バックオフィスの効率化を実現する方法やポイントを徹底解説!

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働き方改革関連法の施行によって、企業は従業員に対し年間5日間以上の有給休暇を取得させることの義務付け、罰則付きで残業時間の上限規制が設けられました。
こうした法による規制強化により、企業はより「働き方改革」に取り組む必要が出てきたのです。

特に企業にとって「バックオフィス」の効率化は、極めて大きな課題です。
この記事では、「バックオフィス」の定義や抱えている課題、効率化の方法とポイントなどを解説していきます。

この記事の目次

    バックオフィスとは?

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    「バックオフィス」は主に社内業務を指し、直接顧客と接する「フロントオフィス(窓口業務)」の対をなす業務です。営業・接客といった企業活動の中心的な部署を後ろから支える「事務作業全般」と捉えると、より分かりやすいでしょう。こうした事務作業は多岐にわたりますが、中でも「人事」「経理」「法務」「財務」「総務」などがバックオフィスにあたる部署となります。

    バックオフィスの業務が上手く機能することで、企業全体で働きやすい環境を形作れます。ただ、これらの業務には利益に直結するものが少ないため、軽視されやすいことが実情です。しかし、労働環境の整備やフロントオフィスの支援を担うバックオフィスは、従業員のモチベーション・満足度など、目に見えない部分を大きく左右する役割を担う重要な存在なのです。

    例えば、営業部は顧客と接し、企業の売上に直結する成果を上げる部門であり、代表的なフロントオフィスです。しかし、営業部の活動によって生まれた利益に関する書類管理・営業社員の労務管理・各予算の振り分けといった業務を担うのは、一般的にバックオフィス部門となります。営業担当者が活躍している裏には、必ずといっていいいほどバックオフィス社員の陰ながらのサポートがあるのです。

    バックオフィス効率化の必要性

    2人がデスクワークしているイラスト

    2019年4月1日、働き方改革関連法案の一部が施行されたこともあり、働き方改革の実現は大企業のみならず中小企業にとって重要な課題です。

    また、昨今の新型コロナウイルス感染拡大も、バックオフィスの働き方を見直す必要性に影響を与えているといえるでしょう。例えば、働く場所を問わないテレワークの導入など、多くの企業が社員の勤務スタイルを見直しました。テレワークには、さまざまなメリットが期待できますが、バックオフィス効率化という面では課題を感じる企業も多いようです。

    では、具体的にバックオフィスの効率化を進めるうえで、どういった業務が障壁になっているのでしょうか。まず、バックオフィスにはデジタル化できず会社での手作業が必要な業務が多くあります。郵送物の対応や採用関連などの業務が代表例で、特に面接などは契約書や個人情報の取り扱いが生じるためデジタル化が難しく業務効率化のボトルネックです。

    このように、バックオフィス業務にはまだまだアナログな業務が残っているため、さらなる業務効率化を実現するためには問題をそれぞれクリアしていかなくてはなりません。しかし、技術の進歩もあり、デジタル化などが可能な業務の幅は年々広がっています。柔軟に最新の技術を取り入れて、バックオフィスなどの働き方を改革していく姿勢が企業には求められているのです。

    バックオフィスが抱える課題とは?

    裏方であるバックオフィスを上手く機能させられない状況になると、必然的にフロントオフィスである営業・接客部門の生産性は大きく低下してしまいます。

    ここでは、バックオフィスが抱えやすい課題を「人手不足」「他部署からの問い合わせ対応」の2点から解説します。

    深刻な人手不足

    バックオフィスが上手く機能しなくなってしまう大きな要因のひとつは「人材不足」です。バックオフィス業務には、ある程度専門的な知識やノウハウが必要な場合も多く、他部署の人材が対応するのが難しい側面があります。

    例えば、ある中小企業で経理業務を1人の社員が担当していたとします。製品の売れ行き好調により、請求書の発行件数がそれまでの3倍に増加すると、その従業員1人で通常の3倍の業務量をこなさなければならない事態が起こり得るのです。

    こうしたバックオフィスの人材不足は、特に中小企業やスタートアップ企業などで深刻化しやすい傾向があります。そもそも、バックオフィスの人材流動性はあまり高くありません。大手転職サイトの募集を見ると、「営業職」と比較して「事務」などのバックオフィスへの募集は約25%程度の比率となっています。この数字は、「バックオフィス以外の人材確保を優先したい」と考える企業が多い現状を如実に表しているといえるでしょう。

