チャットサポートの仕組みや導入メリットは?効果的な対応を実現するためのポイントまで解説!

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近年の人材不足を背景に、コールセンターの代わりにチャットサポートを導入する企業が増えています。また、コロナ禍のもと「密」を避ける目的でも、チャットサポートへの転換を検討している企業も少なくないようです。

しかし、ひと口に「チャットサポート」といっても、無人対応と有人対応の2種類あることをご存じでしょうか?

今回は、チャットサポートの導入をご検討中の方に向けて、仕組みや導入メリット、運用を成功させるためのポイントを解説していきます。

この記事の目次

    チャットサポートとは?

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    チャットサポートとは、チャットを介してリアルタイムでユーザー対応を行うことです。

    例えば、ECサイトを訪問した際や、ホテルなどの予約サイトを閲覧した際に、画面のサイドに「何かご質問はございますか?」とチャットウインドウが開いているのを見たことがあるでしょう。中には、実際に使ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。

    後述しますが、このチャットサポートにはさまざまなメリットがあり、近年新たな対応チャネルとして、大きな注目を集めています。

    まずは、このチャットサポートの仕組みについて詳しく見ていきましょう。

    チャットサポートの仕組み

    チャットサポートには、以下の3つの方法があります。

    • 無人での自動対応
    • 有人対応
    • 無人と有人を組みあわせて対応

    それぞれ、どのような仕組みなのかを見ていきましょう。

    無人対応の仕組み

    無人対応では、ユーザーの質問に対してロボットが自動応答します。

    「あらかじめ設定されたシナリオの内容に沿って対応する方法」と「AIを活用して対応を行う方法」に分けられます。以下では、それぞれの仕組みを解説します。

    シナリオに沿ったチャットサポート

    シナリオに沿ったチャットサポートは、表示された選択肢をユーザーが選び、その内容に紐づけられた回答を行います。

    つまりシナリオ型のチャットサポートでは、ボット側は与えられたシナリオ通りに分岐を繰り返しているだけであり、実はボットは会話を認識しているわけではありません。そのためシナリオに沿ったチャットサポートは、「ルールベース」と呼ばれることもあります。

    AIを活用したチャットサポート

    対して、AIを活用したチャットサポートは、ユーザーが入力した質問文の中からキーワードを拾い出し、その質問に対してAIが最も適切だと判断した回答を提示する仕組みです。

    AIを活用したチャットサポートでは、AIがユーザーとの対話を機械学習し、回答の精度が上がっていくことも特徴です。その一方会話ログが少ない間は、会話が続かなかったり適切な回答を返せなかったりする可能性があるという点も考えられます。

    有人対応の仕組み

    有人対応のチャットサポートでは、カスタマーサポートのオペレーターが実際にチャットでやり取りを行います。

    従来、電話やメールで行っていた問い合わせ対応を、チャットで行うと考えるといいでしょう。

    無人対応と異なり人間が対応するため、ユーザーの質問意図をくみ取ったうえでフレキシブルな対応を取れることが特徴です。また、メールのようにユーザーを待たせることがなく、電話より低いハードルでリアルタイムのユーザー対応を実現できます。

    チャットサポートを行うメリット

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    近年、導入が進むチャットサポートですが、カスタマーサポートをチャットで行うことにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

    ここでは、4つのメリットについて見ていきます。

    対応業務の効率化

    カスタマーサポートにチャット窓口を導入する最大のメリットは、対応業務の効率化が実現することです。

    従来のコールセンターで行うカスタマーサポートは、1人のオペレーターが同時に複数人の対応をすることはできません。しかしチャットであれば、ユーザーの入力を待っている間に別のユーザーに回答するなど、複数ユーザーの対応を同時に進めることが可能になり、効率が上がります。

    有人対応は個別対応が必要な質問だけに限定し、定型質問に対してはボットによる無人対応を実施すれば、さらに効率化が実現できるでしょう。

    また電話であれば、ユーザーが会員番号や住所などを口頭で伝えるのを確認しながらシステムに入力する必要がありますが、チャットならユーザーが直接入力するのでスピーディーでミスが減ることもメリットです。

    ユーザー満足度の向上

    チャットサポートを実施すると、ユーザー満足度の向上にもつながります。

    そもそもユーザーがカスタマーサポートを利用するのは、「何か知りたいことがある」、あるいは「トラブルを解決したい」ときがほとんどです。多くのユーザーは「今すぐ課題を解決したい」と考えているため、対応の早さが満足度に直結します。

    しかし、電話でのサポートは、回線数や対応できるオペレーターの人数に限界があります。混雑時には回線がつながりにくくなり、ユーザーをイライラさせてしまうでしょう。メールによるサポートも、返信が遅ければ不満を感じ、購入を検討していた見込み客でも他社の製品やサービスを選んでしまうかもしれません。

    その点チャットサポートであれば、ユーザーを待たせることなく対応が可能です。無人対応と有人対応を平行して行えば、営業時間関係なく24時間365日の対応が実現でき、ユーザーの満足度向上が期待できるのです。

    問い合わせハードルが下がる

    チャットサポートはユーザーが問い合わせるハードルが下がるため、機会損失を防ぐこともメリットです。

    近年とくに若い世代は、コミュニケーションをとるときに、LINEやMessengerといったチャットツールを使うことが多く、電話やメールに抵抗を感じる人が増えています。「電話番号が表示されて記録されるのがイヤ」「直接話すのは苦手」「アドレスを入れたりタイトルや形式的なあいさつを書いたりするのが面倒」など、いろいろな理由が考えられます。

    そういった人は、チャットという選択肢が用意されていなければ、「面倒だから問い合わせなくてもいいか」「また今度にしよう」と考えるかもしれません。

    その点使い慣れたチャットであれば、気軽に質問してみようと思ってもらえます。気になることをその場で解消できれば、購入への意欲を維持したまま次のステップに進んでもらえる可能性が高まります。

