【クラウド型orオンプレミス型?】チャットボットの選び方をご紹介!
チャットボットは、「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類に分けることができます。両者はそれぞれ特徴が異なるため、メリットやデメリットを知ったうえで、自社にあったタイプを選ぶ必要があります。
本記事ではチャットボットを「クラウド型」と「オンプレミス型」、またさらに「セルフサービス型」「サポート付き型」に分けて、それぞれの特徴やメリットとデメリットを詳しく解説します。
選ぶ際に重視するポイントも紹介しますので、自社に適したチャットボットを検討するときのご参考にしてみてください。
クラウド型チャットボットのメリット・デメリット
クラウド型はその名の通り、インターネットなどのネットワークを経由して、クラウド上で利用するチャットボットを指します。
まずは、クラウド型チャットボットのメリットとデメリットを紹介します。
メリット
クラウド型のチャットボットは、導入に際して特別な設備を整える必要がないため、初期費用を安く抑えられることがひとつのメリットです。自社にサーバーを置く必要がないため、設備のメンテナンスコストも基本的にはかかりません。
また、システム導入や構築に時間がかからないので、比較的短期間で導入できることもポイントでしょう。
さらに、インターネット環境さえあれば、場所や使用デバイスに関係なく使える利便性の高さもクラウド型の特徴です。社内ヘルプデスクとして活用したいといったケースでは、複数の支店で同時に利用したり、リモートワークをしている社員が自宅からアクセスして管理したりといった使い方もできます。
デメリット
クラウド型のチャットボットは、導入コストは抑えることができますが、ランニングコストは高くなる傾向にあります。
クラウド型の多くがサブスクリプションサービスとして提供されているため、利用し続ける限り月額料金が発生します。
この月額料金はサービスによって異なりますが、利用人数や利用量に応じて金額が決まるシステムを採用しているものは利用規模によっては高額になる可能性がある点には注意が必要です。
オンプレミス型チャットボットの特徴
オンプレミス型とは、自社内にサーバーやハードウェアを置いて運用するタイプのチャットボットです。
オンプレミス型チャットボットのメリットとデメリットを紹介します。
メリット
オンプレミス型は、導入時にサーバーやハードウェアの設置費用が発生するものの、導入してしまえば、機器のメンテナンスコストが発生する程度で、月額利用料などはありません。そのためランニングコストはクラウド型と比較すると、安く抑えられることがメリットでしょう。
また、オンプレミス型はクラウド型とは異なり、クラウド上にデータを置かないためセキュリティ面では安心感を得られます。
デメリット
月額利用料が不要で、比較的ランニングコストを抑えることができるオンプレミス型ですが、その分初期費用は高額になります。
また自社にあわせてフルカスタマイズできることもオンプレミス型の特徴ですが、その分開発費と導入までの時間がかかってしまいます。とくに多種多様なデバイスに対応しようとすると、コストがかさむ点には注意が必要です。
オンプレミス型チャットボットは衰退しつつある
月額費用やセキュリティ面でメリットのあるオンプレミス型ですが、実は現在リリースされているほとんどがクラウド型のチャットボットです。
かつては、オンプレミス型のほうがカスタマイズ性に優れているといわれていました。しかし、最近はクラウド型のカスタマイズ性も向上し、あわせてセキュリティ面も強化されていることから、あえて高額な初期費用を投下してオンプレミス型を選ぶ理由は減りつつあるのです。
「セルフサービス型」「サポート付き型」とは?
チャットボット、はクラウド型・オンプレミス型の2種類に分けることができるとご説明しました。
しかし、実は「セルフサービス型」「サポート付き型」「オンプレミス型」といった、3種類に分類することもできます。
オンプレミス型については前章でもご紹介したので、ここでは「セルフサービス型」と「サポート付き型」のそれぞれの概要とメリット・デメリットを解説します。
セルフサービス型
セルフサービス型とは、その名の通り、導入時の設定やシナリオの設定をセルフで、つまり自社で行うタイプのチャットボットを指します。
セルフサービス型は、自社ですべての設定を行う必要があるため、チャットボットの導入経験がないと、運用開始までに時間がかかるという懸念があります。
しかし、その分導入コストを抑えられるという面はメリットとなるでしょう。
また、導入にあわせて、自社の人材を育成できることもポイントです。チャットボットの導入経験はなくとも、ITツールの操作に慣れており、ある程度運用開始まで余裕がある場合は、セルフサービス型を検討してもいいでしょう。
サポート付き型
サポート付き型は、導入時の設定から運用開始後のアップデート作業まで、幅広いサポートを受けることができるタイプのチャットボットです。クラウド型のチャットボットの多くが、このサポート付き型となっています。
サポート付き型のチャットボットは、社内にリソースが不足している、ITツールに長けた人材がいない、あるいはなるべく早く運用を開始したいといった企業に向いています。
多くのサポート付き型チャットボットは軌道に乗るまでサービス提供会社が伴走してくれるため、ITツールの操作に不慣れな人が多いのでうまく使いこなせるか不安、といった場合におすすめです。
どのタイプがおすすめ?