    結果としてバックオフィスでのキャリア経験を多く積んだ人材ほど、「貴重な即戦力」として重宝され、転職の際にはより高待遇が約束される大手企業へと流れやすくなります。そのため、大手企業並みの高待遇を用意することが難しい中小企業などでは、キャリア経験や一定以上のスキルを問わない形での募集をかける必要が出てくるでしょう。「バックオフィスの人材を補強したい」と思っても、大手企業のように時間をかけずに実現することが非常に難しい背景があるのです。

    社員の負担増加

    バックオフィス部門は、さまざまな業務を支えており、会社には欠かせない存在です。業務内容も多岐にわたり、バックオフィス以外の業務を兼任して任されている場合も少なくありません。

    また、人数にゆとりのある会社であれば専属のバックオフィス担当者を配属できますが、中小企業の場合だと人員は限られるでしょう。業務の兼任が当たり前になると、懸念されるのは社員の負担増加です。

    バックオフィス業務は決して簡単なものではなく、責任や正確な作業が求められます。特に、人の異動が多い繁忙期などにはバックオフィス業務も逼迫するため、社員への負担も高まるでしょう。

    本業務へ取り組む時間を全く確保できずに、苦労されている方も多いのではないでしょうか。業務の効率化や働き方改革への取り組みが進んでいないと、こうした職場環境は改善しないため、何か解決策が必要です。

    他部署からの問い合わせ対応

    バックオフィス部門では、フロントオフィス部門からの突発的な問い合わせ・トラブル対応が求められることもあり、業務は多岐にわたります。他部署からの問い合わせが寄せられるたびに、都度業務が中断され、目の前の業務に追われることが常態化してしまっているケースも少なくありません。

    フロントオフィス部門から寄せられる問い合わせなどは、ある程度パターン化していることも多く、バックオフィス部門の担当者が何度も同じ対応を強いられるケースも多いようです。

    こうした課題への改善策として、社員が閲覧できるFAQページを作成して、問い合わせ数の削減を図る企業が多くみられます。しかし、こうした対策を実施しても、FAQページが社員に定着せず、根本的な解決へ至らないケースも多いようです。

    こちらの章では、バックオフィス部門で深刻化している2つの課題をご紹介しました。では、具体的にどのような対策を講じれば、課題を解決できるのでしょうか。次章で解説します。

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    これで効率化!バックオフィスが抱える課題の解決方法とは?

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    バックオフィスが抱える課題を解決するには、どのような対策を講じればいいのでしょうか。
    ここでは、バックオフィスをアウトソーシングする方法や、「クラウドツール」「RPA」「チャットボット」など、ITツールを活用する方法を解説します。

    アウトソーシングの活用

    アウトソーシングサービスなどを活用して、バックオフィスなどの業務の一部や全部を外部の会社に委託できます。特に人手不足の解消などにアウトソーシングは有効で、多くの企業で採用されている手法です。バックオフィス業務を外部に委託すれば、社員はほかのコア業務に集中できるため業務効率もアップします。

    また、アウトソーシングで派遣される社員は専門的な知識を持っていることもあり、即戦力としての活躍が期待でき、自社で社員を育成する手間も省けるでしょう。

    さらに、受注量アップや季節的な業務量にも柔軟に対応できるのもアウトソーシングの魅力です。自社の社員だと人員の増減は簡単には行えませんが、アウトソーシングであればスムーズに対応できます。繁忙期にヘルプとして外部の人員を増やせれば、業務の逼迫も予防できるでしょう。

    メリットの多いアウトソーシングですが、いくつかの注意点もあります。まず、利用するには業務の整理が必要で、何をアウトソーシングで任せるのか明確になっていないと、業務が上手に回りません。そして、社内にノウハウが蓄積しないリスクもあるため、外部委託した業務の知見を社内でも得たい場合は人員配置などを工夫するべきでしょう。

    クラウドツールの導入

    前述した通り、バックオフィスの業務は多岐にわたります。

    クラウドツールを導入すれば、こうしたバックオフィス業務一つひとつを大幅に効率化することができます。効率化したい業務によって導入すべきツールは異なり、具体的なツール例は下記の通りです。

