チャットボットは社内の「働き方改革」を実現するための強いミカタ?

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「チャットボット」とは、会話を表す「chat」と、ロボットを略した「bot」を組み合わせた造語で、「会話するロボット」という意味になります。多くの企業で、このチャットボットツールを活用したコミュニケーションが行われています。

近年、少子高齢化による生産年齢人口減少から「働き方改革」が叫ばれており、チャットボットはその実現に一役買う新たなツールとして期待されています。特に社内の問い合わせ窓口となっている人事部・総務部・情報システム部など、リソースの少ない部門の負担軽減・社員満足度の向上という面で非常に役立っています。

この記事では、チャットボットツールが社内の働き方改革におよぼす影響についてご紹介していきます。

この記事の目次

  1. 働き方改革の基礎知識
    • 働き方改革とは?
    • 働き方改革が推進される理由
  2. チャットボットは社内の働き方改革を実現?
    • 一般社員の働き方改革を実現
    • ヘルプデスクにあたる社員の働き方改革を実現
    • チャットボットは業務効率化を後押し
  3. チャットボットで働き方改革が実現した事例
    • 事例①古野電気株式会社
    • 事例②積水化学工業株式会社
  4. 社内ヘルプデスクの役割だけじゃない!
  5. チャットボットは働き方改革の強いミカタ!

働き方改革の基礎知識

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「一億総活躍社会」という言葉を耳にしたことはありますか?
「働き方改革」は、この「一億総活躍社会」を実現するために推進されています。ここでは、働き方改革についてご紹介します。

働き方改革とは?

日本の人口は2008年をピークに、減少に転じています。この人口減少による労働力不足を解消させるための方策を、各社で実施させようという政策が「働き方改革」です。
政府が最重要法案とした働き方改革関連法は2019年4月から施行され、企業は生産性向上につながる新しい働き方、つまり「社員満足度を高める」取り組みの実施を求められています。

その1例として、育児休暇の取得促進があります。従来は育児に関する休業・休暇は母親である女性社員を対象とするものが多く、父親である男性社員が活用することが難しい背景がありました。

男性社員の育児休業取得を推進する企業では、こどもが生まれた男性社員とその上司に対して育児休業取得の啓発リーフレットを配布することで、2013年から2015年の2年間では52名増と、対象者となる男性社員のうち約40%が育児休業を取得するようになった事例もあります。

働き方改革が推進される理由

「働き方改革」が推進されている最も大きな理由は、深刻な労働力の不足です。「現状のままでは生産年齢人口が減少を続け、2065年には日本の総人口は約4,500万人になる(※)」という予測が総務省から発表されています。

このような状況を打開するため、政府は「出生率上昇」「生産年齢人口を増やす」「生産性向上」という目標を立てて働き方改革を推進し、社員満足度を高めQOL(Quality Of Life)を重視した働き方ができる社会を目指しています。

こうした動きの中で、最も大きな課題といえるものが「長時間労働の改善」です。日本の長時間労働に関しては国連からも是正勧告が出されるほど深刻な問題となっています。

特に働き盛りといわれる30~40代が長時間労働をしている割合が多く、この年代と出産・育児年齢が重なることから長時間労働が出生率低下に拍車をかけていると考えられています。
女性社員は育児と仕事との両立に対する不安から妊娠に踏み切れず、男性社員も拘束時間の長さから育児・家事への協力ができないことが実情です。結果的に、「こどもを産み育てること」自体を敬遠する風潮へつながってしまっているのです。

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チャットボットは社内の働き方改革を実現?