    人件費削減につながる

    チャットサポートを導入すると、コストを大幅に削減することが可能です。

    従来のコールセンターでは、多くの回線を用意して、それだけの数のオペレーターを採用する必要がありました。回線を減らせばコストを下げられますが、電話がつながりにくくなり、ユーザーの満足度低下が懸念されます。

    しかし、チャットサポートを導入すれば、1人のオペレーターが同時に複数のユーザーに対応できるようになります。無人対応のチャットシステムの精度が上がれば、問題を自己完結できるユーザーが増え、オペレーターそのものを減らすことも可能です。

    夜間や祝祭日などに稼働させても、無人対応のチャットサポートなら休日手当も残業代もかかりません。チャットサポートは導入にコストこそかかりますが、軌道にのれば結果的に人件費削減に効果があるのです。

    チャットサポートの懸念点

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    対応業務の効率化が期待できる、ユーザーの満足度向上につながるなどメリットの多いチャットサポートですが、懸念すべき点もあります。それは、チャットサポートはユーザーから「スピード感がありかつ正確でわかりやすい回答」が求められる点です。

    もちろんこれは電話であってもメールであっても同様で、チャットサポートに限ったことではありません。しかし、チャットはそのリアルタイム性の強さから、よりその傾向が強いことが特徴です。迅速かつ期待した回答が得られなければ、ユーザーは「期待外れ」との感想をもちかねません。

    また、リアルタイムという点では電話もチャットも同じですが、電話は顔こそ面してはいませんが、直接つながっているため声のトーンからオペレーターの様子がわかる安心感があります。「心配している」「本当に申し訳なく感じている」ことが伝われば、ユーザーの不満を多少なりとも解消できることは少なくありません。

    しかしチャットはトーンが伝わらないため、オペレーターの気持ちも通じないことがあります。ましてや無人対応であればなおさらで、怒り心頭のユーザーにボットがまったく的外れな回答をしてしまうと火に油を注ぐ結果になりかねません。

    チャットサポートは運用方法を誤ると、ユーザーの満足度を一気に下げかねない点には注意が必要です。

    チャットサポートの実施ポイント

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    チャットサポートを導入する際に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。

    担当者の教育の徹底

    チャットサポートを導入する際には、担当者の教育を徹底しておく必要があります。

    チャットサポートはメールとは違い、リアルタイムで回答しなければなりません。回答までに時間を要してしまうと、ユーザーがチャットを選択した意味がなくなり不満を感じてしまいます。電話であれば「調べてすぐに折り返しいたします」と、一旦仕切り直すことも可能ですが、チャットではそれもできません。

    そのため、チャット対応する担当者は、どんな質問に対しても回答できるように十分な教育を施しておく必要があります。または最初に「サイトの使い方のご質問」「商品のご質問」「送料・お支払い方法のご質問」といった質問でユーザーを適切に振り分けるなどの工夫をするのもおすすめです。

    回答内容を工夫する

    チャットサポートする際には、図や画像を用いるなど回答内容を工夫することも大切です。

    チャットシステムは、画像やファイルを送信できる機能が備わっているものがほとんどです。電話ではユーザーに対しては口頭でしか説明できないため困難な内容も、チャットであれば適切な画像を1枚送るだけで解決できることも少なくありません。

    また、反対にユーザーからトラブルが発生している箇所の画像を送ってもらうことで、問題の原因がわかることもあるでしょう。画像のやりとりはメールでも可能ですが、チャットならリアルタイムで解決を目指せることはユーザーに強い安心感を与えられます。

    結果的にユーザーに満足してもらえれば、満足度の向上にもつながるのです。

    無人と有人を切り替える

    ご紹介したとおり、チャットサポートには無人と有人の2種類があり、どちらにもメリット・デメリットがあります。まずは無人対応で進め、ユーザーが問題を解決できないとわかった時点で有人に切り替えるシステムを構築しておけば、効率的な運用が可能です。

    また、営業時間内は有人対応を実施し、営業時間外は無人対応を行えば、自己解決できるユーザーを満足させ、そうでないユーザーに対しても「一次対応はしてもらえた」と感じてもらえます。チャットサポートを導入するなら、無人と有人をうまく切り替えられるシステムを導入するのがおすすめです。

    無人と有人の切り替え可能!チャットディーラー

    チャットディーラーロゴ

    チャットサポートを導入するなら、チャットディーラーがおすすめです。

    チャットディーラーは、あらかじめ用意しておいたシナリオをもとにチャットボットが自動で回答する無人チャットと、リアルタイムでスタッフがユーザーの質問に回答できる有人チャットの2種類があります。もちろんはじめは無人対応で自動回答させ、個別対応が必要と判断した時点で有人対応に切り替えることも可能です。

    チャットディーラーを導入することで、サポートセンターの問い合わせ対応の負担を削減しつつ、ユーザーの自己解決率をあげることで満足度を高めます。24時間365日のユーザーサポートが実現し、機会損失を防ぐことにもつながります。

    チャットディーラーの詳細はこちら

    まとめ

    チャットサポートには大きく分けて無人対応と有人対応の2種類があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。基本的には初期対応を無人対応にまかせ、個別に対応が必要と判断された時点で有人に切り替えると効率的な運用を実現できます。

    導入に際しては担当者を教育する、チャットのシナリオを作成するなど手間ヒマがかかりますが、いったん機能し始めれば大きくコストを削減できます。チャットサポートを導入するなら、無人・有人どちらの機能も備わったチャットディーラーがおすすめです。

    • 執筆者:ボットマガジン編集部
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      ボットマガジン編集部

      ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

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