社内FAQの作り方を徹底解説!必須ステップや運用の課題と対策

総務・情シス等への社内問い合わせ件数の低減や社内での情報共有の効率化を図りたい場合におすすめとなるのが、社内FAQの整備です。これから社内の状況改善・環境改善のために社内FAQの導入を行いたい方もいるのではないでしょうか。

当記事では、社内FAQの概要・導入メリット・作成方法から、社内FAQが抱える課題・その解決策までを解説しています。

社内FAQの導入を成功させたい方や、自社の課題解決に繋がる有用性の高い社内FAQを整備したい方は、ぜひご参考下さい。

この記事の目次

    社内FAQとは

    社内FAQとは、社内で発生する「よくある質問」と質問に対する回答をセットにしてまとめたコンテンツのことです。ツール・システム・Webサイト・PDFなどの媒体を活用して、社内メンバーがいつでも参照できる形式で提供されます。

    社内FAQを整備すれば、対応部署に問い合わせを行うことなく、社員が自身で問題・疑問を自己解決することが可能となるため、主に問い合わせ件数の削減や対応部署の負荷軽減を目的に導入が行われます。

    社内FAQを導入するメリット

    社内FAQは、多くの企業で導入が進められているコンテンツ。その理由は、導入・活用を行うことで企業活動にさまざまなメリットをもたらすためです。

    ここでは、社内FAQを導入することで得られる主なメリットについて解説します。

    いつでも利用できる

    社内FAQを整備して公開しておけば、24時間365日いつでも社員は必要な回答を得ることが可能です。時間外や休日などにも問い合わせニーズが発生する場合には、特に高い効果を発揮できます。

    同じ質問の繰り返しを防げる

    多くの企業の対応部署では同じような質問の繰り返しに大きなリソースを奪われているのが実状です。社内FAQは「よくある質問」の集合体であるため、頻繁に発生する質問を削減してリソースを開放することができます。

    問い合わせ対応部署の業務負荷・対応時間の軽減

    充実した社内FAQを整備すれば、対応部署への問い合わせ流入量を大幅に削減することが可能です。これにより、対応に要する負担や時間を大幅に低減することができます。

    ナレッジの集約・蓄積・共有を推進

    社内で発生する問い合わせとその回答は、自社の貴重なナレッジです。社内FAQに情報を集約・蓄積することで、ナレッジをいつでも活用・共有することが可能となります。

    社員の満足度向上

    社員は業務上の疑問・問題が生じた際には、少しでも早く解決して自身の仕事を進めたいと考えます。対応部署へ問い合わせを行うのは手間や時間がかかるため、煩わしく感じるものです。

    社内FAQが整備されていれば、社員は自身で疑問や問題を素早く解決することが可能です。自身のタスクを中断する時間も少なくて済み、効率的に業務を進めることができるため、社員満足度・従業員満足度を向上することができます。

    社員満足度は企業の生産性にも大きく影響するため、それを向上できることは大きなメリットとなります。

    テレワークにも対応

    オンライン上で提供される社内FAQは、インターネットに接続できる環境であればいつでもどこでも参照することができるため、テレワーク環境下における疑問・問題の解決にも適しています。

    テレワーク環境下では、オフィスのように気軽に近隣の上司や同僚に質問や確認を行うことができないため、社員は疑問や問題を抱え込みがちです。特に、経験の浅い社員や若手社員においてその傾向は顕著でしょう。

    社内FAQであれば、気兼ねなく自身で疑問や問題を解決することができるため、テレワーク環境下にて疑問・問題が埋もれてしまう事態を防ぐことができます。

    社内FAQの作り方

    社内問い合わせ対応の課題解決に役立つ質の良い社内FAQを作成するには、相応の手順を踏む必要があります。

    ここでは、社内FAQを作成する方法・手順についてステップを追って解説しています。社内FAQの作成・導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

    導入目的の決定

    効果的なFAQを作成して導入を成功させるには、まずは導入目的を明確化することが重要です。導入目的を決定する際に重要となるのは、次の3点です。

    • ターゲットユーザー

      誰を対象とするのかによって、FAQに掲載する情報の質や難易度も異なるため、ターゲットの明確化は最重要。

    • 対象範囲

      FAQにどのような情報が掲載されているのかを周知するため、FAQがカバーする領域・情報の範囲を明確に定義することが重要。

    • 解決したい課題

      社員の自己解決を促すのか・問い合わせ件数の削減を行いたいのか・ナレッジの共有を行いたいのか、解決したい課題によってFAQの設計等も変わってくるため事前に明確化しておく。

