ナレッジマネジメントツールとは?導入するメリットや選び方を解説

ナレッジマネジメントツールとは?導入するメリットや選び方を解説

かつては社員個人の資産であった知識や経験、ノウハウなどのナレッジを、社全体の資産としてストックして役立てたいと考える企業が増えています。しかし集めた情報を管理・運用するのは簡単なことではありません。

そのようなときに役に立つのがナレッジマネジメントツールです。今回は、ナレッジマネジメントツールの種類や導入するメリット・デメリット、選び方を解説します。

この記事の目次

    ナレッジマネジメントツールとは

    ナレッジマネジメントツールとは

    ナレッジマネジメントツールとは、社員一人ひとりが持つ知識や経験、ノウハウなど「ナレッジ」を、会社の資産として共有・活用するために役立つツールです。

    従来の日本では、上司の持つ知識やノウハウは仕事を通して見よう見まねで学ぶのが一般的でした。しかしそれは、社員が同じ企業で定年まで勤める終身雇用制で成り立つ手法です。近年のように人の入れ替わりが激しい状況では、人の流出と共にナレッジも失われてしまいます。

    そこでナレッジを企業の資産として社内に蓄積していく「ナレッジマネジメント」が注目されるようになりました。個々の社員が持つナレッジをストックしてほかの社員に共有すれば、会社全体の生産性の向上を図れます。そのような「ナレッジマネジメント」を、効率的に行えるようにしたものがナレッジマネジメントツールです。

    ナレッジマネジメントツールのメリット

    ナレッジマネジメントツールのメリット

    ナレッジマネジメントツールを利用すると、以下のようなメリットがあります。

    1. 社員全体のスキルアップや属人化の防止
    2. 業務の効率化
    3. 顧客満足度の向上
    4. 人材育成コストの削減

    順番に解説します。

    社員全体のスキルアップや属人化の防止

    ナレッジマネジメントツールを用いて個々の社員の持つナレッジを共有すると、社員全体のスキルアップや属人化防止に役立ちます。

    ナレッジは普段、個人が自身の知識やノウハウとして保有しており、共有されていません。そのため「この案件はAさんしかできない」「Bさんに任せておけば大丈夫」など、業務が属人化する傾向があります。しかしそれでは後進が育たず、なによりその社員が退職してしまうと業務が回らなくなる可能性がありリスキーです。

    ナレッジマネジメントツールでナレッジが共有されると、誰でも同じように業務をこなせるようになり属人化が解消されます。人が入れ替わっても変わらず業務を進められるので、取引先に迷惑をかけることもありません。

    業務の効率化

    ナレッジマネジメントツールを活用すると、業務を効率化できるのもメリットです。ツールにストックされた社員の業務ノウハウを、ほかの社員が流用、真似できるようになるためです。

    たとえば顧客から問い合わせがあったとき、知識のない社員がゼロから対応を考えるのは困難です。決して無理ではないものの、対応を決めるまでに手間と時間がかかるでしょう。

    そんなときにナレッジマネジメントツールがあれば、どのように対応すれば良いのか過去の事例やベテラン社員の対応方法などを確認できます。時間をかけることなく顧客対応できるようになるため、業務を効率的に進めていけるのです。

    顧客満足度の向上

    蓄積されたナレッジを活用することは、顧客満足度の向上にもつながります。

    ナレッジマネジメントツールでは、顧客からの意見や満足度といった情報を収集・蓄積することが可能です。自社の顧客が何に不満を感じ、どのような点に満足しているのかがわかれば、顧客対応や製品・サービスのクオリティ向上に役立ちます。

    またナレッジを共有すると、顧客対応のスピードが向上するのもメリットです。対応品質についても均質化され、社員による差が小さくなります。その結果、顧客満足度を向上させることになるのです。

    人材育成コストの削減

    ナレッジマネジメントツールで社員のナレッジをストックし、データベースができていると、人材育成コストの削減にも貢献します。

    通常社員が退職するときには、時間をかけて後任に業務の引き継ぎを行う必要があります。新しく社員を採用した場合には、業務を行えるレベルになるまで教育を施さなければなりません。その間教育に携わる社員のパフォーマンスが落ち、部署全体の業務効率は低下するのが一般的です。

    しかしナレッジマネジメントツールでナレッジを共有できれば、業務の引き継ぎや新しく入った社員の教育にかける時間を削減できます。新入社員も先輩社員の手間と時間を割く心苦しさを感じなくてよくなり、自分の気が済むまで知りたいことを調べられるのもメリットです。

    ナレッジマネジメントツールのデメリット

    ナレッジマネジメントツールのデメリット

    ナレッジマネジメントツールには、以下のようなデメリットもあります。

    1. システム導入にコストがかかる
    2. 社員に浸透しない

    順番に解説します。

    システム導入にコストがかかる

    ナレッジマネジメントツールには無料のものもありますが、多くは有料です。そのため導入するには一定のコストがかかる点はデメリットといえます。

    ナレッジマネジメントツールはユーザーの人数に応じた料金体系となっているものが多く、社員数が多いほどコストがかかるのが一般的です。また製品によって初期導入のコストが高額なものもあるようです。

    高額なコストをかけて導入しても、それを上回るだけのメリットを得られれば良いでしょう。しかし十分活用されない場合には、毎月コストだけがかかり続ける事態にもなりかねません。ナレッジマネジメントツールの導入に際しては、費用対効果があるかを十分検討する必要があるでしょう。

    社員に浸透しない

    ナレッジマネジメントツールの導入に際しては、社員の理解が欠かせません。ツールの使い方を覚えるのには時間がかかるため、その意義を理解してもらわないことには浸透させるのは困難です。

