チャットボット導入はコーポレート部門にも効果的?有効活用するポイントまで解説!
多くの企業で導入が進んでいるチャットボットですが、その活用シーンは実にさまざまです。
カスタマーサポートの窓口の一つとして活用されるケースが目立ちますが、最近では社内のコーポレート部門への導入も増えてきています。
バックオフィスや管理部門とも呼ばれるコーポレート部門では、日々の必須業務とは別に、社内のあらゆる問い合わせの対応を受け付けることもあります。その負担を軽減する効果を期待できることから、コーポレート部門でチャットボットを導入する企業が増えているのです。
ここでは、チャットボットの導入がコーポレート部門にもたらすメリットについて、予測される効果を例示しながらご説明していきます。
チャットボットを有効的に活用するために、知っておいて損はない情報をご紹介しますので、導入を検討中の方はぜひご一読ください。
近年注目される「チャットボット」とは?
チャットボットとは、ウェブサイトやさまざまなツール内の画面上で質問を入力したり、選択肢を選んでいくことで、その場でボットが自動応答で回答を知らせてくれる仕組みのことです。
主に、カスタマーサポートやリード獲得をはじめとしたいわゆる「顧客対応の自動化」や、「社内問い合わせ対応の削減」を目的として導入されています。
近年では働き方改革の流れもあり、各部門において業務負担の軽減や効率化が求められる中で、チャットボットは人の代わりに活躍できる存在として注目を集めているといえるでしょう。
チャットボットはコーポレート部門にも活用される?
チャットボットと聞くと、これまで触れてきたようにカスタマーサポートの部門で活用されるイメージが強いのではないでしょうか。
実際に、カスタマーサポートの部門で利用するために導入する企業は多く存在しますが、近頃ではコーポレート部門での活用も進んできています。
カスタマーサポート同様、社内でも問い合わせは日々発生するものです。そのような、チャットボットによる自動応答で対応するケースが増えています。
ここからは、コーポレート部門で活用されるようになった背景を確認しながら、コーポレート部門でのチャットボットの活用に、どのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
自己解決を促せるため
コーポレート部門での、社内問い合わせについてよくある課題として、社員が自己解決をしてくれないということが挙げられます。社内FAQやマニュアルを作成して情報を公開していても、思うように活用されず、同じような問い合わせが繰り返し寄せられてしまう、というような状況です。
チャットボットを導入することで、FAQやマニュアルよりも、多くの人に利用してもらえるようになります。なぜなら、チャットという慣れ親しんだコミュニケーション方法で、手軽に問い合わせができるうえに、即座に知りたい情報を得られるようになるためです。
コーポレート部門に対して問い合わせをする場合、質問の内容や担当者の業務状況によっては、回答を得るまでに時間を要することも少なくありません。しかし、チャットボットであればいつでもすぐに、必要な情報を手に入れることができるため高い利用率が期待できるでしょう。
FAQやマニュアルが活用されないことに悩みを抱えている場合は、新たにチャットボットという問い合わせ対応の窓口を設けることで、人に依存した問い合わせ対応を減らせるのです。
コーポレート部門の負担軽減につながる
コーポレート部門には、社内の重要な処理や他の部門を経由する業務など、日々こなすべき本来の必須業務が多くあります。企業の根幹を担う業務であるだけに、可能な限り本来の業務に集中したいのが本音ではないでしょうか。
そのような中、問い合わせへの対応業務に追われると、本来の業務の中断と再開を繰り返すことになります。本来の業務の遅れや、対応ミスにつながってしまうこともあるでしょう。
特に、繁忙期などで問い合わせ件数が多くなると、本来の業務に支障をきたす場合もあるため、担当者にとって大きな負担となります。
同じような問い合わせが何度も寄せられることで、コーポレート部門の担当者にかかるストレスも計り知れません。可能な限り、問い合わせ対応による負担を減らすための対策が必要であるといえます。
スムーズな解決につながるため
チャットボットを活用することで、社内問い合わせのスムーズな解決につながります。
コーポレート部門の業務が立て込んでいて多忙な中、次々に問い合わせが寄せられると、それぞれの問い合わせへの対応が遅れてしまうこと考えられます。対応が遅れることで問題の解決に時間がかかり、その先の業務が進まないケースもあるかもしれません。
