総務の仕事で抱えやすいストレスの要因とは?対策も紹介

総務の仕事で抱えやすいストレスの要因とは?対策も紹介

総務部は、企業活動を根底から支える重要なポジションです。総務部の活躍無くして円滑な企業活動を行うことはできませんし、企業が成長発展を遂げることもできません。

しかし、近年ではデジタル化やテレワークの推進により、総務部で働く担当者のストレスが増していることが話題となっており、企業は対応や対策を迫られているという事情があります。

当記事では、総務の仕事でありがちなストレスの原因から、業務量が多くなってしまう原因、業務効率化によりストレスを軽減する方法、おすすめのITツールまでを解説していきます。

総務部のストレス対策に課題を感じている方や、具体的な対策について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

この記事の目次

    総務の仕事でありがちなストレスとは?

    総務の仕事でありがちなストレスとは?

    総務部で勤務するスタッフはストレスを抱えやすいと言われています。対策を進めるのであれば、まずは具体的にどのような理由でストレスを抱えてしまうのかを知っておく必要があります。

    以下、主要なものを6点ご紹介します。

    業務量が多くなりがち

    総務部は、「社内のなんでも屋」と例えられることも多く、電話対応・来客対応・オフィス管理・備品管理・勤怠管理・給与計算・社内外の調整・イベント企画運営・求人採用・その他雑務など、業務範囲が幅広く煩雑で大量の業務を抱えており、これがストレスの原因となっているケースが多くあります。

    実際に、株式会社エコーシステムが1,100人以上の総務担当者を対象に実施した調査によると、以下のような結果が出ています。

    ■総務の業務量について

    • かなり多い:20.0%
    • やや多い:39.7%
    • 適正:35.4%
    • やや少ない:3.4%
    • かなり少ない:1.5%

    約6割近くの総務担当者が、業務量の多さを感じていることが調査結果から見て取れます。

    また、以下のような業務について、煩雑さや負担の大きさから業務量を減らしたいという意見も出ています。

    ■総務部が減らしたいと感じる業務

    • 電話・メール対応:29.1%
    • 勤怠管理:25.0%
    • 労務管理:24.9%
    • 来客対応:23.7%
    • 安全衛生管理:22.6%

    総務部のストレスの原因として、業務量の多さは優先的に解決すべき課題と言えるでしょう。

    数値目標が立てづらい

    総務の仕事は多岐に渡るうえに、営業部門や生産部門のように数値管理が難しい業務や雑務が多く含まれるため、数値目標が立てづらいこともストレスの大きな原因となっています。

    数値目標を立てることが可能であれば、業務量を予想して事前に備えたり、進捗を適切に管理したり調整を行ったりといったことが可能となりますが、数値管理が難しい総務部においてはこのような対策を行うことも容易ではありません。イレギュラー対応が多いことも、数値管理を難しくする大きな要因となっています。

    対応の待ち時間が発生しがち

    総務部の仕事は、部署内で完結できる業務は少なく、他部署との連携や調整が必要な業務が多く含まれます。いくら総務部が効率的に仕事を進めようとしても、他部署からの返答や回答のレスポンスが遅いと、業務の遅延や停滞を招いてしまいます。

    このように待ち時間の発生やレスポンスの遅さにより、思うように仕事が進められず効率の低下や負担の増加を招いてしまうことも、総務の仕事でストレスを感じる大きな要因のひとつです。

    評価が得られづらい

    総務部の仕事は、主に業務の後方支援を行うバックオフィス業務が中心となります。円滑な企業活動を行うにあたって重要な役割を担っており、決して容易な業務ではありません。
    しかし、フロントオフィス部門のように目に見えた成果や実績が現れにくく、業務に注力しても評価が得られにくいことも、総務部の担当者のストレスを増す要因となっています。

    総務部の後方支援は、間接的にではありますが企業の成長や業績向上に大きく貢献していることは事実であるため、総務部のメンバーが納得感を得て働くため、そして不要なストレスを感じないためにも、正当な評価制度を導入することが重要となります。

    ミスが許されない

    総務の仕事には、社内外との重要な調整や、企業にとって重要度の高い書類の作成など、ミスが許されない業務が多く含まれます。常に神経を尖らせ、ミスをしないように集中して業務を行わなければならないことも、総務の仕事がストレスを感じやすい大きな原因となります。

    総務部の業務特性としてある程度仕方のない部分でもあるため、状況の改善を図るには、できるだけ業務のデジタル化を図り効率性や正確性を担保したり、担当者に積極的なストレス解消を啓蒙したりといった、具体的な対策を講じることが重要となってきます。

