kintone(キントーン)にチャットボットを連携させるメリットとは?対応ツールも紹介

近年の企業活動では、ITシステム・ツールの活用やDXが非常に重要視されており、各ベンダーから業務のデジタル化による生産性向上に役立つさまざまな製品がリリースされています。kintone(キントーン)は、機能・性能もさることながら扱いやすさや利便性に優れていることから、多くの企業に導入・活用されているサービスです。

当記事では、kintoneとチャットボットの概要から、両者を連携させることでできること、連携におすすめのチャットボット製品、チャットボットの選び方について解説しています。

kintoneとチャットボットの連携を検討している方や、kintoneのパフォーマンスを更に向上させたい方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

この記事の目次

    kintone(キントーン)とは?

    kintoneとは、サイボウズ社が提供する業務アプリ開発用のクラウドサービスのことです。プログラミング等の専門スキルを必要とせず、ドラッグ&ドロップの簡単な操作のみでさまざまな業務アプリの作成が可能。登録した情報をメンバー間で共有したり、データの集計を行ったりすることも可能です。

    必要に応じて手軽にアプリを作成したり改善したりできることから、業務効率化・生産性向上を目的とする多くの企業にて導入・活用されている人気のサービスとなります。

    チャットボットとは?

    チャットボットとは、「チャット」と「ロボット」を掛け合わせて作られたワードで、テキストや音声を活用して自動的に会話を行うプログラムのことです。

    ユーザーが利用しやすいように対話型のインターフェースをWebサイト等に設置して利用されるのが一般的で、ビジネスの分野においては主に問い合わせ対応やタスク処理の自動化・効率化を目的に活用されています。

    チャットボットは企業の生産性向上・業務効率化において非常に高いパフォーマンスが認められており、多くの企業が導入・活用を進めています。

    チャットボットはkintoneへの設置や連携が可能!

    チャットボットツールの一部は、kintoneのプラットフォーム上に設置・連携して利用することが可能です。kintone単体でも業務効率化や生産性向上に十分に寄与できる性能を持ちますが、チャットボットを設置することで更に利便性や有用性を高めることができます。

    ここでは、チャットボットとkintoneを連携させる方法・kintoneにチャットボットを表示させる方法・連携によりできることをご紹介します。

    チャットボットとkintoneの連携

    kintoneとチャットボットの連携を行えば、以下のようなさまざまな操作を行うことが可能となります。

    チャット上でkintoneを操作

    kintoneとチャットボットを連携させれば、kintoneのプラットフォームを操作することなく、チャットボットツール内で情報の検索・参照・入力・登録・更新といった操作を実施することが可能になります。

    例えば顧客情報をチャット上から直接参照したり、反対にチャット上から顧客情報の入力・登録を行うといった操作が行えます。

    問い合わせ対応を代替

    kintoneのプラットフォーム上にチャットボットを常駐させておけば、チャットボット本来の機能である問い合わせ対応の自動化を行うことも可能。問い合わせ対応の効率化や業務負荷軽減を実現することができます。

    キントーン上にチャットボットを表示

    チャットボットは、kintoneと連携させてデータのやり取りやタスクを実行するだけでなく、kintoneのプラットフォーム上に直接表示させることも可能です。

    上記でご紹介した問い合わせ対応を行う場合は、Webサイト等へ設置するのと同じようにkintoneのページ上に表示させて利用する形となります。kintoneへのチャットボットの設置はjavascript挿入機能を利用して行いますが、プログラミングの知識がなくても簡単に設置することができます。

    ただし、こちらは単にチャットボットの表示場所としてkintoneを指定しているだけであり、連携による機能を活用する場合はAPI等を活用した設定を行う必要があります。また、kintoneへの設置・連携の可否はチャットボットの製品により異なる点にも注意が必要です。

    kintone上にチャットボットを直接表示させれば、プラットフォームの利用中に生じた疑問・質問をその場で解決できるため、ユーザーの業務効率向上・チャットボットの利用率向上ならびに問い合わせ部門の負荷軽減を図ることができます。

    kintoneへ設置・連携できるおすすめのチャットボット

    kintoneにはチャットボットを設置・連携することが可能であり、利便性や操作性を高められることが分かりました。実際にチャットボットを設置・連携してみたい方もいるのではないでしょうか。

    ここでは、kintoneへ設置・連携が可能なおすすめのチャットボット製品についてご紹介します。

    チャットディーラーAI

    チャットディーラーAIは、楽楽精算でおなじみの株式会社ラクスが提供する社内向けAIチャットボットです。

    外部連携性に優れており、kintoneをはじめとした数多くのシステム・ツールとの連携が可能。豊富なテンプレートと学習済みAIにより、導入も運用も短時間で手軽に行えることが大きな特徴です。

    クラウドサービス上で活用するための機能も充実しており、kintone上で問い合わせ対応を行わせたり、ナレッジ・ノウハウの蓄積・共有を行ったりと、さまざまなニーズに活用することができます。

    価格もリーズナブルでサポートも充実しているため、使いやすさやコストパフォーマンスを重視する方にはおすすめのチャットボットです。

    チャットディーラーAIの詳細はこちら

    Chakitto

    Chakittoは、kintone上に散在するさまざまなデータをチャット形式で手軽に取得することができるチャットボットツールです。

    アプリごとに検索を行ったり、AIによりkintone全体の検索を行ったりと、用途に合わせた利用が可能。コメント通知に対応した検索を行うことも可能です。

    kintoneにデータを集約しているけれども、上手く参照できずにデータが見つからない場合や、データ量が多すぎて検索効率が悪い場合は、Chakittoを連携させることで利便性の向上が図れます。