コーポレート部門でチャットボットを導入していれば、部門の担当者が問い合わせに対応する必要がなくなります。誰もがチャットボットを使って問い合わせをできる環境を用意できれば、その場ですぐに回答を確認できるため、疑問をスムーズに解決できるようになるのです。
コーポレート部門への問い合わせの母数を減らすことで、担当者の負担も最小限に抑えられる効果も得られるでしょう。
コーポレート部門で活躍するチャットボットの種類
コーポレート部門へのチャットボットを導入することで、業務負担を減らし、同時に問い合わせをする側の解決スピードを早められるといったメリットがあることがわかりました。
それでは、実際にコーポレート部門にチャットボットを導入する場合に、どのようなチャットボットを導入するのが有効なのでしょうか。
チャットボットにはいくつか種類があり、それぞれの特徴も異なってきますので、慎重に選定したいところです。ここからは、コーポレート部門で役立つチャットボットの種類について詳しく説明していきます。
AI型チャットボット
まずは、AIが搭載された「AI型チャットボット」についてみていきましょう。
AI型チャットボットとは、搭載されているAIによって、人との対話やデータの自動学習ができるチャットボットのことです。
メリット
まるで、人と会話しているかのような、自然な応対ができる点が大きな特徴です。
チャットボットと聞くと、無機質で淡白な対応のイメージを持ってしまいがちですが、AI型のチャットボットは自然な会話を通じて疑問を解決できます。
また、複雑な内容でも対話を重ねながら回答にたどり着くこともできるため、知りたい情報をピンポイントに得やすいのです。
他にも、質問文に含まれる単語やその組み合わせから質問の意図を読み取り、質問者が知りたい情報を適切に提供することを得意としています。問い合わせする側にとっても高い満足度を得られるため、AIのチューニング次第では高い精度で回答できるチャットボットを作成できるでしょう。
デメリット
高機能であるが故に、導入コストが比較的高い傾向にあることが挙げられます。見込める効果と、導入にかかるコストをよく検討して、導入すべきかどうかを見極める必要があるでしょう。
AIは寄せられた問い合わせと回答した内容から、データを次々と学習して蓄積していきます。この学習データにズレが生じていないかをチェックするために、定期的なチューニング作業も必要になります。専門の担当者とスケジュールを決めて運用するといった計画性が求められるでしょう。
ある程度の費用の負担と、運用の担当者を決めて対応するというハードルをクリアできるケースであれば、AI型チャットボットの導入を検討するとよいかもしれません。
シナリオ型チャットボット
次に、シナリオ型チャットボットについてみていきましょう。
シナリオ型チャットボットとは、あらかじめ用意したシナリオに沿って選択肢を提示して、選択された内容によってルールに沿って回答を返していくチャットボットのことです。
メリット
AI型のチャットボットと比べると安価に導入できるため、費用に不安がある場合でも導入しやすいツールといえます。
事前の設定に手間がかからないこともメリットの一つです。設定をする際は、フローチャートに当てはめながら、提示する選択肢と回答を設定していくことになります。ツリー形式で「この回答をしたら、次はこの選択肢を提示する」という分岐の設定をしていくだけで運用を開始できる手軽さも、シナリオ型チャットボットの利点でしょう。
寄せられる質問と回答のパターンがあらかた決まっていて、単純な応答や決まった分岐ルートをたどることで回答を導き出せるケースでは、的確に回答を導き出せるシナリオ型のチャットボットを活用するのがおすすめです。
デメリット
簡単に設定ができる一方で、あらかじめ決められたルールの範囲内での問い合わせにしか対応ができない点がデメリットとして挙げられます。事前に設定したシナリオ以上の質問への回答はできないため、予測される問い合わせを洗い出したうえで設定しなければなりません。
そのためには、設定をする前にどの範囲までチャットボットで回答させたいかを明確にしてから、シナリオの設定を進めるという対応が求められるでしょう。
質問内容が多岐に渡る場合や、複雑な質問が多く寄せられる場合には、シナリオ型のチャットボットだけでは満足のいく対応ができない可能性があります。
コーポレート部門でチャットボットを有効活用するには?
