情シスの業務効率化を図るには?現状と解決策をまとめてご紹介

「情シス」とは、情報システム部を略した言葉です。企業によってはIT部門、デジタル推進部などと呼ばれることもあります。情シスの役割は、企業が事業で使用するシステムやネットワーク、パソコンなどを管理・運用することです。

政府がDXを推進し、世の中のデジタル化への流れが加速するなか、情シスの役割は重要性を増し、業務は多忙を極めています。それにもかかわらず、情シスは実に多くの問題を抱えているといわれています。今、情シスで一体なにが起こっているのでしょうか?

今回は、情シスの現状と抱えている問題を明らかにし、解決策をまとめてご紹介します。

この記事の目次

    情シスに寄せられる問い合わせは?

    情シスに寄せられる問い合わせは?

    情シスは、システムやネットワーク、パソコンなどを管理・運用するのが本来の業務です。その一方、社員から寄せられる問い合わせにも対応する必要があります。

    パソコンの調子が悪い、システムがフリーズした、エラーが出てデータが消えたなど、寄せられる問い合わせはさまざまです。いずれも情シスが管理しているものであり、放置するわけにはいきません。社員の業務が滞れば、企業としても損失です。

    しかしその数が問題です。サイボウズが自社で行った調査によると、情シスに寄せられる問い合わせの数は、なんと年間で5,000件にも及んだそうです。

    通常の業務をこなしながら、さらに問い合わせに対応するのは情シスにとって大きな負担となっています。

    情シスは多くの業務を担当している

    情シスの業務効率化を図るのであれば、まずは情シスが抱える業務内容や業務負担の多寡といった、情シスが置かれている環境について知ることからはじめましょう。

    企業により情シスが担当する業務範囲は異なりますが、主に次のような業務を担当します。

    1. 社内システムの開発・保守・運用
    2. 社内インフラの開発・保守・運用
    3. セキュリティ対策
    4. 端末の設定
    5. IT資産管理
    6. 社内ヘルプデスク

    このように情シスが担当する範囲は幅広く、担当者の業務範囲は企業によってさまざまです。チームを組んで役割分担を行っている企業もあれば、一人ですべてを担当する企業や他の業務と兼任している企業もあります。

    特に後者の場合においては情シス担当者の業務は煩雑となり負担も非常に大きなものとなります。

    情シスの業務効率を下げる課題点とは

    情シス担当者の現状

    情シスの業務効率低下や業務負担増は、多くの企業で発生している問題です。ここでは、情シスの業務効率低下・業務負担増を招く課題点について解説します。

    どのような課題点があるのか、またどのような理由で課題が生じているのかを把握することは、情シスの業務効率化・業務負荷軽減の第一歩となるため、ぜひ確認しておいて下さい。

    問い合わせ対応に追われる

    情シスには多くの問い合わせが寄せられますが、その数が増え続けていることは情シス担当者にとっては大きな問題です。

    経済産業省は、2019年に発表したDXレポート内で「2025年の崖」として企業に警鐘を鳴らしました。これは老朽化・複雑化したレガシーシステム(既存の基幹システム)から脱却してDX(デジタルトランスフォーメーション・デジタル化)を進めなければ、2025年以降、日本経済に大きな損失が生じる可能性があることを指摘したものです。

    この問題に対処すべく現在多くの企業がDXを急いでいます。また、IT技術やIT機器の進化も著しいため、DXを推進している間にもOS・ソフトウェアのアップデートやPC・機器の入れ替えも随時実施していく必要があります。

    このような事情も、情シスに大きな負荷が掛かり業務効率を低下させる要因となっています。DXの推進・IT機器の入れ替え・ソフトウェアのアップデートに伴う社員からの問い合わせも増え続け、多くの企業の情シスが対応に追われている状況です。

    業務を兼任していて負担が大きい

    冒頭でご紹介した通り情シスの担当者はさまざまな業務を抱えており、分業されていない限り問い合わせ対応のみに集中することはできません。多くの企業の情シス担当者は、システムの構築・保守・運用といったメイン業務を抱えつつ、合間を縫ってヘルプデスク業務を行っているため、業務負担が大きく効率も上がらないという状況に陥っています。