    • 勤怠管理ツール
      従業員のシフト管理・打刻管理など、勤怠管理関連業務の効率化を実現
    • 請求書発行ツール
      請求書の発行・受取の効率化を実現
    • 給与計算ツール
      給与に関する業務の効率化を実現
    • 採用管理ツール
      求人サイトへの応募データ管理、面接・選考状況の管理を効率化

    上記のツールは、ほんの一部です。バックオフィス業務で何を一番効率化すべきかをよく考え、適したツールを導入するようにしましょう。

    RPAの導入

    「RPA (Robotic Process Automation)」は、主にデータ入力などのパターン化された簡易的な作業を、AI技術などを活用して自動化する仕組みのことを指します。人に代わって入力作業などを自動化できるため、仮想知的労働者(デジタルレイバー)とも呼ばれます。

    総務省の発表によると、2019年時点で日本人の総人口は9年連続で減少しています。減少幅は調査開始以降最大となり、生産年齢人口は初めて全体の60%を割り込みました。企業間の人材獲得競争は今後さらに激化することが予想されており、人口の減少による生産量・生産スピードの低下は深刻です。この生産年齢人口の減少に対する方策として注目されているものが、「ロボットによる自動化(RPA)」を活用した生産性の向上です。

    特に、バックオフィス部門が請け負う業務とRPAは相性がいいといわれており、導入企業はさらに増えることが予想されています。簡単な作業はRPAが代行、パターン化が難しい業務は人手によって行うなど、うまくRPAを活用していくことは、バックオフィス業務の大幅な効率化と人手不足問題の有効な打開策となるでしょう。

    チャットボットの導入

    チャットボットは、「Aと入力された質問に対し自動的にBと回答する」といった形で会話が進む、自動会話プログラムを指します。バックオフィスが抱えやすい課題のひとつである、「フロントオフィス部門からの問い合わせ対応」の対策として大きな注目を集めています。

    FAQページを設置しても、なかなか社員に定着しないという企業が多いとご説明しましたが、チャットボットは気軽に会話形式で疑問を解決できるため、社員の自己解決を促すことが可能です。
    チャットボットの導入によって、大きな成果を上げることに成功した企業も多く、幅広い業界で導入されています。では、実際の導入事例を見てみましょう。

    とある魚群探知機・船舶レーダーなどの製品を取り扱う船舶用電子機器総合メーカーでは、新規導入システムに関する、社内問い合わせ件数の増加を見据えた解決策を模索していました。この新規導入システムは本社だけでなく、グループ各社への導入も予定していたため、システム関連の問い合わせが急増する懸念を抱えていたそうです。

    チャットボットの作成を体験するワークショップへの参加であらかじめ設定方法などを大まかに理解できていたこと、FAQとしての活用で問い合わせ件数を抑えられる見込みがあることから導入を決めたといいます。

    導入後、従業員は疑問に思ったことがあればまずはチャットボットへ質問して自己解決を図ることができるようになったそうです。必然的に数が多く、処理するだけで時間を取られてしまう「よくある質問」に関する課題も解決され、担当者の負担軽減が実現しました。効果測定においても「疑問を解決できた」と回答した従業員が多数を占めており、企業全体を通じて従業員の生産性の向上へ寄与したと感じているそうです。

    バックオフィス業務の効率化ツールを導入するときのポイント

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    バックオフィスへの業務効率化ツールの導入を検討する際、ポイントとなるのは「事前の課題の洗い出し」と「ツール同士の相性」です。ここでは、この2点について解説します。

    よく課題を洗い出す

    バックオフィスのみならず、どのような部署・業務であっても効率化や改善を図るのであれば課題の洗い出しは必要不可欠です。

    具体的には、「既に形骸化してしまっている不要なもの」「他の方法で簡略化が可能なもの」があるかどうかを探りながら、業務プロセス全体を見直していきます。発見した課題の中で解決する優先順位を明確化したり、理想的な業務モデルと比較したりすることで、どのような機能を持ったツールが必要であるのかをしっかり洗い出しましょう。

    ツールの相性を確認しておく

    ツールを選定する際、すでに社内で使用されているツールとの相性を確認しておくことも大切です。相互に連携可能なツールが多いほど簡単に導入でき、よりバックオフィス業務を効率化できるでしょう。

