総務の属人化は防ぐべき?属人化が起こる理由とデメリット、対策を解説

総務の属人化は防ぐべき?属人化が起こる理由とデメリット、対策を解説

総務は社内のあらゆる管理業務・調整業務・問い合わせ業務を引き受ける重要な部署であるため、業務量の多さや煩雑さから属人化が起こりやすい傾向にあります。

総務部を円滑に機能させるためにも、属人化の防止や解消に取り組むことを検討している方も多いのではないでしょうか。

当記事では、総務の属人化が起こる理由・属人化が起こることによるデメリット・属人化を防ぐ方法について解説しています。

総務の属人化に課題を抱えている方や、属人化の防止や解消を図りたい方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

この記事の目次

    属人化とはどのような状態?

    属人化とはどのような状態?

    属人化とは、業務の方法・進め方・進捗・状況などの情報を特定の担当者しか把握しておらず、周囲と共有ができていない状態のことです。特定の担当者に業務の進行を依存している状況と言えば分かりやすいのではないでしょうか。

    属人化は業務の偏りや再現性の毀損を招くため、さまざまなトラブルを引き起こす原因となります。総務の属人化においても例外ではありません。

    属人化は健全な企業活動を阻害する要因となるため、現在では多くの企業が属人化の防止や解消を目指してさまざまな対策に取り組んでいます。

    総務の属人化が起こる理由

    総務は、業務の特性上から属人化が起こりやすい部署と言われています。ここでは、総務の属人化が起こる主な理由について解説します。

    業務の範囲が広く専門的

    総務部は、社内のあらゆる管理業務・調整業務・問い合わせ対応を包括的に担当する部署であるため、業務範囲が非常に広く専門的であることが特徴です。必然的にスキルを持つ人材や経験豊富な人材に業務が偏りがちになることが、属人化が起こる大きな原因となっています。

    スキルや経験の差は簡単には埋めることはできませんが、業務上のナレッジやノウハウを共有することで、ある程度の緩和を図っていくことが重要となります。

    忙しく情報共有する余裕がない

    業務属人化を防ぐには、業務のナレッジ・ノウハウ・進捗・状況といった情報の共有を図ることが重要なポイントです。しかし、総務部は人材不足や業務範囲の広さといった理由から多忙な状況が慢性化しやすく、十分な情報共有を行う余裕がないケースが多く見られます。

    各担当者が目の前の業務に手一杯となってしまうと、情報の共有を行うことができず、総務の属人化を招く原因となります。

    マニュアルがない・古い

    総務の業務は多岐に渡るため、業務平準化に繋がるような網羅的なマニュアルを整備することが難しく、マニュアルが作成されていないことが属人化の原因となっているケースも多くあります。マニュアルを作成していても更新が行われておらず情報が古い場合には、業務を平準化することができずに属人化が起こる原因となります。

    特に、経験や勘に頼った業務を行っている古い体質の企業においては、マニュアルが存在していないことによる属人化が多く見られる傾向にあります。

    社員にとって標準化するメリットが少ない

    総務部で働く社員にとって、業務上のナレッジやノウハウの共有を行って業務の標準化に取り組むメリットが少ない場合にも、属人化が起こりやすい傾向にあります。例えば、以下のようなケースです。

    • ナレッジやノウハウを独占していることで自身の立場や地位を守れる
    • 業務標準化に取り組んでも評価されない
    • 企業へのベネフィットに関心が無い