    テレワーク対応での業務増加

    現代の企業の総務部は、上記で取りあげたようなストレス要因に加え、テレワーク対応によりさらに業務量や業務の煩雑性が増しているのが実状です。従来のオフィスワークとは大きく異なる環境下で総務部の業務を遂行しなければならないことに加え、テレワーク以降に伴う社員からの問い合わせ対応や環境の整備などにも取り組まなければならず、負担の大きさからストレスを感じている総務担当者も増えてきています。

    テレワークの推進は総務部に問い合わせや相談が集中しがちであるため、企業側としては他部署との連携や負荷の分散を図るなど、総務部の負担やストレスを軽減する対策を講じることが重要となります。

    総務のストレス要因「業務量が多い」原因

    総務のストレス要因「業務量が多い」原因

    総務の最大のストレス要因であり、他のストレス要因の原因ともなっているのが業務量の多さです。ここでは、総務の業務量が多くなってしまう主な原因について解説します。

    業務の幅が広い

    先ほどもご紹介しましたが、総務部は社内のなんでも屋として扱われることが多く、定型的な管理業務から問い合わせ対応、その他雑務まで幅広い業務を担当しているケースが多くあります。

    実際に、月間総務が実施したアンケートによると、総務部は他部署から以下のように見られているというデータが明らかとなっています。

    ■会社のなかで総務は他部署からどのようにみられているか

    • なんでも屋:83.6%
    • 雑用係:72.9%
    • 裏方:61.3%
    • 縁の下の力持ち:34.9%
    • コストセンター:13%
    • ゼネラリスト:10.8%
    • スペシャリスト:6.7%
    • プロフェッショナル集団:4.5%
    • 花形部署:0.7%
    • その他:3.3%

    見ていただくとわかるように、どちらかというとネガティブな意味合いが含まれるものが多くランクインしています。

    業務の幅広さや煩雑さは業務量の増加に繋がり、上記の調査結果のようなネガティブイメージも相まって、総務担当者がストレスを感じる要因となっています。

    人手不足

    企業活動においては、直接的な売上に結び付く営業・マーケティングといった企業のフロントオフィス部門が優先されがちで、総務・経理・人事といったバックオフィス部門は後回しにされやすいという傾向があります。

    最低限の人員しか配置されずに業務を行っている総務部門も多く、慢性的な不足に陥っていることが原因で、担当者一人ひとりの業務量が増えているというケースも多く見られます。特に、人的リソースに余裕がない中小企業ではその傾向も顕著です。

    総務部を健全に機能させるためにも、デジタル化や人員配置の見直しなどの対策が必要となります。

    業務の属人化

    総務部は、その企業特有の業務フローが構築されやすいことや、業務範囲が非常に広いことから、特定の人物に業務が偏る属人化が発生しやすい傾向にあります。特に、総務部では熟練の担当者や勤続の長い担当者に業務が集中しがちです。

    属人化が生じると、短期的には経験豊富な担当者が業務をこなすことで効率性が高まるメリットがあります。しかし、長期的には担当者による業務品質や業務効率のバラつきが生じることにより、全体的な業務効率は著しく低下してしまうのが実状です。主要な人物の休職や退職が発生すると、業務が停滞してしまうというリスクもあります。

    このように、総務部の業務属人化は特定の人物の業務量が増加するだけでなく、他の担当者がスムーズに業務を進められないことから、全体の業務量が増える大きな原因となるため注意が必要です。

    総務のストレス軽減に効く業務効率化方法

    総務のストレス軽減に効く業務効率化方法

    総務のストレス対策を行うのであれば、業務量を軽減するために業務効率化を推進することが効果的な打ち手となります。

    ここでは、総務のストレス軽減に有効となる業務効率化の具体的な方法について解説します。

    ITツールの活用

    ITツールを活用して業務の自動化や効率化を図ることは、効果の高いマストな施策であるといえます。総務部で活用できるITツールも多数リリースされていますので、業務効率化によるストレス軽減を図るのであれば、まずは以下のようなITツールを徹底的に活用して限界まで自動化と効率化を推進するのが有効な打開策となります。

    • ナレッジ共有ツール
      ナレッジやノウハウを一元管理して共有
    • ビジネスチャット
      チャットでスムーズかつスピーディーなコミュニケーションを実現
    • チャットボット
      問い合わせ対応を代替させて自動化
    • RPA
      定型業務を自動化して自動処理
    • 勤怠管理システム
      勤怠管理をシステムで効率化
    • ペーパーレス化ツール
      電子契約書・ワークフローなど紙による業務をデジタル化