    無料トライアルも可能となっているため、kintoneでのデータ活用に課題を抱えている方におすすめです。

    ASBOT

    ASBOTは、ビジネスの現場で本当に必要とされる機能を厳選して搭載したチャットボットです。

    自然言語処理が可能なAIエンジンを搭載しており、シンプルでありながら高いパフォーマンスを誇るのが特徴。機能数が厳選されているため、導入も運用もスムーズに行うことができます。

    また、料金プランも月額固定の15万円と非常にリーズナブル。専任担当者による徹底したサポートを希望する方は、オンボーディングプランを選択すればオプションを追加することができます。

    kintoneとの連携もAPIを活用してワンタッチで行うことができるため、ASBOTの機能で十分に導入要件を満たせる方や、コストパフォーマンスを重視する方にはおすすめです。

    チャットボットを選ぶときのポイントは?

    kintoneと連携可能なチャットボットを3件ご紹介しました。このほかにもチャットボットは多種多様な製品がリリースされているため、製品選びに失敗しないためにはいくつかチェックすべきポイントがあります。

    ここでは、チャットボットを選ぶ際にチェックすべきポイントについて解説します。

    導入方法を確認

    チャットボットは製品によって設置できる場所や導入方法が異なるため、まずは導入の可否を判断するためにも自社環境への導入方法を確認することが先決です。kintoneへの設置・連携を検討しているのであれば、当然チャットボット製品が設置・連携に対応していること、スムーズに導入できることを確認しておく必要があります。

    導入が可能であったとしても、複雑な設定が多く専門知識が必要となる製品では、自社の負担も大きくなります。そのため、タグの発行・埋め込みのみで設定できるなど、できるだけ簡単な方法で導入・設置が行える製品を選ぶのがベターです。

    AIを搭載しているかどうか

    チャットボットは、大きく分けてAIを搭載している製品と非搭載の製品があります。

    AIが搭載されているものは、複雑な質問への回答や、問い合わせ件数が多い場合に向いています。また、表記ゆれ・表現ゆれにも柔軟に対応できるため、ユーザーにとっても使いやすいものとなります。

    このようにAI搭載の有無によって対応件数・対応範囲・対応品質が大きく変わってくるため、用途が限定された導入を行う場合を除いては、AI搭載型の製品を選ぶのがおすすめです。

    有人対応と無人対応の切り替えが可能か

    現代の進化が進んだチャットボットは機能・性能に優れており、無人対応で多くのニーズをカバーすることが可能です。しかし、完全に無人対応で完結するのはまだまだ困難であるのが実状です。

    用途によっては無人で対応できるケースもありますが、もしチャットボットの導入後に有人対応が必要となった場合に非常に困るため、必要に応じて有人対応へスムーズにエスカレーション可能な製品を選んでおくことがポイントとなります。

    特に、問い合わせの内容が多岐に渡る場合や複雑難解である場合には、自動対応できない場合に備えて必ずエスカレーション可能な製品を選ぶようにしましょう。

    自社に必要な機能を搭載しているか

    チャットボットを選ぶ際に重要となるポイントが、自社の課題解決や目標達成に必要な機能を搭載しているかという点です。機能が不足していると、当然ながら導入の目的を果たすことができないため、製品を選ぶ際には入念にチェックしておく必要があります。

    kintoneとの連携を検討しているのであれば、クラウドサービス上での利用を想定した機能を搭載していることもチェックしておく必要があります。

    ただし、機能が充実している製品であるほどコストは高くなる傾向にあるため、漠然と多機能な製品を選んでしまうのは得策ではありません。必要な機能と不必要な機能の選別を行い、必要十分な機能が揃った製品を選ぶようにしましょう。

    トライアルで体験できるか

    導入を検討しているチャットボット製品が自社の環境に合っているか、自社の課題解決に役立つかどうかは、実際に操作してみないと分からない部分が多くあります。そのため、導入にあたってはトライアルを実施することが非常に重要です。

    特に、一般的なWebサイトではなくkintoneのようなクラウドサービスへの設置を検討している場合は、連携による実際の使用感を確認する必要があります。

    そのため、チャットボット製品を選ぶ際には、トライアルの実施が可能であることはもちろん、検証を行うのに必要十分なトライアル期間とサポートが用意されている製品を選ぶようにしましょう。

    サポート体制が整っているか

    チャットボットの導入にあたっては、FAQの作成・設定・運用・メンテナンスでつまずくことも少なくないため、ベンダーのサポートが充実している製品を選ぶことも非常に重要です。

    チャットボット製品のサポート体制は、マニュアルと簡易的なサポートしか付随していないベンダーから、が専門のチームが導入から運用までサポートするベンダーまでさまざまです。

    チャットボット導入の成否はベンダーのサポート次第で大きく分かれる傾向にあるため、コストが嵩んでも基本的にはサポート体制が整っているベンダーを選ぶのがおすすめです。

    特に、初めてチャットボットを導入する場合や、kintone等の特殊なクラウドサービスに導入を行う場合においては、サポート体制・サポートの充実度は細かくチェックしておきましょう。

    まとめ

    kintoneは、プラットフォーム上でさまざまな業務アプリを構築できる、企業の業務効率化・生産性向上に非常に役立つクラウドサービスです。単体でも十分便利なサービスですが、チャットボットを連携させることで、さらに高いパフォーマンスを発揮することが可能です。

    kintoneへのチャットボットの設置・連携を検討しているのであれば、目的・用途の明確化を行い、自社の要件を満たせる製品を導入することが重要なポイントです。kintoneをより便利に効率的に活用したい方は、ぜひ当記事も参考にして、チャットボットの設置・連携を検討してみて下さい。

    • 執筆者:ボットマガジン編集部
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      ボットマガジン編集部

      ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

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