リモートワーク中のヘルプデスク対応を効率化させるポイントとは?

リモートワーク中のヘルプデスク対応を効率化させるポイントとは?

コロナ禍の影響もあり、リモートワークを導入する企業が急増しました。それにあわせてヘルプデスク部門の重要度も高まっています。

その一方、リモートワーク環境下でのヘルプデスク対応は課題が多く、多くのヘルプデスクが困難に直面しています。リモートワーク中のヘルプデスク対応は、どのように効率化させれば良いのでしょうか?

本記事では、リモートワークにおけるヘルプデスク対応の重要性と抱える問題、課題解決に向けて押さえておくべきポイントまで解説します。

この記事の目次

    リモートワークとは

    リモートワークとは

    リモートワークとは、リモートが遠隔、ワークが仕事を意味することから分かるように、社員がオフィスに出社せず、会社から離れた場所で業務を行うことを指します。リモートワークでは、インターネットを利用して、ビデオ会議やチャット、メールなどを用いることで、遠隔地にいてもオフィスにいるのと同じように仕事をします。

    リモートワークは自宅で行うものと考える人が多いようですが、カフェやレンタルオフィスなどで仕事をすることも、リモートワークと呼ばれます。

    リモートワークはコロナウイルス感染症が拡大し、3密を避けるために政府が強く推進したことから急速に拡大しました。コロナ禍が終息するとオフィスワークに戻るかは、今のところ未知数です。

    しかしコロナ禍終息後もテレワークを行いたいと答える人の割合が74.1%にも及ぶとの調査結果もあります。働き方改革が声だかに叫ばれるなか、今後も定着する可能性は十分考えられるでしょう。

    【出典】公益財団法人 日本生産性本部「第6回働く人の意識に関する調査 調査結果レポート」

    社内ヘルプデスクとは

    社内ヘルプデスクとは

    社内ヘルプデスクとは、社員が業務を遂行するうえで発生したトラブルに対処したり、疑問や質問に答えたりする部署を指します。

    システムやIT機器に関する問い合わせ対応を任せられることから、情報システム部こと情シスに社内ヘルプデスクを兼任させている企業が多いようです。また相談の内容によっては、総務や経理などのバックオフィス部門の担当者が、ヘルプデスクの役割を担うケースもあるようです。

    社内ヘルプデスクは、社内の「なんでも屋さん」のような役割があり、業務を円滑に進めるためには欠かせない存在です。

    リモートワーク環境に適した社内ヘルプデスク対応が必要

    社員がオフィスに出勤する通常勤務では問題なく機能していたヘルプデスクも、リモートワークが拡大すると、従来のように対応するのは難しくなります。顔を見て直接話したり、実際に一緒にシステムを操作して説明したりができなくなるためです。

    しかし社内の困りごとを引き受けるヘルプデスクが機能しないと、各所に不具合が発生し、事業を円滑に進めることが難しくなります。コロナ禍をなんとかしのいだとしても、今後またどのような突発的な災禍に見舞われるかは誰にも予測できません。

    今後同様の事態が発生しても、スムーズにテレワークに移行し、ヘルプデスクも問題なく機能できるような環境を構築しておくことは、企業の危機管理として重要です。

    リモートワークにおける社内ヘルプデスクの課題点

    リモートワークにおける社内ヘルプデスクの課題点

    リモートワーク環境下で、社内ヘルプデスクに発生している課題を5つ紹介します。

    問い合わせ件数が増加する

    リモートワークでは、社内ヘルプデスクへの問い合わせが増加するため対応が追いつかなくなる傾向があります。

    とくにリモートワーク導入時、ITに不慣れな社員がリモート環境を構築するのはハードルが高く、ヘルプデスクへの質問が多くなります。なんとか環境を整えても、今度は新しく導入するビデオ会議システムやクラウド型ツールなどを使いこなせない人からの質問が増加します。

    社内であれば、ちょっとしたことは周りに聞けば解決できましたが、リモートワークでは「まずはヘルプデスクに」と考える社員が増えてしまうのです。

    メンバーの稼働状況が見えづらくなる

    リモートワーク環境下でのヘルプデスク業務は、同じくヘルプデスクに携わるメンバーの稼働状況が見えづらくなるのも課題です。

    同じオフィス内にいれば、互いに声を掛けあうことで問い合わせ対応を進めることができました。しかしテレワークでは、誰がどのような仕事をしているのかが分かりません。

    そうなると、問い合わせメールが入っても「誰かが対応しているだろう」といった対応漏れや、誰も対応していないと思ったら他のメンバーも対応していたといった重複対応が発生しやすくなってしまいます。