    このように業務を兼務している状況に加えて、現在ではDX・働き方改革・テレワークの推進まで担当領域が広がっており、業務量の過多・負担の増大に拍車がかかっている状況です。業務を兼任している状況が慢性化すると、情シス担当者の疲労は蓄積していく一方となり、業務効率に関しても低下し続けてしまうでしょう。

    このように情シスの業務兼任は担当者の負担が大きく副次的なデメリットも多数生じるため、情シスの効率化を図るには、人員補充・アウトソースなど業務を兼任せざるを得ない状況をいかに解決するかが重要なポイントとなってきます。

    改善に割く時間がない

    上記でご紹介した問い合わせ対応に追われることや兼任によるリソース不足は、解決すべき問題であることを情シス自身が既に認識しています。しかし、通常業務・問い合わせ対応といった目の前の業務を消化するのに手一杯となり、改善に割く時間はおろか改善プランを検討する時間すら取れないことが実状です。

    このような状況下では、当然情シスの業務効率の改善を図ることはできず、慢性的に負担を抱える状況が延々と継続することとなり、対応遅延・対応ロスなど更なる業務効率の低下を招きます。

    負荷が大きい「問い合わせ対応」の問題

    情シスは上記でご紹介した通り多くの課題を抱えている実情があります。その中でも特に大きな負担となっているのが、情シスに寄せられる問い合わせ対応です。

    ここでは、情シスの問い合わせ対応の負担が大きくなる原因について解説します。原因を把握することは、情シスが抱える課題解決や業務効率化のために重要となるため、ぜひ確認しておいて下さい。

    件数が多い

    情シスの問い合わせ対応でまず問題となるのは、件数の多さです。多くの企業の情シスには、簡単に解決できる問題から複雑な問題まで連日多数の問い合わせが寄せられており、情シスの担当者は対応に追われています。

    対応スピードを速くしたり効率的に対応したりといった対策を行っても、そもそもの問い合わせ件数の絶対数が多すぎると大した状況改善は見込めません。

    そのため、情シスの効率化を考える際には、まずは情シスに寄せられる問い合わせ件数を減らす方法を優先的に検討する必要があります。

    自己解決してほしい内容が多い

    情シスにはIT・PCに関する問い合わせ全般が寄せられるため、なかには専門的な知識・技術を必要としない問い合わせも多数含まれます。このような問い合わせの件数が増えると情シスは大きくリソースを奪われてしまい、負担が増したり他の重要な問い合わせへの対応が遅れてしまったりする原因となります。

    少し調べれば分かることや平均的なITリテラシーがあることは、わざわざ情シスに問い合わせず自己解決して欲しいというのが情シス担当者の本音でしょう。

    自己解決可能な問い合わせの件数が多い場合には、マニュアル・FAQ等による自己解決ができる仕組みを構築すると同時に、できるだけ自己解決を行うという文化を社内に浸透させることが重要となります。

    対応が遅れがちになる

    情シス担当者は問い合わせ業務以外にも環境構築やシステムの運用といった業務を抱えており、問い合わせ対応のみを優先できるわけではありません。通常業務のスケジュールの進捗状況次第では、問い合わせ業務を保留にする場合もあります。

    情シスの問い合わせ対応が遅延すると、回答すべき問い合わせはプールされていくため、後々の大きな負担となります。社員から不満をぶつけられるケースもあるでしょう。また、情シスに問い合わせを行った社員も疑問や問題が解決できないため、仕事の停滞や遅延を招きます。

    このような問い合わせ対応の遅延は、情シス・社員双方に負担だけでなくストレスをもたらすため、会社としては優先的に解決すべき問題です。先にご紹介したような問い合わせ件数の削減・自己解決を推進して遅延を無くす努力を行うことが重要となります。