チャットボットにはさまざまなタイプがあることが分かりましたが、どのタイプを選べばよいか分からないという方もいるでしょう。ここでは、自社に最適なチャットボットのタイプを決定する際に考えるべきポイントついて、ケース別に解説します。
-
コストを重視するケース
とにかく導入・運用のコストを抑えることを優先したい場合は、クラウド型かつセルフサービス型のチャットボットを選ぶのがおすすめです。
ただし、導入・設定はすべて自社で行う必要があるため、社内に詳しい人材を用意する必要があります。
-
チャットボットをはじめて導入するケース
チャットボットをはじめて導入する場合は、コストを抑えつつもサポートを利用した方が良いため、クラウド型かつサポート付き型のチャットボットを選ぶのがおすすめです。
セルフサービスよりも多少割高となりますが、きめ細やかなサポートを受けることができるため、導入経験や専門知識が無くともスムーズに導入・運用を行うことができます。
-
自社独自の環境にできるだけ合わせた導入を行いたいケース
自社独自の業務システムやセキュリティ環境に合わせてチャットボットを導入したい場合は、オンプレミス型かつサポート付きのチャットボットがおすすめです。
初期コストは多くかかりますが、フルスクラッチ・フルサポートにて自社が求める理想に限りなく近いチャットボットを導入することができます。
チャットボットの選び方
チャットボットはクラウド型・オンプレミス型に大別され、さらにセルフサービス型・サポート付き型に分かれることを解説してきました。まずはどの組み合わせが自社に適しているかを考えて、チャットボットを選びましょう。
ここではそれ以外に、チャットボットを選ぶときに検討するべきポイントを3つ解説します。
AI型orシナリオ型
チャットボットには「AI型」と「シナリオ型」の2つの回答システムがあります。それぞれの特徴と違いを知ったうえで、自社の利用目的にはどちらが適しているかを検討して選びましょう。
AI型
AI型チャットボットは、ユーザーから受けた質問に対し、AIが学習データの中から最も適切とされた回答を行う仕組みです。
この後ご紹介するシナリオ型は、あらかじめ設定されたルール内でしか回答ができませんが、AI型は言葉の表現ゆれなどにも対応でき、より人間に近い会話ができるという特徴があります。
また、ユーザーとの会話で学習を繰り返し、徐々に回答精度が高まっていくという点もAI型ならではの特徴でしょう。
ただ、高度な会話が実現する分、比較的導入コストが高い傾向があります。
AI型のチャットボットについては、以下の記事でも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
シナリオ型
シナリオ型チャットボットは、事前に設定しておいたフロー(シナリオ)に従って提示される選択肢を、ユーザーが選ぶことで会話が進む仕組みです。
ユーザーが知りたい情報や、問い合わせるであろう質問が予想されている場合には、適切なシナリオを設定できるためスムーズに導入・運用を進められます。
また、AI型のようにボット自身で学習することはできませんが、用意した選択肢がどれくらい選ばれたのか、どのメッセージで離脱したのかといったデータを分析し、改善を繰り返すことで、回答精度を高めていけることが特徴です。
さらに、シナリオ型は比較的低コストで導入することができます。
シナリオ型チャットボットについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。
機能性
チャットボットは種類が多く、その機能は大きく異なります。
チャットボットを導入する際に、つい「せっかくだから、色々使えるものがいい」と考え、多機能なものを選ぶ方は多いでしょう。しかし、多機能なものは操作やUIが複雑だったり、導入費用も高くついたりと、「高い費用をかけて導入したのに、使いこなせない」ということになりかねません。
チャットボットを選ぶときには、まず導入する目的を明確にして、必要な機能を洗い出すようにしましょう。そして、必要最低限の機能が備わっていればOKとすることがポイントです。
クラウド型であれば、新しい機能が必要になった場合も、オプションで安価に追加できることがほとんどです。「多機能」ということだけに惑わされないようにしましょう。
連携性
チャットボットを選ぶときには、外部機能との連携性の高さを重視することがポイントです。