    ナレッジの共有が不十分になる

    リモートワークでヘルプデスク部門のメンバーが個別に対応していると、ナレッジの共有が不十分になる可能性が高くなります。これまで社内ポータルで情報共有していたものが、リモートワーク環境下では難しくなり、個人のローカル環境にデータがたまっていってしまうためです。

    ナレッジの共有が不十分になると、対応品質の標準化が難しくなるのも問題です。対応品質にバラツキがあると、ヘルプデスクに対する社員の満足度も低くなってしまいます。

    リモートワーク環境下でヘルプデスク業務を行うには、ナレッジを共有できるシステムを構築しておく必要があるのです。

    対応の属人化が加速する

    互いの稼働状況が見えづらくなり、さらにナレッジの共有が不十分になってしまうと、対応の属人化が加速するのも問題です。

    ナレッジが共有されていないと「この問題はこの人にしか分からないから直接聞こう」といった、見えないところでの個別の対応依頼が発生する傾向があります。依頼を受けた側も、ほかのヘルプデスクメンバーの稼働状況が見えないので、手すきの人に「対応をお願いします」と声をかけられず、自分自身で対応せざるを得なくなります。

    その結果、対応の属人化がどんどん進んでしまうのです。

    対応効率が下がる

    ヘルプデスク担当もリモートワーク環境下にいる場合、対応効率が下がる傾向があります。

    オフィスにいれば、対応に必要なデータをすぐに引き出し回答できるような問題でも、自宅にいると手元に資料がなく、調べるのに困難を要します。さらにシステムやIT機器のトラブルに関しては、リモートで指示を出すのは難しく、緊急事態の場合には自宅からオフィスに駆けつける必要があるでしょう。

    オフィス内にいればすぐに解決できることでも時間と手間を要するようになり、対応効率は落ちていきます。ヘルプデスクの対応効率が落ちることで、業務全体がスムーズに進まなくなる可能性もあるでしょう。

    リモートでのヘルプデスク対応で取り組んでおきたいポイント

    リモートでのヘルプデスク対応で取り組んでおきたいポイント

    ここからは、リモートワーク環境下でヘルプデスク対応を実施するときに、取り組んでおきたいポイントを7つご紹介します。

    チャットボットの導入

    リモートワーク環境を整えるときには、あわせてチャットボットの導入を検討しましょう。

    チャットボットは、「チャット=会話」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、会話形式の自動応答システムを指します。ECサイトなどの片隅に、「なにか質問はありますか?」と表示された小さなチャットウィンドウが開いているのを見たことがあるのではないでしょうか。あれがチャットボットです。

    チャットボットをクラウド型の社内ポータルサイトに表示するように設定しておけば、社員は質問があるときに、まずは自己解決を試みることができるようになります。24時間365日、どんなときでも社内問い合わせに対応できるのも、チャットボットを導入するメリットです。

    FAQやマニュアルの作成・公開

    FAQやマニュアルを作成し、社内ポータルサイトに公開するのも有効です。

    社内ヘルプデスクの問い合わせ先を掲載しているページに、まずはFAQやマニュアルを参照するよう、目立つリンクを設置しましょう。社員をそちらに誘導し、自己解決を促せば、社内問い合わせ対応業務を大幅に削減できます。

    ただしFAQやマニュアルは、使いにくければ社員に活用してもらえません。データを見やすく整理し、フォルダで階層分けする、タグをつけて検索性を高めるなどの工夫が必要です。

    問い合わせ管理ツールの導入

    ヘルプデスク部門のスタッフがリモートワーク環境下で働く場合には、問い合わせ管理ツールの導入がおすすめです。

    問い合わせ管理ツールとは、社内メールやチャットツールから寄せられる問い合わせを一元管理するシステムを指します。ツールを導入すると、寄せられた問い合わせに誰が・どのように対応しているのかが一目瞭然になるので、対応漏れや二重対応を防げるようになるのがメリットです。