    テレワーク対応が増加

    新型コロナウイルス感染拡大によりテレワークが導入されたことも、情シスの問い合わせ対応の負担が増す大きな原因となっています。

    株式会社ソフトクリエイトが実施したアンケート調査によると、コロナ以降でテレワーク関連業務・セキュリティ業務ならびにノンコア業務が増えたとの調査結果が出ています。ノンコア業務の増加には、テレワーク関連の問い合わせが多く含まれているでしょう。

    テレワーク対応が増加

    出典:ソフトクリエイト「情報システムの現状とIT活用実態アンケート 2021」

    情シスは従来の問い合わせ業務に加えテレワークに関する問い合わせも行う必要があり、さらにテレワークの環境構築・運用・セキュリティ対策といった問い合わせ以外の業務についても行わなければならず、多くの企業の情シスが大きな負担を感じている状況下にあります。

    このように、テレワーク導入が急速に進められたことも、情シスの負担を更に増やす要因となっています。

    情シスが業務効率化を図るには?

    情シスが業務効率化を図るには?

    それでは情シスの社内問い合わせへの対応数を減らし、業務効率化を図るためにできることにはどのようなものがあるのでしょうか?

    一言にチャットボットといっても、そのサービスの形態はさまざまです。この項目では、4種類のサービスについて解説します。

    マニュアルを見直して効率化

    どの情シスでもすぐに手を付けられるのは、マニュアルを見直すことによる効率化アップです。

    どんなシステムやIT機器でも、マニュアルが用意されていないものはないでしょう。しかしそのマニュアルがどこにあるのかが分からなければ、社員は使いたくても使えません。マニュアルは社内ポータルのどこかに置き場所を決め、だれでも容易に探して閲覧できるようにしておきましょう。

    また、マニュアルが膨大な量で見る気がなくなる、専門用語が難しくて意味が分からないようなものであるなら、必要最低限のものだけ抽出し、分かりやすく作り直すのもおすすめです。制作に時間はかかりますが、結果的に問い合わせの削減につながります。

    社内FAQを公開して効率化

    マニュアルを調べるほどのものではない、けれども比較的よく聞かれる質問を、「よくある質問」にまとめて社内FAQとして公開するのもおすすめの対策です。

    例えば「システムの赤いボタンを押したらフリーズして動かない」とよく問い合わせがあるのなら、「10分待っても動かなければ、いったん電源を落として再起動してみてください。それで起動しなければ情シスまでお知らせください」としておきます。一次対応を社員が自分でできるようになれば、多くの問い合わせが減ることが期待できます。

    FAQは社内ポータルサイトのトップページなど分かりやすい場所に入り口や、情シスへの内線番号やお問い合わせボタンのすぐ隣に設置するなど、まずはFAQに誘導するシステムにすることも大切です。

    教育体制の強化により効率化

    各部署で教育体制を見直してもらうことでも、お問い合わせ件数の削減を期待できます。

    例えば新しいシステムやIT機器を導入するときには、各部署から一人担当者を選任してもらい、その人が使いこなせるように一定の時間をかけてレクチャーしておきます。導入後は部署内で問題が発生したときには、まずはその担当者がマニュアルを見ながらでも対応を試みて、それでだめならその担当者から情シスに問い合わせる仕組みにするといいでしょう。

    お問い合わせの一次対応を各部署にまかせられるような教育体制を構築できれば、情シスの大きな負担軽減につながります。

    社員の意識改革により効率化

    情シスへの社内お問い合わせを減らすには、社員の意識改革を進めることも重要です。

    社員のなかには、調べれば分かるような簡単なことであっても、「とりあえず情シスに聞けばいいや」と考える人も少なくありません。「社員からのお問い合わせを解決することが情シスの仕事」と思っている人すらいる可能性もあります。

    そういったケースでは、情シスの現状と抱えている問題を社員に知ってもらい、「まずは自分で解決してみよう」と思ってもらうことが大切です。

    ただしただのお願いでは効果がありません。実際にどの程度のお問い合わせが発生し、どれだけ時間を取られているのか、それによる情シスの時間的損失がどれくらいあるのかを明確に示しましょう。またマニュアルを整え誰でもすぐに探せる場所に設置する、FAQを作成し利用を促すなど、社員が問題を自己解決しやすい方法を提供することも必要です。