    FAQの提供方法の決定

    導入目的を明確化したら、続いてどのような手段でFAQを提供すれば目的を達成できるかを検討します。FAQの提供には、主に次のような方法があります。

    • チャットボットを利用
    • FAQシステムを利用
    • 社内wikiを利用
    • PDF等で配布
    • Webページ・社内ポータル等に掲載

    効率性・利便性を重視するのであればチャットボット、情報の充実度・網羅性・検索性であればFAQシステムを活用するのが近年では一般的となっています。

    長期的に活用する業務マニュアルに近いFAQであれば、PDF等で各自に配布して持たせておくのが効果的である場合もあります。

    運用体制の構築

    FAQを導入して十分なパフォーマンスを発揮するためには、検証・改善・利用促進といった施策を継続的に実施する必要があります。そのため、リリース後の運用をスムーズに行えるように、運用体制もFAQ作成の段階で構築しておきます。

    以下のようなメンバーの選定を行い、運用フロー・運用スケジュールについても検討しておきましょう。

    • FAQ運用全体総括リーダー
    • FAQ運用エンジニア
    • 社内周知・広報担当者

    FAQの運用は多くのリソースを要するため、個人で十分な運用を行うのは困難です。そのため、各役割を担う複数のメンバーでチームを構築しておくことが重要なポイントとなります。

    Q&Aの情報収集

    FAQの導入目的に合わせて、Q&Aを作成するための情報をできるだけ幅広く集め、質問文と回答文を作成していきます。

    集めた全ての情報をQ&Aに起こそうとすると難しいため、優先度の高い順から50~100程度の質問文・回答文の作成を行い、徐々に段階的に数量を充足していくのがポイントです。

    ある程度実用に足る数量のQ&Aができあがったら、現場に投入できるレベルにまでブラッシュアップを行っておきます。

    運用開始後も改善を続ける

    社内FAQは一度完成させれば終わりではなく、ビジネスの状況や問い合わせの状況に合わせて継続的な改善を行う必要があります。運用データを参考にして、FAQでの解決率が高まるようにブラッシュアップを行ったり、不足している情報の充足を行ったりといった改善施策を実施していきます。

    運用後のメンテナンスを怠ると徐々に回答率・利用率が低下してしまうため、あらかじめ運用スケジュール・ルーティンを構築しておくのがおすすめです。

    社内FAQを活用してもらうためのポイント

    社内FAQは、導入するだけでなく、実際に社内で活用してもらわないことにはその効果を発揮することはできません。そのため、導入にあたっては、社内での利用率を高める取り組みも重要となってきます。

    ここでは、社内FAQを活用してもらうためのポイントについて解説します。

    FAQへの導線を工夫する

    社内FAQを社内で活用してもらうためには、まずはコンテンツへの導線を工夫することが重要です。充実した社内FAQを整備しても、導線が悪くどこに社内FAQがあるのか分からなかったり、アクセスするのに手間がかかったりすると、利用率が低下する大きな原因となるためです。

    そのため、以下のような点に留意して、社員誰もが利用しやすい導線を作ることが重要となります。

    • 社内ポータル・グループウェア等の目に触れやすい場所・目立つ場所へ設置する
    • 問い合わせ対応の連絡先・日常的に利用しているビジネスツール等、社内FAQに対するニーズが発生しそうな場所へリンクを設置しておく
    • 社内のインフォメーション等で、社内FAQの案内・周知を行う

    社内FAQは、社員に実際にアクセスして利用してもらわないことには効果を発揮できないため、導線作り・導線の工夫には徹底的に注力することをおすすめします。

    検索性を高める

    社内FAQは、実際に社員に利用してもらうだけでなく、問題や疑問を解決して業務に役立ててもらう必要があります。そのため、必要な回答を見つけやすいように、社内FAQの検索性を高めておくことも非常に重要です。