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「チャットボット」はテレワークやクラウドの利用と並ぶ、IT技術の活用で働き方改革を目指す企業に向けた代表的なソリューションの1つです。

社内でチャットボットを活用することで、一般社員は時間をかけずに、業務で発生する問題の解決を独自で図れるようになります。また、人手不足が深刻な情報システム部門・人事・総務担当者といったヘルプデスク担当社員にかかる無駄な負担を削減して、本来注力するべき業務に集中する時間を作ることができるようになります。

一般社員の働き方改革を実現

働き方改革が目指す目標の1つは生産性を上げ、少ない労働時間でより多くの成果を出すことです。
ここではヘルプデスクへ質問をする側である社員が、チャットボットを活用することで働き方改革を実現できる理由を2つご紹介します。

FAQの中から探す手間が省ける

ほとんどの企業ではヘルプデスクの対応を効率化するため、定番の質問に対するFAQマニュアルを作成し社内ネットワーク上で公開しています。
しかし、膨大な量のFAQの中から必要な情報を見つけることは手間がかかり、業務効率の悪化が懸念されます。

チャットボットであれば、必要な情報を探す必要もなく、会話形式ですぐに必要な情報を得ることができるため、大幅な業務効率の改善が期待できます。
業務効率が改善されれば、残業時間の削減など、働き方改革の実現につながります。

すぐに回答を得ることができる

ヘルプデスクでは、少ない人員で、毎日多くの問い合わせを受けているため、対応が滞ってしまうことがあります。
そのため、社員がヘルプデスクに問い合わせても、なかなか回答を得ることができないことがあります。特に急いで回答が欲しいという社員にとっては、大きなストレスになるでしょう。また、ヘルプデスクからすぐに回答をもらえないことで、取引先の企業を待たせてしまうといったケースも考えられます。

しかし、チャットボットであれば、社員はその場ですぐに回答を得ることができます。
すぐに回答を得ることができれば業務が滞ることもないため、スムーズな勤務が実現されます。これは、働き方改革の一歩となるでしょう。

ヘルプデスクにあたる社員の働き方改革を実現

企業の情報システム・総務・人事などの管理部門のヘルプデスクには、毎日のように社内の各部署から問い合わせが入ります。

ここでは一般社員からの質問に回答する側であるヘルプデスクが、チャットボット活用で働き方改革を実現できる理由を2つご紹介します。

問い合わせ数を削減できる

どのような企業でも問い合わせ内容を分析すると、寄せられる質問はほとんど同じ内容であることが多いです。しかし、よくある問い合わせであっても、ヘルプデスクに従事する社員たちは逐一作業の手を止めて対応せざるを得ません。

ヘルプデスクでは、このような社内問い合わせに時間を取られてしまい、効率よく仕事を進めたくてもできないという課題がよくみられます。

チャットボットを活用すれば、課題は解決できます。よくある問い合わせ内容とその回答を事前に組み込んでおくと自動回答してくれるため、ヘルプデスクの介入なく社員に自己解決を促せます。チャットボットを導入すると、ヘルプデスクへの負担を大きく削減することができ、働き方改革につながります。

その他の業務に専念できる

チャットボット導入する最大のメリットは、社員の労力を削減することで確保できるリソースを、より重要度の高い他の業務へ集中させることができる点です。

どの業界でも人材不足が加速しているため、限られた人的リソースを有効に活用するためにチャットボットを導入する企業は増えつつあります。チャットボットは、ヘルプデスクの労力削減のためだけに導入されるツールだと思われがちですが、実は企業が少ないリソースでも攻める体制を作るために欠かせないツールでもあります。

また、チャットボットの導入によりヘルプデスクの負担を減らすことで、離職率低下の効果も期待できます。ヘルプデスクの業務は問い合わせ対応だけではありません。就業時間が問い合わせ対応にかかりきりになってしまえば、必然的に他の業務を片づけるために残業をしなければならない、というケースも出てくるでしょう。こうした長時間労働の原因を減らすことで、ヘルプデスクに従事する社員の働き方改革実現を目指すことができます。

