経理のDX化で効率化を図る!取り組むメリットや事例、注意点とは

もはや多くの企業で最優先課題として取り組まれているDX。しかし経理担当のなかには「DXってIT化のことでしょ?」「経理には関係ない」と思っている人もいるようです。

実はDXは、単なるデジタル化やIT化にとどまらず、自社の命運をも分ける重要な施策として、経理を含めて全社的な取り組みが求められるものです。しかし経理でDXするといっても、何からおこなえばいいのでしょうか?

今回は、経理がDXするのにはどのようなメリットがあるのか、どのように取り組めばよいのかを解説します。経理をDX化するにあたっての注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の目次

    DXとは?

    DXとは「Digital Transformation」を略した言葉で、企業が市場競争で生き残るために、テクノロジーを活用して新たな価値を創造し、経営革新することを意味します。

    経済産業省では、2018年に発表した「DX推進ガイドライン」において、DXを以下のように定義しています。

    このように経済産業省は、今後市場競争に打ち勝つにはデジタル化やIT化を手段とし、既存のビジネスモデルを根本的に見直し変容しなければならないことを明確に示しました。つまり企業にとってDXは、生き残りをかけた経営戦略として、最優先で取り組むべき重要課題なのです。

    経理をDX化するメリットとは

    企業にとって重要なDXは、経理でも積極的に取り組む必要があります。経理がDXを進めることには、以下のようなメリットがあります。

    • 業務効率が向上する
    • コスト削減になる
    • 「2025年の崖」問題の回避
    • ヒューマンエラーを防げる
    • 環境への取り組みになる

    どのような内容か、順番に解説します。

    業務効率が向上する

    経理のDX化により、経理業務を効率化することができます。

    経理は、週ごとや月ごと、年ごとなど、一定期間ごとに繰り返しおこなう業務が多いのが特徴です。期限を確実に守る必要があり、ちょっとしたミスが大きな損失につながるため正確性が求められます。

    そのような定型業務は、デジタル技術がもっとも得意とするところです。エクセルなどの表計算ソフトを活用している場合は、より高機能な経理専用のシステムやツールを導入することで作業にかける時間を短縮し、業務効率を飛躍的に向上できるでしょう。

    コスト削減になる

    DXにより経理業務を効率化すると、コスト削減にもつながります。各種業務をツールで自動化することで、業務にかける時間が減れば残業などを減らすことができ、人件費を縮小できるためです。

    さらに経理データのデジタル化を進めることはペーパーレス化につながるため、各種書類の作成にかかっていた用紙代やインク代、書類の保管コストなども不要になります。請求書などの発送をメール添付に切り替えたり、システムからFAX送信したりすれば、郵送費の削減も可能です。

    書類をデータ化することで検索が容易になり、必要な書類を探すときに重いファイルを取り出して、時間をかけて探す必要がなくなることもメリットです。

    「2025年の崖」問題の回避

    DXでは「2025年の」崖をいかに回避するかも大きな課題とされています。

    「2025年の崖」とは、先に紹介した経済産業省の「DX推進ガイドライン」で指摘された「旧来のブラックボックス化したレガシーシステムから、思い切ったシステム刷新を図らなければ2025年には12兆円もの大きな経済損失が発生する可能性がある」という問題です。

    経理を含め、旧来のシステムのカスタマイズを繰り返しながら使い続けている企業では、システムが複雑化・ブラックボックス化してもはやすべてを把握している人はいないところも少なくありません。

    システムの刷新には膨大なコストがかかるため二の足を踏みがちですが、今DXに取り組めば、2025年の崖を回避し市場で生き残ることができるのです。

    ヒューマンエラーを防げる

    経理でDXを推進すると、ヒューマンエラーを防ぎやすくなるのもメリットです。

    伝票や請求書を紙で処理している場合、どうしても見間違いや書き間違いによるヒューマンエラーが発生します。経理の場合わずかな間違いでも大きな問題になるため、ヒューマンエラーは可能な限り減らすことが求められます。

    ヒューマンエラーは、テクノロジーを活用すると大きく削減が可能です。たとえば単純な転記作業はRPAで自動化すれば、ミスが発生することなく、しかも高速で処理できます。伝票の入力もツールを使用すれば、通常とは異なる単位で入力したときにエラー表示されるため、未然にミスを防げるようになるでしょう。

    環境への取り組みになる

    各種書類のデジタル化に成功してペーパーレス化を実現すれば、環境への取り組みにもなります。近年持続可能な社会を目指す、SDGsへの取り組みへの社会的関心が高まり、企業としても積極的な関わりと取り組みが求められるようになりました。

    ペーパーレス化に成功すると、紙を生産するための森林破壊を減らし、また紙やインクの生産や印刷にかかる電気の使用量を抑えられます。不要となった書類を焼却処分する必要もないため、二酸化炭素排出量の削減もできるでしょう。

    SDGsに取り組むことは、企業の社会的イメージアップにもつながります。

    経理をDX化する4つの取り組み例

    ここからは、経理をDX化するための具体的な取り組み例を4つ紹介します。

    • 会計ソフトの導入
    • 証憑書類のペーパーレス化
    • 電子署名の導入
    • チャットボットの導入

    会計ソフトの導入

    会計ソフトを導入すると業務を大幅に効率化できます。会計ソフトでは、仕訳を自動化できるのはもちろん、現金出納帳などの帳簿や決算書、賃貸対照表などの各種帳票の入力や作成を簡単におこなえます。