    このようなケースにおいては標準化への取り組みを評価するなど工夫が必要です。

    総務の属人化のデメリット

    総務の属人化のデメリット

    総務の属人化が問題視されるのは、数多くのデメリットを招来する原因となるためです。ここでは、総務の属人化により生じるデメリットについて解説します。

    特定の社員に負担が偏る

    総務の属人化による最大のデメリットは、特定の社員に業務が偏ることです。これにより、以下のようにさまざまな弊害を招くこととなります。

    • 特定の社員に業務が集中して大きな負担になる
    • 部署全体の業務を上手く割り振ることができない
    • 部署全体での業務効率の低下

    属人化による業務の偏りは、他にも以下にご紹介するようなさまざまなデメリットの原因となります。

    担当者不在の際に業務が止まる

    総務の業務が属人化し、特定の社員への依存度が高い場合、担当者不在の際に業務が止まってしまうリスクがあります。

    もしその業務が企業活動の推進に必須のものだった場合、総務部の業務が止まるだけでなくビジネスの推進にも支障が出てしまうリスクがあります。

    業務の停止や停滞は総務の属人化が招くデメリットのなかでも特にダメージが大きなものとなるため、できるだけ業務を分散して特定の社員への業務依存度を下げておく必要があります。

    引き継ぎ不足のまま退職する可能性がある

    総務の属人化が長期化すると、業務負荷を抱えた社員が体調を崩して休職や退職をしてしまう場合があります。このとき、十分な引き継ぎが行われないまま退職してしまう可能性も否定できません。

    属人化による業務の偏りが生じている場合は、特定の担当者に業務が集中しているケースが多いため、引き継ぎ不足のまま退職に至ると業務の停滞や停止といった重大なリスクを招く恐れがあります。

    業務の品質を維持できない

    総務の業務が属人化すると、以下のような理由から業務品質の維持が難しくなります。

    • 業務が集中する社員のパフォーマンスに業務品質が左右される
    • 担当者により業務品質のバラつきが生じる
    • 特定の社員の異動や離職が起こると業務品質が極端に低下する

    総務は社内全体の管理業務や調整業務を担う部署であるため、業務品質が安定しないと多方面への影響が懸念されます。

    業務の進捗管理が困難

    総務の業務が属人化していると、特定の担当者以外はその業務に対する知識・スキル・ノウハウを保有していない状態となるため、他の社員や上司が業務の進捗管理や評価を行うことが困難となることもデメリットです。

    特定の社員に業務の推進から管理までを任せきりとなってしまうため、外部から介入できないことや依存度が高くなってしまうことがリスクとなります。

    ミスに気付きにくい、隠ぺいされやすい

    総務の業務が属人化していると、業務の状況や進捗が共有されていない状態となるため、ミスの発覚が遅れたり隠蔽されやすくなったりといったデメリットもあります。

    チームでの情報共有や共同作業を行っている場合は、周囲がミスやトラブルにも気付くことができますが、特定の社員のワンマンプレーの状態となっていると気付くことができないためです。周囲の目が無いことからミスを隠蔽しようという心理状態になりやすい傾向もあります。

    ミスの発覚の遅れや隠蔽が起こると、後から大きなトラブルに発展したり、対応に追われたりといったリスクがあるため注意が必要です。

    総務の属人化は悪いこと?

    総務の属人化は悪いこと?

    総務の属人化のデメリットについて解説しましたが、一概に悪いことばかりではありません。総務の属人化には、以下のようなメリットもあります。

    • 熟練者が担当することで効率的に業務を進められる
    • 裁量を持つことができ自分のペースで自由に仕事ができる
    • 集中的に業務をこなすことで専門性が高まり成長に繋がる

    このように総務の属人化はデメリットだけでなくメリットとなる側面もあります。しかし、メリットがあるとはいえ、以下のようにその多くは一過性・限定的なものとなります。

    • 熟練者による効率的な業務推進は長期化すると大きな負担となる
    • 仕事の裁量を持てることや成長に繋がることは特定の担当者のみの恩恵

    長期的視点・部署全体の視点で考えると、業務の偏りや非効率化といったデメリットの方が大きくなるため、総務の属人化はできるだけ早期に解決しておくべきでしょう。

    総務の属人化を防ぐ方法

    総務の属人化を防ぐ方法

    総務の属人化を防ぎたいけれども、具体的な方法について分からない方もいるのではないでしょうか。

    ここでは、属人化防止のための効果的な方法について解説します。

    業務フローを見直す

    業務の属人化は、業務フローがシンプルであるほど起こりにくく、複雑であるほど起こりやすいという性質を持ちます。そのため、総務業務の属人化を防ぐには、業務フローの見直しを行い、業務のシンプル化を図るのが有効な対策となります。