    ナレッジ共有ツールの導入

    ヘルプデスク業務をテレワーク環境下で実施するには、ナレッジ共有ツールの導入も検討しましょう。

    ナレッジ共有ツールとは、各社員が所有している知識やノウハウなどの「ナレッジ」を収集し、一元管理・活用できるツールです。フォルダ階層になっているものや、wikiタイプなど、いろいろな種類があります。

    ヘルプデスクのスタッフ間でナレッジが共有できていると、問い合わせ対応の品質の標準化に役立つと同時に、属人化を防ぐのにも有効です。社内ポータルサイトでナレッジを共有すれば、問い合わせを減らす効果も期待できます。

    トラブル対応の環境を準備する

    リモートワークでは、社員は自宅で業務を行うことが多いため、社員のPCなどを遠隔操作できる環境を構築しておくことも大切です。

    オフィス内であれば、トラブルが発生した社員のデスクに赴いて、一緒に画面を見ながら対応が可能です。しかしリモートワーク環境下では、いちいち社員の自宅を訪問するわけにはいきません。

    そのためWeb会議ツールで画面を共有しながら操作指示する、問い合わせ元のPCにアクセスして遠隔操作できるようにしておく、動画のマニュアルを作成しておくといった準備をしておくことをおすすめします。

    社員のITリテラシーを高める

    リモートワークに備え、社員のITリテラシーを高めておく必要もあります。

    社員のなかには、自宅で使うのはスマホだけ、社内でもwordやexcelしか使ったことがない、といった人も少なくありません。そういった人たちに、リモートワークが始まってからいきなりWeb会議システムをインストールさせたり、操作を指示したりしても、使いこなしてもらうのは困難です。

    そのため、少人数のグループごとの学習会を開くなどし、社員のITリテラシーを高める工夫を考えましょう。

    業務のアウトソーシング

    リモートワーク導入に際し、ヘルプデスク業務のアウトソーシングを検討するのもおすすめです。

    リモートワークを導入するには、社員のPCの設定や各種ソフトウェアのインストール、クラウドサービスの導入など、多くの業務が発生します。社員からの問い合わせも激増し、ヘルプデスクは多忙を極めるようになります。

    このうちPCの設定や社内問い合わせなど、比較的重要度が高くない業務をアウトソーシングすると、業務負担を軽減できます。そのような業務はリモートワーク導入後、軌道に乗ってしまえば落ち着くので、期間限定でアウトソーシングすると費用負担を軽く抑えることも可能です。

    リモートでのヘルプデスク業務効率化に「チャットディーラーAI」

    リモートでのヘルプデスク業務の効率化を進めるためにチャットボットを導入するなら、「チャットディーラーAI」がおすすめです!

    チャットディーラーAIは、社内ヘルプデスク用に開発されたチャットボットで、あらかじめ400種類以上もの社内質問用テンプレートと学習済みAIが搭載されているのが特徴です。

    通常のAI型のチャットボットは、FAQを作成して登録し、データを積み上げてチューニングするといった導入コストがかかります。一方チャットディーラーAIは、用意された質問に回答を登録すれば、すぐに使い始めることが可能です。AIはすでに学習を済ませているため、データ整備に手間と時間をかける必要がありません。

    専属担当がつき、追加費用を負担することなく初期導入から効果検証まで徹底的に支援してくれるので、リモートワークの準備で忙しいヘルプデスクでも負担なく導入できます。

    チャットディーラーAIの詳細はこちら

    まとめ

    コロナウイルス感染症の拡大を受け、政府主導で急速に浸透したテレワークは、コロナ禍が終息したあとも定着する可能性があります。また、いつ同様の災禍にみまわれるか予測できないことを考えると、テレワーク環境を整えておくことは企業として急務です。

    テレワーク環境下では、社内問い合わせに対応するヘルプデスクの役割が非常に重要になります。テレワークが始まっても、ヘルプデスク部門が円滑に業務を進められるよう、質問の増加やメンバーとの情報共有の不足など、発生が予想される課題にあらかじめ対処しておく必要があります。

    そのためには各種ツールを導入するのがおすすめです。なかでもチャットディーラーAIは、社内問い合わせ対応に特化して開発されているため、負担なく導入できます。興味を持たれた方は、ぜひ以下から資料のダウンロードをご検討してみてください。

    • 執筆者:ボットマガジン編集部
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      ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

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