    全てを一度にITツールに代替させることは難しいため、高い効果が見込めるものから徐々に導入を進めていくのがおすすめです。

    業務の標準化

    上述の通り総務部は属人化が発生しやすく、これは業務量の増加や効率の悪化を招く大きな原因となります。そこで、業務の標準化を図り効率化を図ることも、ストレスを軽減するための有効な対策となります。

    熟練の担当者や経験豊富な担当者が持つナレッジやノウハウを共有できる体制を整え、誰が業務を行っても一定の品質と効率を担保できる環境を構築すれば、総務部のストレスは大幅に軽減されるでしょう。そのための方法としては、やはり上記のITツールの導入が有効な解決策となります。

    アウトソーシングの活用

    ITツールの活用や業務標準化など、社内で実施可能な施策を行っても業務効率化が追いつかない場合には、アウトソーシングを活用して外部の専門企業に業務を委任するという方法もあります。

    近年ではさまざまなアウトソーシングサービスを提供する企業が多数登場しており、総務や経理といったバックオフィス業務を委任できる企業も多いため、目的やニーズに合わせて依頼を行うことが可能です。人材の採用や育成を行うことなく、即座にリソースを補完できるのがアウトソーシングを活用する大きなメリットです。

    専門性の高い人材による高いパフォーマンスを求める場合にも、アウトソーシングの活用はおすすめとなります。

    総務のストレス軽減に最適なITツール5選

    総務のストレス軽減に最適なITツール5選

    総務のストレス軽減を図るのであれば、即効性があること、効果が高いこと、コストパフォーマンスに優れていることから、ITツールの活用を優先的に検討するのがおすすめです。

    ここでは、総務のストレス軽減に最適なおすすめのITツールを5選ご紹介します。

    チャットボットツール

    チャットボットツールとは、チャット形式の会話を通じてユーザーからの問い合わせに自動で対応できるツールのことです。社内各部署からの問い合わせが集中する総務部においては、チャットボットに対応を代替させることで、大幅に業務負荷の軽減を図ることができます。

    問い合わせ対応に起因して業務量が増えている総務部においては、最優先で導入を検討したいITツールとなります。

    おすすめチャットボットツール「チャットディーラーAI」

    チャットディーラーAI

    チャットディーラーAIは、企業のさまざまなバックオフィス部門での活用を想定して開発された、社内向けAI搭載型チャットボットツールです。主な特徴と総務部におすすめのポイントについて以下にご紹介します。

    • 設置場所の自由度が高く、最もパフォーマンスを発揮できる場所へ設置できる
    • 豊富なテンプレートと学習済みAIにより短期間で導入できる
    • カスタマイズの自由度が高く便利な機能も充実
    • 優れた分析・レポート機能により効率的にPDCAを回せる

    導入・運用・改善まで徹底したサポートが無償で付随しているため、総務部の問い合わせ対応をチャットボットで代替したい場合にはおすすめです。

    チャットディーラーAIの詳細はこちら

    チャットディーラーAI
    https://www.chatdealer.jp/

    労務管理システム

    労務管理システムとは、社会保険・労働保険の管理や手続きといった労務管理業務をデジタル化することで、効率的な業務を可能とするシステムのことです。多機能なものですと、勤怠管理・給与計算・年末調整等に対応したシステムもあります。

    労務管理業務は、複雑かつ煩雑でありつつも正確性やスピードが重要視されるため、負荷が高い業務です。そのため、総務部で労務管理業務も担当している場合は、システムを導入することで大幅な業務量とストレスの軽減を図ることが期待できます。

    おすすめ労務管理システム「SmartHR」

    SmartHRとは、50,000社以上に導入されている、トップクラスのシェアを誇る人事労務管理システムです。充実した機能と汎用性の高さから、多くの企業の人事労務部門で活用されているシステムとなります。主な特徴や総務部におすすめであるポイントについて以下に解説します。

    • 人事労務に関するあらゆるデータを集約して一元管理することができる
    • さまざまな手続を電子化・ペーパーレス化することができる
    • 自動化・効率化を図るための機能が充実
    • 蓄積したデータの分析や活用も可能
    • 連携性に優れており最適な業務環境を構築できる