    さらにほとんどの会計ソフトは、銀行口座とデータ連係して口座の入出金データを自動で取り込めるため、経理担当者がわざわざ銀行まで足を運ぶ必要もありません。

    経営状況のチェックをリアルタイムでおこなえるようになるので、予実管理や経営資料作成を現状に即しておこなえるのもメリットです。

    証憑書類のペーパーレス化

    社内で保存している請求書や納品書、領収書などの証憑書類をスキャンしPDF化していけば、保管に要しているスペースを大幅に削減できるのもメリットです。紙の書類の高速スキャンや名前をつけての保存をIT機器にまかせれば、大量にある証憑書類を一気にデータ化できます。

    PDFで保存したデータは、年度や取引先名のフォルダで分類して管理しましょう。そうすることで検索性が向上し、経理が手を煩わさなくても、社内の誰でも必要な書類をすぐに探し出せるようになります。

    電子署名の導入

    社内で承認手続きをする際に、複数の関係者による押印が必要なケースも多いでしょう。そのような業務も電子署名を導入すれば効率化を図れます。

    たとえば、承認フローはシステムで回し承認者は電子署名するだけであれば、ハンコを押すためだけにわざわざ出社する必要はありません。出張中でも承認フローをまわせるため「〇〇部長が戻ってくるまで決済を進められない」といったこともなくなります。

    ハンコを押すために回覧している間に、重要書類を紛失したといったトラブルを防げるのもメリットです。

    チャットボットの導入

    チャットボットの導入も、経理のDXには効果的です。チャットボットとは、チャットウィンドウに入力した質問に自動で答えを返す自動応答システムを指します。

    経理には毎日のように社内から多くの問い合わせが寄せられますが、出張費の精算方法など何度も繰り返し同じ質問が寄せられてうんざりすることもあるでしょう。

    また、ここまでに紹介したような各種ツールを導入した際に、使い方がわからない社員からの問い合わせが急増する可能性があり、業務に支障をきたす恐れがあります。

    そのような事態に備えるために、チャットボットを導入してよくある質問や新システムの使い方に関するマニュアルなどを登録しておくことで、社員は自力で解答を引き出せるようになります。

    これにより経理の業務負担が減るだけでなく、24時間365日対応できるようになることで、社員の利便性向上にもつながります。

    経理のDX化にあたっての注意点

    経理のDX化に取り組むにあたり、注意しておくべき点が4つあります。

    業務の見える化を図る

    DXの本質を理解し、単なるデジタル化やIT化にとどめてしまわないためには、業務フローの見直しとセットで考えることが大切です。

    たとえば経理システムを導入する場合でも、現在の業務をそのままツールに置き換えるだけではただのIT化でしかありません。そうではなく、現在おこなっている業務フローを洗い出して見える化し、課題を抽出したうえで、それらすべてが本当に必要な業務なのかを考えることから始める必要があります。

    そしてどの業務をどのようにデジタル化・IT化することで効率化できるのかを考えることが、DXでは重要なのです。

    関連部門との連携を行う

    経理のDXを進めるためには、経理と関連する部門との連携が必須です。経理は社内の多くの部署と関わりがあるため、システムを変更するにしても他部署の理解が得られなければ成功しません。DXがなぜ必要なのか、自社にどのようなメリットがあるのかを伝え、理解と協力を求めましょう。

    また請求書や納品書の処理をツールで自動化する場合、取引先企業に事前に通知し、理解を得る必要があります。自社の利益のためだけではなく、取引先にもどんなメリットがあるのかを、きちんと伝えることも大切です。

    属人化させずに共有する

    DXを進めて業務フローを見える化し、デジタルデータでの共有を始めることで、業務の属人化を防ぐことにつながります。

    しかし、中にはデジタル化やIT化は実現しても経理業務は属人化したままになることがあります。もともと経理業務は「〇社はAさん担当」「毎月のこの業務はBさん担当」など属人化しやすい傾向があるためです。

    経理のDXを真の意味で成功させるには、属人化は解消しなければなりません。これまで個人がかかえていた情報もすべてクラウドなどで一元管理し、業務をマニュアル化したうえで、だれでもどこでも同じ業務ができるような環境を整えましょう。

    導入するITツールは誰でも使えるものを選ぶ

    経理でITツールを導入するときには、誰でも簡単に使えるものを選ぶこともポイントです。

    ITリテラシーは人それぞれ異なります。そのためITツールを導入しても、比較的若い社員はすぐに受け入れ順応できても、高齢の社員にはハードルが高く、使いこなせない場合があります。せっかく導入しても使ってもらえず、紙とデジタルが混在するようでは現場が混乱しかねません。

    そのため、導入するツールは、高度な知識がなくても直感的に操作できるようなものを選ぶことが大切です。トライアル期間があるツールを選び、現場ですべての社員に使ってもらい、意見を聞くようにしましょう。

    まとめ

    企業の市場での生き残りをかけたDXは、経理も含めた全部署が取り組むべき課題です。経理がDXに取り組むと、業務効率化やコスト削減、ヒューマンエラーの防止などの多くのメリットを得られます。

    しかしDXは、すべてを一気に進めてしまうと現場の負担が重く、また基幹システムの改変など大きなところから始めると失敗したときのリスクが大きくなります。そのためDXは、スモールスタートして小さな成功を積み重ねていくのが鉄則です。

    たとえば経理であれば、主業務の経理ソフトの導入は負担が大きく、場合によっては業務が滞りかねません。それよりも、問い合わせ対応業務をさせるためにチャットボットを導入したほうが、スモールスタートできるうえノンコア業務を削減できるのでおすすめです。

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    • 執筆者:ボットマガジン編集部
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      ボットマガジン編集部

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