    具体的な連携例としては、APIを利用してチャットの履歴を外部システムに送ったり、外部システムの情報を取り込んだりするケースが一般的です。こうした機能を活用すれば、ログの残し忘れの心配もありません。また、顧客データが蓄積された自社システムと連携すれば、顧客情報を確認しながらの対応も可能です。

    ツールの機能・操作性・費用対効果といった要素はもちろんですが、導入前にツールの相性も確認しておくようにしましょう。

    操作性を重視する

    ツールを選定する際は操作性が優れているかよく確認しましょう。RPAやチャットボットなどにはさまざまな種類があり高性能を売りにしているツールも数多くあります。しかし、どんなに性能が良いツールでも、社内の従業員が使いこなせなくては意味がありません。ツールの機能性だけでなく、使い勝手の良さも重視しましょう。

    それでは、操作性が良いとは具体的にどういったツールなのでしょうか。理想としては説明書で確認しなくても直感的に多くの作業を行えるツールが望ましいでしょう。一方で、画面を見ただけで理解できないような難解なツールは、たとえ導入したとしても現場で活用されないリスクが高まります。多くのツールでは体験期間を設定している場合が多いので、現場の方にもお試しでツールを使用していただき反応を確認しておくことをおすすめします。

    サポート体制を確認しておく

    ツール導入後のサポート体制も忘れずに確認しておきましょう。高性能なツールですと、使い方などで疑問点が生まれることは多々あります。特にツールの導入時にはプロによる適切な助言を必要としている企業は多くあるため、サポート体制は軽視できません。

    どういったサポートを受けられるのかはツールの種類によって異なりますが、確認すべきポイントがいくつかあります。まずは、サポートを受けられる手段を確認しましょう。電話やメールに加えて、最近だとチャットに対応しているサービスもあります。

    次に、サポート内容をチェックしましょう。ツールの使い方のサポートに特化しているものもあれば、運用のPDCAまで徹底的にコンサルティングサポートしているサービスもあります。そして、サポートを受けられる期間を確かめましょう。ツールの導入後に限定されずに、長期間に質問や相談などを受け付けてくれるサービスがおすすめです。サポート体制が手厚いサービスを選定できれば、バックオフィスでのツールの定着率も上昇します。もしもの際も安心できるので、サポート体制をよく確認してツールを選びましょう。

    繁忙期の導入は避ける

    ツールを導入する際は、導入時期にも配慮しましょう。

    特にバックオフィスの業務フローへの影響が大きいツールを導入する場合は注意が必要で、なるべく繁忙期は避けて業務にゆとりがある時期を選ぶようにしてください。

    例えば、年末や年度末だと、さまざまな手続きが発生し業務は逼迫するため、避けたほうがいいでしょう。また、会社によって特定の期間に繁忙期があるケースも珍しくありません。

    時期への配慮が欠けていると、せっかく業務効率化のために導入したツールが、業務のネックにもなりかねません。ツール導入をする際は現場のバックオフィスの方とよくコミュニケーションを取って、いつであればスムーズに作業を行えそうか、よく確認しておきましょう。

    まとめ

    この記事では、バックオフィスが抱えやすい課題やその解決方法、実際に効率化ツールを導入する際のポイントについて解説しました。働き方改革・生産労働人口の減少により、各企業が生産性向上の必要に迫られる中、ITツールを活用することで現場の業務効率化を図る動きは年々大きくなっています。

    こうした変化は企業の生産性向上だけではなく、新たなアイデア創出や従業員のモチベーションの維持にも大きく役立つことでしょう。
    バックオフィスの効率化は、企業活動の中核を担うフロントオフィスへの支援拡充にもつながる施策です。ぜひこの機会に、ITツールを活用したバックオフィスの働き方改革について、検討されてみてはいかがでしょうか。

    また、以下の記事では、経理部門がチャットボットの導入に成功した事例をご紹介しています。ITツールの導入をご検討の場合は、ぜひこちらもあわせてチェックしてみてください。

    【インタビュー】経理部門がチャットボットを導入して1ヶ月あたりの問い合わせ対応を30%削減!

    • 執筆者:ボットマガジン編集部
    • この記事を書いた人

      ボットマガジン編集部

      ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

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