たとえばチャットボットの中には、LINEの公式アカウントと連携できるものがあります。LINEの公式アカウントに届いたお問い合わせに対し、チャットボットで自動回答するようにシステム設計しておけば、お客さまを待たせることなく24時間365日の対応が実現します。
また外部の顧客管理システムとAPI連携しておけば、チャットが開始したときに顧客情報を引き出して、訪問履歴や購入履歴などを確認しながらOne to Oneの顧客対応が可能です。CS(顧客満足度)を上げ、最終的には顧客ロイヤリティの獲得も期待できるでしょう。
解決したい課題をもとに選ぼう
チャットボットを選ぶ際には、チャットボットのタイプ・機能性・連携性を確認することが重要であるとお伝えしましたが、これらの要件は自社が解決したい課題に合わせて決定する必要があります。
チャットボットを選定する前に、まずはチャットボットでどのような課題を解決したいのかをまとめておきましょう。課題の例を以下にご紹介します。
- 社内ヘルプデスクのレスポンスが悪く、社員から苦情が出ている
- 問い合わせ対応が追い付かず、社内全体の生産性が低下している
- 異動の時期に社内問い合わせを兼任している総務に問い合わせが集中している
- ヘルプデスクの残業が慢性化している
- コールセンターの問い合わせ数が多く、対応・処理が追い付いていない
このようにテキストで書き起こしてみると、実際に自社が抱えている課題を把握しやすくなります。該当部署の意見についてもヒアリングを行い、箇条書きで良いので、できるだけ詳細に書き出して課題を整理してみましょう。
課題が明確化されたら、実際に解決した事例を持つチャットボットや必要な機能要件を満たしているチャットボットをピックアップして、比較検討してみることをおすすめします。
クラウド型チャットボット「チャットディーラーAI」!
「チャットディーラーAI」は、さまざまなクラウドサービスを展開する株式会社ラクスが提供する、AIを搭載したクラウド型のチャットボットツールです。大手企業・成長企業をはじめとした数多くの企業に導入されており、かつ高い評価を受けているツールとなります。
ここでは、チャットディーラーAIの概要・特徴・導入メリットについてご紹介します。
<社内ヘルプデスク向け>AI型チャットボット
チャットディーラーAIは、AI搭載型の社内用チャットボットです。AI搭載型のチャットボットは数多くありますが、弊社のチャットディーラーは導入・運用のハードルの高さや費用の高さといった、AI型チャットボット特有のデメリットを払拭した製品となっているのがポイント。製品の概要や特徴について以下にご紹介します。
- 総務・経理・人事・情シス等社内の複数部署でまとめて利用可能
- 社内ポータル・FAQ・グループウェア・ビジネスチャット等との連携が可能
- 豊富なテンプレート・学習済AI搭載により導入・設定の負担を大幅に削減
- 一般的なAI型チャットボットよりも圧倒的に低価格
- 便利な機能・サポートが充実しており利便性も抜群
チャットディーラーAIであれば、はじめてAI型チャットボットを導入する方もスムーズかつスピーディーに運用をスタートして、実務でのパフォーマンスを発揮することができます。
導入企業数も多く高い満足度を獲得しているチャットボットであるため、これからAI型チャットボットの導入を行いたい方は、ぜひチャットディーラーAIをご検討下さい。
まとめ
クラウド型・オンプレミス型それぞれのチャットボットの概要や、メリットとデメリットを紹介しました。
クラウド型はオンプレミス型と比較すると、ランニングコストがかかる点が気になりますが、その分初期構築にかかる費用や期間を抑えて気軽に導入できることがポイントです。また社内運用する場合には、社内・社外を問わずどこからでもアクセスして管理・運用できることも、リモートワークが珍しくなくなった現在では、大きなメリットになるでしょう。
チャットボットを導入する際には、それ以外にもセルフサービス型かサポート付き型か、AI型かシナリオ型かなど、選択肢が多いことが特徴です。選ぶときには自社の目的と必要な機能をきちんと洗い出すことが大切です。
-
この記事を書いた人
ボットマガジン編集部
ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。