    チャットボットを導入する

    情シスのお問い合わせを減らして業務効率化を図るには、チャットボットを導入するのもおすすめです。

    チャットボットとは、「チャット」と「ロボット」を組み合わせた造語で、「自動応答システム」を指します。チャットボットにはあらかじめ設定されたシナリオに沿って回答を引き出す「シナリオ型」と、入力された質問文をAIが分析し適切な回答を行う「AI型」の2種類があります。

    ECサイトや企業サイトの片隅に、「なにか質問はありませんか?」と小さくチャットウインドが開いているのが記憶にある人が多いのではないでしょうか。最近は多くのサイトが採用しているので、「実際に使ったことがある」といった人もいるでしょう。

    チャットボットは慣れ親しんだチャット形式で問題解決を図れるため、高い利用率が期待できます。情シス担当者に直接負担をかけないので、社員側にとってもお問い合わせのハードルが下がることもメリットです。

    次章ではチャットボットによる情シスの業務効率化について、もう少し詳しくご紹介します。

    情シスがチャットボットで効率化を図るポイント

    情シスがチャットボットで効率化を図るポイント

    それでは情シスがチャットボットで効率化を図るために、押さえておきたいポイントを2つご紹介します。

    社内利用向けのチャットボットを選ぶ

    情シスに寄せられるお問い合わせを削減するためにチャットボットを導入するなら、社内利用向けに特化したチャットボットを選ぶことが大切です。

    チャットボットは、導入したその日からすぐに使えるわけではありません。シナリオ型もAI型も、まず最初に一問一答形式のQ&Aを登録して回答を準備する必要があります。また、AI型ではAIによる回答精度を上げるための学習データも必要です。

    社内利用向けのチャットボットであれば、社内問い合わせに利用されることを前提に、導入の工程をある程度削減できるようになっているので迅速に利用を開始できます。チャットボットを選ぶときには、社内利用向けとなったものを探しましょう。

    サポート体制が手厚いチャットボットを選ぶ

    情シスでチャットボットを導入するなら、サポート体制が手厚いサービスを選ぶことも重要です。

    先述したとおり、情シスは日々膨大な業務に追われているため、チャットボットの導入に長い時間を割けないケースが多いでしょう。手間と時間を考えて、導入をためらったり見送ったりする企業も少なくないようです。

    そんなときには、サポート体制がしっかり整ったサービスを選ぶと問題を解決できます。導入からシナリオ設計、運用後の効果測定まで依頼できれば、手間と時間を削減したうえでチャットボットの導入・運用が可能です。

    情シス向けチャットボット「チャットディーラーAI」

    チャットディーラーAI

    情シスでチャットボットを導入するなら、「チャットディーラーAI」がおすすめです。

    チャットディーラーAIは、社内問い合わせに特化したAI型チャットボットで、400種類以上もの社内用テンプレートが用意されていることが特徴です。

    あらかじめ用意された質問テンプレートに、自社の業務に応じた回答を登録するだけなので、最小限の負担ですぐに導入可能です。しかも学習済みのAIであるため、データ整備に時間をかけずにすぐに運用をスタートできます。

    さらにビジネスチャットと連携することで、普段使い慣れているインターフェース上でチャットボットを利用できます。画像やマニュアルなどのファイル添付もできるので、社員の自己解決を促進できることもポイントです。

    チャットディーラーAIの詳細はこちら

    まとめ

    社内のシステムやネットワーク、パソコンなど、情シスは企業のDX実現の要となる部署です。情シスの社内問い合わせにかかる時間を削減できずにいると、企業の発展にも少なからず影響を与えるといえます。

    情シスへのお問い合わせを削減するには、マニュアルを使いやすく整備する、FAQを作成するなどいろいろな方法があります。なかでもチャットボットは、社員側も気軽に使えて自己解決へのハードルが下がるメリットがあります。

    情シスへのチャットボット導入の際は、社内問い合わせに特化した「チャットディーラーAI」をぜひご検討ください。

    • 執筆者:ボットマガジン編集部
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      ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

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