    しかしベテラン社員のなかには、自身が築き上げてきたナレッジを共有するメリットを感じられず、情報共有を嫌がる人もいます。とくに業務が属人化している場合、「自分しかできない業務がある」「頼られている」ことに自身の存在意義を見いだしている人もいるためです。

    ナレッジマネジメントツールは、社員に活用してもらわなくては宝の持ち腐れになってしまいます。導入に際しては、その必要性や企業・社員にどのようなメリットがあるのかを、よく説明することが重要です。

    ナレッジマネジメントツールの種類

    ナレッジマネジメントツールの種類

    ナレッジマネジメントツールには、次の4種類があります。

    1. ヘルプデスク型
    2. 業務プロセス型
    3. ベストプラクティス型
    4. 経営資本・戦略策定型

    どのように違うのか、順番に見ていきましょう。

    ヘルプデスク型

    ヘルプデスク型とは、ユーザーサポートやヘルプデスクなどの仕事の内容をデータベース化し、ユーザーが必要な情報を引き出せるようにするものです。ナレッジマネジメントツールのなかでは、もっとも一般的に採用されているタイプです。

    専門知識が必要な業務なのに、回答できる社員が限られているような場合、その人が休んだり退職したりすると対応できなくなってしまいます。そういったときによくある質問をデータベースにまとめておけば、誰でも情報にアクセスして回答を得られるようになるのがヘルプデスク型を導入するメリットです。

    業務プロセス型

    業務プロセス型とは、業務に関する知識はもちろん、その進め方についてのナレッジの共有まで目的にしたタイプを指します。

    たとえばコールセンターであれば、顧客からの問い合わせに対し、どのような回答をすれば顧客の満足度が高くなるのかといったプロセスを、すべてのオペレーターと共有できます。高度な内容の問い合わせがあったときには、速やかに上司へとエスカレーションさせるシステムが備わったナレッジマネジメントツールもあります。

    さらには顧客からの問い合わせ内容を分析し、潜在ニーズを解析する機能を活用すれば、顧客満足度を向上させるのにも役立ちます。

    ベストプラクティス共有型

    ベストプラクティスとは、最善の方法や最良の事例などを指す言葉で、ベストプラクティス共有型では優秀な社員のナレッジや行動・思考のパターンを視覚化し、全社員が認知できることが特徴です。「このようなとき優秀な社員はどうしているのか」といった思考や方法をなぞることで、全社員の業務の質向上につなげることが可能です。

    ベストプラクティス共有型は高い効果が見込めるものの、対象となる優秀な社員の暗黙知を共有できる形に落とし込むのは簡単なことではありません。

    経営資本・戦略策定型

    経営資本・戦略策定型では、社員のナレッジを共有することよりも、社内で保有しているナレッジを分析して経営戦略を策定するために活用することを目的としたツールです。

    競合他社や自社の成功事例を検証し、似たような事例と比較したうえで成功条件を洗い出したり、関係者の判断の違いがどのような影響を与えたのかなどを分析したりすることで、今後の経営判断に役立てます。

    この手法を利用し業務プロセスを見直せば、ボトルネックとなっているポイントを見つけてより良いものへと改善することが可能です。

    ナレッジマネジメントツールの選び方

    ナレッジマネジメントツールの選び方

    ナレッジマネジメントツールを選ぶときのポイントは、次の4つです。

    1. 社員が使いやすいか
    2. 無料トライアルがあるか
    3. スマホに対応しているか
    4. セキュリティの強度が高いか

    順番に説明します。

    社員が使いやすいか

    ナレッジマネジメントツールは多くの社員に利用してもらわなければ、導入効果を得られません。そのためツールそのものの操作性が良いかどうかは重要です。

    導入時には「せっかくなら」と多機能なものを選びがちですが、使い方が難しければ社員に使ってもらうのは難しくなります。ツールを選ぶときには、自社で必要とする機能が最低限備わったもののなかから、できるだけ操作が簡単なものを選ぶほうが、社員に迷うことなく使ってもらえる可能性が高いでしょう。

    無料トライアルがあるか

    操作性は、実際に使ってみないことには判断できません。高いコストをかけて導入したのに社員に使ってもらえない悲劇を避けるためには、無料トライアルを提供しているサービスを選ぶことが大切です。

    トライアルに際しては、導入を担当する部署だけではなく、実際に使用してもらう社員に使ってもらい意見を聞くようにしましょう。部署によってITリテラシーは異なるため、現場の社員が使いやすいものであるかは重要です。

    スマホに対応しているか

    近年のコロナ禍の影響や働き方改革の流れのなか、リモートワークを導入する企業が増えています。そういった環境下でも活用できるよう、ナレッジマネジメントツールはスマホに対応しているものを選びましょう。

    スマホ対応していれば、営業に出た先や出張先からもアクセスできるので利便性が向上します。必要なときに必要な情報を引き出せることが、ナレッジマネジメントでは重要です。

    セキュリティの強度が高いか

    リモートワークや外出先からのアクセスで利便性を高めるのであれば、同時にセキュリティの強度にもこだわる必要があります。

    ナレッジマネジメントツールに蓄積される情報は、いわば企業の知的財産以外のなにものでもありません。重要な情報が社外に漏れ出ることがないように、セキュリティ対策が十分に施されたツールを選びましょう。

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    まとめ

    ナレッジマネジメントツールを活用すると、社員一人ひとりの知識や経験、ノウハウを、全社員で資産として共有し、業務に役立てられるようになります。

    ナレッジマネジメントツールには種類があり、自社の目的にあったものを選ぶ必要があります。また導入時には操作性を重視し、無料トライアルで実際に試してみることが大切です。

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    • 執筆者:ボットマガジン編集部
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      ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

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