    業務フローの見直しを行う際には、以下のステップを踏襲するのがおすすめです。

    • まずは総務の業務フロー全体の棚卸・可視化を行う
    • 不要な業務の削減を図る
    • デジタルツールによる業務の代替や効率化を試みる
    • 有人の業務の方法や手順を最適化する

    属人化の防止や解消に繋がるポイントは意外と多く見つかるものであるため、細かくチェックを行っていきましょう。

    マニュアルを作成する

    業務上のナレッジやノウハウを共有することができるマニュアルは、業務の属人化を解消するのに非常に有効な手段です。しかし、先にご紹介した通り総務部ではマニュアルが作成されていなかったり更新されていなかったりするケースが多く見られます。

    業務範囲が広く専門性が高いためマニュアルを作成することは容易ではありませんが、特定の分野・特定の業務に絞ったマニュアル作成でも一定の効果を見込めるため、可能な範囲で作成しておくことがおすすめです。

    マニュアル導入の効果が大きい業務や属人化の懸念が大きい業務から、少しずつでも作成を進めていきましょう。

    社内向けチャットボットツールを導入する

    総務の属人化は、業務フローの見直しやマニュアル参照といった施策で解決するのも効果的ですが、総務部のメンバーにも大きな負担がかかります。そこでおすすめとなる方法が、デジタルツールである社内向けチャットボットツールの活用です。

    チャットボットは対応を自動化することが可能であり、常に一定の品質の対応を行うことができるのが大きなメリット。情報共有ツールやマニュアルのフロントとして運用したり問い合わせ対応の代替をさせたりすることで、属人化の解消に役立てることができます。

    総務の属人化を防ぐなら「チャットディーラーAI」

    チャットディーラーAI

    総務の属人化防止にチャットボットの活用を検討している方は、社内向けAIチャットボットツール「チャットディーラーAI」がおすすめです。

    社内問い合わせ対応に特化したAIが利用者からの問い合わせに対して自動で答えるため、総務部門の問い合わせ対応担当者の負担を減らすことができます。

    また、導入時には「FAQ」に近いものを作成することになるため、既存業務に関する情報の整理やナレッジ・ノウハウの共有につながるといった効果も得られます。

    つまり、属人化解消に向けた「業務の負荷軽減」と「情報共有の促進」という、ふたつの側面で効果的なツールなのです。


    チャットディーラーAIは費用がリーズナブルなだけでなく、導入から運用まで手厚いサポートが無償で付随しているため、ツールの活用に苦手意識がある方も、普段の業務が忙しいためできるだけ手間をかけずに導入したい方にもおすすめです。

    総務部の属人化解消にチャットボットの利用を検討している方は、ぜひチャットディーラーAIの無料トライアルをお試し下さい。

    チャットディーラーAIの詳細はこちら

    まとめ

    総務の属人化が起こりやすい理由と属人化が起こることによるデメリット、そして属人化を防ぐ方法について解説してきました。総務は業務範囲の広さや専門性の高さから、バックオフィス部門の他部署以上に属人化が起こりやすい部署です。企業活動への影響が多い業務も多く担当しているため、可能な限り属人化を防いで業務の平準化を図っておくことが重要となります。

    総務の属人化で課題を抱えている方や、属人化の防止を実現したい方は、ぜひ当記事を参考にして最適な対策を検討してみて下さい。

    • 執筆者:ボットマガジン編集部
    • この記事を書いた人

      ボットマガジン編集部

      ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

    関連する記事