コーポレート部門で、チャットボットを有効活用するために、おさえておきたいポイントについてもみていきましょう。
過去に寄せられた質問は回答できるようにする
過去に寄せられたことのある質問に回答できるように、チャットボットにも事前に抜け漏れなく設定しておく必要があります。
せっかくチャットボットが社内で利用されても、期待する情報を得られなければ、せっかくのチャットボットが利用されなくなる可能性があります。そのような事態を避けるためにも、あらかじめ十分に確認のうえで準備しておくとよいでしょう。
実際に利用して必要な情報が得られると、チャットボットが役立つ存在として認識されるため、高い利用率も期待できます。
社内周知を徹底する
チャットボットの設定と同じくらい重要なのが、運用開始にあたって社内でチャットボットに関する周知を徹底することです。
周知する上で重要な点は、具体的にどの画面から、どのようにすれば使えるのかを知らせることです。
そして何より、「いつでも手軽に、すぐに回答が得られる」という利点をアピールすることが重要でしょう。このように質問する側にとってのメリットを明確にすることで、「使ってみよう」という気持ちを高めることができるのです。
具体的に利用イメージを掴んでもらうために、「例えばチャットボットに、”○○について知りたい”と質問すると、このように回答が返ってきます」と実例を添えるのも効果的でしょう。
定期的なメンテナンスを欠かさない
導入前の準備もさることながら、導入後のメンテナンスも重要な作業の一つです。
実際に社内で利用されたデータを定期的に確認することで、問い合わせ数や内容の把握ができるほか、チャットボットの回答内容が適切であるかどうかを分析できるようになります。
分析した結果をもとにチャットボットに修正を加えてチューニングし、また次の分析の際に結果を確認する、というPDCAサイクルを回すことが、効率的にチャットボットを最適化するうえで非常に重要な業務なのです。
このように分析と改善を繰り返すことでチャットボットの精度が徐々に高まっていき、質問する側の期待に沿った回答ができるようになるでしょう。
導入するチャットボットの連携性を確認する
導入するチャットボットを決めるときには、導入済みのビジネスツールとの連携性もよく確認しておきましょう。
利用しやすくするためには、チャットボットを社内グループウェアや経理システム、ビジネスチャットなどに設置することが効果的です。疑問が発生しやすいツールや普段からよく使うツールの画面上であれば、チャットボットを起動しにいく手間がないからです。
そのためには、それらの既存システムとチャットボットが連携できるかどうかも、導入前に確認しておくべき重要なポイントとなります。
導入してから「連携に対応していなくてチャットボットを上手く活用できなかった」ということにならないように、あらかじめ連携しているシステムや連携の方法についてはチェックしておくとよいでしょう。
社内利用に特化したチャットボットを選ぶ
これまでご説明してきたように、チャットボットにはその特性によって異なる種類のものがあり、それぞれ適した利用シーンも異なります。中にはコーポレート部門での社内利用に特化したチャットツールもあります。
次章では、社内での利用に特化した「チャットディーラーAI」というツールについて詳しくご紹介します。
<社内利用特化型>チャットディーラーAI!
チャットディーラーは社内利用に特化したチャットボットのツールです。
ここからはツールの概要や特徴、導入のメリットについて説明してきます。
チャットディーラーAIとは?
チャットディーラーAIは、コーポレート部門をはじめとした社内問い合わせでの利用に特化したチャットボットツールです。
元々、カスタマーサポート向けのシナリオ型チャットボットを提供していたチャットディーラーですが、新たにAIを搭載した社内向けタイプをリリース。
以下では、チャットディーラーAIの特徴を見ていきましょう。
チャットディーラーAIの特徴
導入時点で、あらかじめコーポレート部門によく寄せられる問い合わせのデータを学習済みなので、導入に手間がない点が大きなメリットです。
一般的にAI型の場合は、導入前の設定に時間がかかる点がデメリットとして挙げられますが、チャットディーラーはこのような学習済みデータを活用することで、導入にかかる時間を削減できるのです。
もう一つ見逃せないのが、高機能なAI型でありながら、ほかのAI搭載チャットボットよりも比較的コストを押さえて導入できる点です。どのようなチャットボットでも、導入にはまとまった費用が必要になりますが、中でもAI型はコストが高くなる傾向にあります。
AI型のメリットを活かしながら、コストを少しでも抑えられるというのは、嬉しいポイントでしょう。
まとめ
コーポレート部門にとって、社内問い合わせ対応にかかる時間はできるだけ削減したいものです。
本来の業務をスムーズに進めるために有効な対策として、社内のビジネスツールにチャットボットを設置することで、問題の自己解決を促す方法が挙げられました。
確実にチャットボットを利用してもらうためには、よくある質問への回答精度を上げることや社内周知の徹底、定期的なメンテナンスをするといった工夫をすることで、コーポレート部門の負担を減らすことが可能です。
中にはコーポレート部門に特化したチャットツールもありますので、既存システムとの連携性もチェックするなど導入の参考にしてみてください。
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この記事を書いた人
ボットマガジン編集部
ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。