    総務部が人事労務管理も担っている場合には、オールインワンでさまざまな業務を効率化することができるSmartHRがおすすめです。

    SmartHR
    https://smarthr.jp/

    勤怠管理ツール

    勤怠管理ツールとは、出退勤時間の打刻・労働時間の管理・賃金及び割増賃金の自動計算・法対応など、効率的で正確な勤怠管理を行うためのさまざまな機能が搭載されたツールのことです。

    ツールを導入することで、勤怠管理業務の効率化・負荷軽減・コスト削減・正確性向上・ミスの低減といったメリットが期待できます。総務部が勤怠管理を担当している場合には、導入によって業務量及びストレスの軽減を図ることが可能です。

    おすすめ勤怠管理ツール「KING OF TIME」

    KING OF TIMEは、シェア・認知度・満足度においてトップクラスの実績を誇る勤怠管理ツールです。製品の特徴や総務部におすすめのポイントについて以下にご紹介します。

    • PC打刻から指紋認証や生体認証まで、打刻の種類が豊富
    • 豊富な機能と柔軟性の高さで、あらゆる企業に合わせた勤怠管理を実現可能
    • 直感的な操作で誰でも簡単に扱うことが可能
    • 最新のセキュリティ搭載により、セキュアな環境で勤怠管理を行うことが可能
    • サポート体制が充実しており、導入から運用まで安心して利用できる

    勤怠管理を担当している総務部が効率化を図りたい場合には、非常におすすめのツールとなります。

    KING OF TIME
    https://www.kingoftime.jp/

    ワークフローシステム

    ワークフローとは、直訳すると「業務の流れ」という意味となり、業務を進めるための一連の作業や手続きのことを指します。ワークフローシステムとは、このようなワークフローを電子化して効率的に行うための機能が搭載されたシステムのことです。

    総務部では、社内各部門と承認申請業務を行う機会も多いため、ワークフローシステムを導入することで、煩雑な承認申請業務をデジタル化して効率化を図り、ストレスを軽減することが可能となります。

    おすすめワークフローシステム「ジョブカンワークフロー」

    ジョブカンワークフローは、累計15万社以上に導入されている、トップクラスのシェアを誇るワークフローシステムです。製品の特徴や総務部におすすめのポイントを以下にご紹介します。

    • UIが優れており、直感的な操作で誰でも簡単に使用できる
    • パソコンだけでなくスマホからも申請・承認を行うことができる
    • ワークフローに用いられるあらゆる申請書に対応可能
    • 承認経路を柔軟に作成することができる
    • 自動制御機能により入力内容の正確性を担保できる

    総務部における承認申請業務が多い場合や煩雑さに悩んでいる場合には、ジョブカンワークフローの導入により業務改善を図ることが期待できます。

    ジョブカンワークフロー
    https://wf.jobcan.ne.jp/

    RPAツール

    RPA(Robotic Process Automation)とは、直訳するとロボットによる作業プロセスの自動化という意味となり、定型業務や単純業務を自動化できるツールのことを言います。総務部においては、RPAツールを導入することで、次のような業務の自動化を図ることができます。

    • 情報収集
    • システムへの入力
    • データの転記
    • 資料やレポートの作成

    できるだけ多くの業務をRPAへ代替させることで、総務部の業務負担を減らしてストレスを軽減することができます。

    おすすめRPAツール「ロボパットDX」

    ロボパットDXは、1,000社以上に導入されておりトップクラスの顧客満足度を誇る注目のRPAツールです。製品の特徴や総務部におすすめのポイントについて以下にご紹介します。

    • 専門的な知識やスキルを必要とせずロボの作成が可能
    • フローティングライセンスで台数を気にせず利用できる
    • あらゆるソフト・ブラウザ・アプリ・システムで動作させることが可能
    • サポートチームが導入から運用までを徹底支援
    • セミナー・資料など、RPAの導入や運用に役立つ情報が充実

    ロボパットDX
    https://fce-pat.co.jp/

    まとめ

    総務のストレスの原因と対処法についてご紹介してきました。

    バックオフィス部門である総務部はフロントオフィス部門と比べると、人員の割り振りや業務効率化の対策等が後回しになりがちです。しかし、総務部の後方支援が十分に機能しないことには、円滑な企業活動は実現することができないため、業務効率化や負荷軽減に取り組んで、担当者が働きやすい環境を構築することが重要となります。

    総務部の担当者のストレス対策に課題を抱えている方は、ぜひ当記事も参考にして、担当者が働きやすいように業務効率化や負荷軽減に取り組んでみて下さい。

    • 執筆者:ボットマガジン編集部
    • この記事を書いた人

      ボットマガジン編集部

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