    できるだけ少ないステップ・短い時間で回答に辿り着けるように、例えば以下のような工夫を行っておくのがおすすめです。

    • 頻繁に参照される項目をリストアップしておく
      社内FAQのトップページ上部等に、「よくある質問」として頻度の高い質問・回答をリストアップして掲載しておく。
    • 検索機能に優れたFAQシステムを導入する
      検索機能の充実度・性能は製品によりさまざま。利用率向上を重視するのであれば、多少コストが嵩んでも検索機能に優れたFAQシステムを導入しておくのが吉。
    • 検索結果・検索順位のチューニングを行う
      社内FAQで検索を行っても、入力したキーワードに対する回答が多すぎたり、順番に規則性がなかったりすると、必要な回答を見つけ難い。利用データ等を参考にして、重要度の高い項目が上位に表示されるように、タグやテキストの見直し・調整を行っておく。

    社内FAQの弱点をカバーする「チャットボット」

    社内FAQは、利用者自身が検索を行って回答を見つける必要があるため、能動的な活用方法が求められるツールです。情報の網羅性・情報量に優れている反面、検索に不慣れな社員やリテラシーが低めの社員には扱いづらく、利用率が低下する原因となることもあります。

    このような社内FAQの弱点・欠点をカバーするのにおすすめなのが、チャットボットを併用することです。

    チャットボットとは、会話を通じてユーザーからの問いかけに対して自動で回答を行うことができる自動会話プログラムのことです。FAQのような詳細な情報を扱うのは苦手としますが、誰でも手軽に利用可能でスムーズに回答を導き出せるのが大きなメリット。

    チャットボットを導入してFAQの回答へと案内することで、FAQ・チャットボット両者の欠点を相互に補完して、高いパフォーマンスを発揮することができます。

    チャットボットはテンプレートの活用で手軽に導入

    チャットボットは社内FAQの利用率の低さをカバーするのに効果的なツールです。しかし、十分な回答精度を得るには、大量のデータを収集・整理してQ&Aを構築したり会話のパターンを細かくチューニングしたりする必要があるため、導入・運用の難易度や負荷がやや高いことがデメリットです。

    このようなデメリットを払拭するには、テンプレートが充実したチャットボットを活用するのがおすすめ。あらかじめ用意されたテンプレートを自社に合わせてカスタマイズすることで、Q&A作成の時間・労力を大幅に削減してスムーズにチャットボットの設定・チューニングを行うことができます。

    テンプレートが便利なおすすめチャットボット「チャットディーラーAI」

    チャットディーラーAI

    社内FAQの代替としての十分な機能を備え、かつテンプレートが充実しているチャットボットをお探しの方には、弊社が提供するAIチャットボット「チャットディーラーAI」がおすすめです。

    企業の各部門・部署に最適化された400種類以上のカテゴリ別テンプレートが用意されており、質問内容や言い回しの精査が不要。AIも学習済みであるため、手間や時間を省いてスムーズに導入することができます。

    さまざまなプラットフォームに設置が可能で、社内FAQとの連携も可能であるため、単体で活用したい場合にもFAQと併用したい場合にも、柔軟に活用することが可能です。

    無料トライアルで全ての機能と実際のテンプレートの使用感をチェックすることも可能であり、導入から目標達成まで専任担当者によるサポートも付随していますので、安心して導入することができます。

    社内FAQの代替ならびに併用のためのチャットボットをお探しの方は、ぜひこの機会にチャットディーラーAIをご検討下さい。

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    まとめ

    社内FAQは、問い合わせ対応の削減やナレッジ・ノウハウの共有に高い有用性・効果性を発揮できる仕組みです。現在ではスムーズにFAQを作成・管理・運用することができるFAQシステムも多数リリースされており、効率的かつスピーディーにFAQの利用環境を構築することができます。

    社内FAQの利用率向上に課題や懸念を抱えている方は、チャットボットへの代替や併用を検討してみるのがおすすめです。利便性・効率性の高さから業務パフォーマンスも社内での利用率も向上させることが期待できます。

    社内FAQの活用を活性化したい方は、ぜひ当記事を参考にして仕組み・環境の構築に取り組んでみて下さい。

    • 執筆者:ボットマガジン編集部
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      ボットマガジン編集部

      ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

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