率化をもたらすものとして、近年は自治体にも導入されはじめているのです。
(※)FAQのレポート情報から市民のニーズを予測 予めFAQを用意することで繁忙期の問い合わせ数が削減|OKBIZ. for FAQ 活用事例
事例3.三菱UFJリース株式会社
三菱UFJリース株式会社は、リース・ファイナンスを中心に、環境・エネルギーやヘルスケア、不動産、航空など多岐にわたるビジネスを展開する会社です。デジタル化の動きのある中で、社内問い合わせ対応にかかる時間を削減したいという課題があり、AIを活用できないかと考えたそうです。
AIチャットボットを導入後は、年間を通じで社内問い合わせの多い人事部への質問をAIが対応できる体制が整い、業務の改善を実現しました。
また、人事部内の属人化の解消にも役立っており、従来は属人化されていた情報も、チャットボットに情報が集約されたことでメンバー間の共有が進んだとのことです。
(※)人事部のAIチャットボット「ちゃぼさん」が社員の心強い仲間に成長|HiTTO導入事例
チャットボットの導入には「ツール」を活用すべき!
チャットボットを導入したい企業におすすめなのが、便利なチャットボットツールです。
ここからは、チャットボットツールを利用することで得られるメリットや、自社に合ったツールの選び方、そしておすすめのチャットボットツールをご紹介します。
チャットボットツールとは?
チャットボットツールは、チャットボットを簡単に作成したり、設置したりできるツールです。チャットボットの有用性に注目が集まっていることもあり、2020年現在、数多くのチャットボット作成ツールが提供されています。
チャットボットツールを活用するメリット
チャットボットツールを活用することで得られるメリットを、具体的にご紹介します。
導入・運用における手間がかからない
チャットボットツールを使えば、プログラミングやAIに関する専門的知識のない方でも、簡単にチャットボットを作成・運用することができます。ほとんどのツールが直感的に理解しやすいグラフィカルなインターフェイスを備えているため、コーディング作業をせずに作成から導入後のメンテナンスやチューニングまでスムーズにこなすことが可能です。
短期間で運用を開始できる
チャットボットツールを活用することで、比較的短期間で運用を開始することができます。
チャットボットをイチから開発しようとすると、設計から構築まで自社で行う必要があり、多くの時間を要します。普段行っている業務とあわせてチャットボットの設計や構築を行おうとすれば、なかなか作業が進まず、チャットボットの導入が頓挫してしまうといったこともあるでしょう。
無理なく、スムーズに短期間でチャットボットを導入するには、ツールの活用が欠かせません。
低コストで始めることができる
チャットボットツールを利用することで、チャットボットの導入・運用を低コストで開始することができます。もちろんツールを利用してもコストは発生しますが、チャットボットをイチから自社開発し、運用するコストと比較すると、総合的にはツールを利用した方がコストを抑えられるでしょう。
イチからチャットボットを開発するためには、Webプログラミングの技術を持った人員を確保する必要があります。自社でWeb制作を手がけていない場合は、新たに人材を採用・育成するコストや時間がかかってしまいますし、Web制作チームを有する企業の場合も、これまでの業務に加えてチャットボット運用を新たに始めるとなると、キャパシティが不足してしまう可能性があります。
それに比べてツールを利用する場合は、ほとんど特別な準備を必要とせずにスムーズにチャットボットを作成できるため、人材に関するコストをかなり抑えることができます。
チャットボットツールの選び方
現在、多くのチャットボットツールが提供されているため、その中からどれを選んだらいいのか判断できないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、ここでは自社に合ったチャットボットツールを選ぶために、チェックしておきたいポイントを3つご紹介します。
ルールベース型かAI(機械学習)型か
チャットボットツールを選ぶうえで注意しなければいけないのは、「ツールにより作成できるチャットボットのタイプが異なる」ということです。ルールベース型とAI型のチャットボットにはそれぞれ異なる特性があり、企業のスタイルや導入目的によって向き不向きがあります。
コストや細かい機能を比較検討する前に、まずは自社が作ろうとしているチャットボットのタイプを決めておき、目的を実現できるツールを選ぶようにしましょう。
導入実績・事例を確認
チャットボットツール選びで迷ったら、導入実績を確認することがおすすめです。