チャットボットは業務効率化を後押し

従来はヘルプデスク側に「よくある問い合わせが1日に何本も入り、通常業務に支障をきたしてしまう」という課題がありました。一方、問い合わせる側の一般社員は「どこの部署に問い合わせたら良いのか分からない」「急ぎの時すぐに問い合わせできなくて困る」など、それぞれに課題を抱えていました。

しかしチャットボットを導入することで社内全体の業務を効率化することができ、それぞれの問い合わせに対応する無駄な時間の削減を残業時間の削減へとつなげていくことができるようになります。

  • はじめてのチャットボット
  • チャットボットの決定版

チャットボットで働き方改革が実現した事例

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チャットボット導入による働き方改革は、すでにいくつもの会社で実現されています。
ここでは、その中から2つの企業の事例をご紹介していきます。

事例①古野電気株式会社

船舶用電子機器総合メーカー「古野電気株式会社」では、舶用機器の製品開発で培った技術を駆使し、ヘルスケア・防災・監視ソリューションなど幅広い製品・サービスの提供をしています。

同社では本社およびグループ各社に向けて、経費精算システムの導入を段階的に進めていました。しかし、全社導入となると規模が大きいこともあり、システムに関する質問が増えることが予想されました。そこで「新たな経費精算システムの導入に伴う社内問い合わせ件数の増加を抑える」という目的で導入されたのがチャットボットです。

経費精算システムの全社展開に合わせてチャットボットを導入したことにより、増加していたであろう問い合わせ件数を抑えることができました。アンケート結果を見ても、予想よりチャットボットを利用している社員が多かったとのことです。

事例②積水化学工業株式会社

住宅・住社会インフラ・高機能素材・メディカルなど多くの事業を展開する「積水化学工業株式会社」では、システムに関する「よくある問い合わせ」が多く、それに対応するヘルプデスクのリソースも十分ではありませんでした。

同社ではチャットボットの導入後、基本的なシステムに関する回答に加え、急なシステムトラブルがあった際にもすぐにチャットボットへ解決方法の回答を反映させ、公開しています。こうした工夫により、従来ではシステムトラブルの際にはヘルプデスクへの問い合わせが急増するのが常でしたが、徐々にチャットボットが問い合わせ窓口として社内で浸透してきています。

社内ヘルプデスクの役割だけじゃない!

チャットボットはECサイトへ設置することで、カスタマーサポートに従事するスタッフの働き方改革も実現させることができます。

ECサイトを運営するにあたり、多くの事業者がまず直面するのは問い合わせ対応などを行うカスタマーサポート業務に多くの人手と時間を割かなければならないという問題でしょう。この問題は大手企業ではもちろん、リソースの限られた中小企業ではさらに深刻化してしまいます。消費者からの問い合わせや要望への対応は、企業イメージを向上させるとともに、リピーターを生み出す重要な業務でもあるからです。

こうしたカスタマーサポート業務の重要性を認識しつつも、リソース不足による業務の効率化を迫られている事業者は多いのではないでしょうか。ECサイトでチャットボットを活用すれば、社内ヘルプデスクと同様に「よくある問い合わせ」への対応に追われてしまっていた時間やリソースを節約し、スタッフはより重要度の高い業務に集中することができます。

チャットボットは働き方改革の強いミカタ!

平成29年版高齢社会白書では、生産年齢人口は2065年には約4,500万人になり、総人口に占める割合も現在の60%から51%へ減少するとの見方を示しています。
日本は労働生産性が低く、OECDの加盟国でのデータを見てみると21位と平均にも届いていないのが実情です。

こうした状況の中で、チャットボットの導入・活用はこうした現状を打破する「働き方改革」の一助とすることができる画期的な取り組みとなります。政府の推進する働き方改革にどう参加したらよいのか分からないという企業の方はぜひ、チャットボットの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

チャットボットの導入方法については、以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

チャットボットで問い合わせをラクに。
  • 執筆者:ボットマガジン編集部
  • この記事を書いた人

    ボットマガジン編集部

    ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

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