もちろん、導入実績のみで判断することはよくありません。しかし、導入実績が豊富ということは、「多くの企業に支持されているツール」ということであるため、安心して導入に踏み切れます。あくまでも、ひとつの指標として導入実績を参考にツールを選ぶといいでしょう。
また、実績とあわせて、ツールのサービスサイトなどで公開されている導入事例を確認することもおすすめです。自社と同じ業種の企業で導入されているかなどに注目して、事例には簡単に目を通しておきましょう。
設置可能場所を確認
チャットボットツールが、どのようなインターフェイスを選択できるのか、つまりどこにチャットボットを設置できるのかという点も確認しておきましょう。現代のユーザーが企業の情報にアクセスする手段は、PCによる企業サイトの閲覧とは限りません。スマホからサイトを閲覧するユーザーの割合は非常に大きくなっていますし、日常的にSNSの公式アカウントから情報を得ているという人もいます。
そのため、チャットボットの運用を効果的なものにするには、企業が対象とするユーザー像に一致したインターフェイスを選ぶことが必要となってきます。例えば若い女性に人気を集めるアパレル企業であれば、SNS上にボットを設置できるツールや、公式サイトに設置するボットでもスマホからの閲覧の邪魔にならないデザインのボットを設置できるツールを選ぶべきでしょう。また、企業のブランドサイトのほかにECサイトも運営している場合には、1つの契約で複数のサイトやドメインにボットを設置できるサービスを選ぶといった考え方もあります。
おすすめのチャットボットツール
チャットボットツールを利用するメリットや選び方のポイントを踏まえ、ここからは中でもおすすめのツール「チャットディーラー」をご紹介します。
チャットディーラーは、ルールベース型と一問一答型のチャットボットが作成できるツールで、自社サイトやECサイトをはじめ、CMS・ランディングページ(LP)・FAQページ・社内ポータル・グループウェア・各種Webシステムなど、多種多様な場所に設置することができるツールです。
では、タイプ毎の特徴について詳しく確認してみましょう。
カスタマーサポート向けタイプ
カスタマーサポート向けタイプのチャットディーラーは、主にチャットボットで問い合わせ対応を簡略化できるツールです。
チャットボットの動きをフローチャート式に表示して視覚的に作成できたり、チャット数や選択肢のヒット数などを一目で確認・分析できたりします。導入の際にも、ExcelデータでQ&Aを用意するだけでフリー入力可能なチャットボットが作成できるなど、手軽に済ませられることも特徴です。
活用することで、カスタマーサポートやコールセンター、窓口業務の課題を解決し、チャットボットでの自動回答で負担を低減。さらに、データを収集することでユーザーニーズを見える化し、サービス改善への道筋を視認できます。
カスタマーサポート向けタイプの詳細はこちら
社内ヘルプデスク向けタイプ
社内ヘルプデスク向けタイプのチャットディーラーAIは、簡単導入ですぐ使えるAIチャットボットツールです。社内用テンプレートが400種類搭載され、簡単操作で活用できます。
総務や人事、経理、労務など、複数部署でまとめて利用可能です。「バックオフィス担当者の問い合わせ対応の時間が多く、本来のコア業務ができない」「マニュアルやFAQを使ってもらえない」「業務が属人化してしまう」といった課題を解消できるでしょう。
ヘルプデスクタイプも、最小限の負担ですぐに導入できたり、AIを搭載しているもののリーズナブルな価格で済むメリットがあります。また、質問テンプレートに回答を登録した学習済みAIを使用するため、データ整備も不要です。さらに、ビジネスチャットと連携可能で、使い慣れているインターフェイス上でチャットボットを利用できることも大きな魅力でしょう。
社内ヘルプデスク向けタイプの詳細はこちら
まとめ
この記事では、チャットボットの仕組みについてご紹介しました。
「ルールベース型」と「AI(機械学習)型」の2種類の仕組みの特徴を、ご理解いただけたでしょうか?
ご説明した通り、それぞれの仕組みにはメリットもあり、デメリットもあります。どちらの仕組みがいいのか、悪いのかではなく、自社の求めるチャットボット像を明確にし、適切なほうを選ぶようにしてください。
下記の記事では、さらに詳しく「ルールベース型」と「AI(機械学習)型」の説明をしています。また、チャットボットの導入に便利なツールもご紹介しているので、ぜひこちらの記事もご一読ください。
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