社内問い合わせの削減に役立つシステムは?失敗しない選び方もご紹介

社内の問い合わせ対応を行う部署では、「問い合わせが多くて、ほかの業務に手が回らない」「同じような質問ばかり寄せられ、無駄が多い」という課題を抱えているケースがよく見られます。そのようなケースで役立つシステムには、一体どのようなものがあるのでしょうか。
今回は、社内問い合わせを削減し、業務効率化を進めるために役立つシステムとして「FAQシステム」と「チャットボット」をご紹介します。それぞれのメリット・デメリットと、失敗しない選び方を詳しく解説していきますので、社内問い合わせの課題解決に役立ててみてください。
社内問い合わせへの対応でよくある課題

社内問い合わせへの対応は、どうしても対外的な課題と比較すると優先順位が低くなりがちです。しかし、優先順位を下げて放置すると大きな問題に発展する可能性をはらんでいるため、注意が必要です。
まずは社内お問い合わせへの対応で多く見られる課題を3つご紹介します。
同じような問い合わせが多い
社内問い合わせでもっとも深刻な課題は、「同じような問い合わせへの対応に、多くの時間を費やしている」ことです。
「有給を申請するのは何日前までですか?」
「出張費の精算用ファイルはどこに収納されていますか?」
「赤いボタンを押したらシャットダウンしたけど大丈夫ですか?」
といった、「FAQに書いてある」「マニュアルを見ればわかる」といった質問が、毎日のように寄せられているでしょう。
問い合わせ内容が簡単であるだけに、各質問への回答には大して時間がかからないかもしれません。しかし、その問い合わせが積み重なれば、やがて膨大な時間になります。
それが社内のあちこちで発生していると考えると、一体どれだけの時間、つまりコストを無駄にしているのかと考えずにはいられないでしょう。
問い合わせ数が多い
社内の問い合わせは、数が多くなりがちなことも深刻な問題です。例えば、これが他社に問い合わせるとなると、「まずはちょっと自分で調べてみよう」と思うものです。多くの人は他人に質問することをよしとせず、まずは自己解決を試みるでしょう。
しかし、社内のこととなると、「身内である」という安心感と遠慮のなさから、問い合わせのハードルが下がります。FAQやマニュアルを見るよりも「聞いたほうが早い」と思いがちで、安易に内線を鳴らしてしまうことも多いはずです。
問い合わせを受ける側も、身内が困っているのを突き放すこともできません。結果的に多くの問い合わせに対応せざるを得なくなり、人も時間も不足する事態が頻発します。問い合わせ対応に時間がかかるようになると、回答を待っている間業務が進まず、企業全体の生産性低下につながることすらあるのです。
担当者の負担増大
同じような質問が寄せられる、問い合わせの数が増える一方といった状態が慢性的に続くと、社内問い合わせ対応にあたる担当者の負担は増大していきます。
問い合わせに対応している社員が専任であれば、「それが仕事」と割り切れます。しかし多くの場合、担当者は自身の業務を持っており、問い合わせは詳しい人が「善意のもと」で兼任していることがほとんどで、負担が増大しやすいことが問題です。
負担が大きい状態が続くと、問い合わせ対応ばかりに時間をとられて自分の業務が後回しになることも考えられます。「自分の仕事はほかの社員からの問い合わせがなくなる退勤時間がすぎてから」となりかねず、残業代が増えるばかりか、最悪の場合負担感から離職を引き起こすことすらあるでしょう。
社内問い合わせ対応の課題を解決するには?

社内問い合わせ対応の課題を放置していると、深刻な問題が発生する可能性があることがわかりました。それでは、これらの課題を解決するにはどうすればいいのでしょうか。
社内問い合わせは、「同じような質問が」「数多く寄せられる」の2つの課題が「担当者の負担を増大させる」ことが問題でした。これらを根本的に解決するには、寄せられる問い合わせの数を削減する以外ありません。
「数多く寄せられる同じような質問」を、担当者に問い合わせる前に自力で解決できるシステムを構築できれば、課題を解決できるということです。そしてそれには、「社内問い合わせシステム」をうまく活用するのが有効です。
社内問い合わせ向けシステムは?
社内問い合わせの課題を解決するシステムには、「FAQシステム」と「チャットボット」の2種類があります。それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なるため、両者を比較したうえでどちらが自社に適しているかを見極めるのがおすすめです。
FAQシステム
FAQシステムとは、よくある質問とその回答を公開・管理するためのシステムです。カスタマーサポート部門で活用することが多いシステムですが、社内の問い合わせ対応にも有効活用できます。
FAQシステムは、内容の更新などの管理作業が容易にできるようになっていたり、検索性を高めるために以下のような機能が備わったりしています。
- サジェスト検索:入力されたキーワードや質問に適していそうな回答の候補を表示する
- タグ検索:その回答に関連する単語にタグ付けし、キーワード検索しやすくする
- カテゴリ検索:FAQをカテゴリに分けて、ユーザーが検索しやすくする
FAQの運用管理に特化した、FAQシステムのメリット・デメリットをご紹介します。
FAQシステムのメリット
FAQシステムには、先述した通り、検索性を高めることができる機能が搭載されています。この検索機能を上手く活用することで、ユーザーの高い解決率が期待できるのです。もし、FAQシステムを導入しておらず、検索性が低いまま放置していると、ユーザーから「使えない」とされ、せっかく運用していてもユーザーに活用してもらえないという自体が発生するでしょう。
また、FAQシステムには分析機能が搭載されていることも多いという点もメリットです。どのFAQの閲覧数が多いのかなどの利用データから、項目を追加したり、内容を修正したりと、より精度の高いFAQを目指すことができます。
FAQシステムのデメリット
FAQシステムを活用することで、検索性を高めることができますが、基本的に求める情報を「自力で探す」作業が必要になります。そのため回答にたどり着くまでに、時間がかかることも少なくありません。
また、FAQはユーザーが入力したキーワードに紐づいた回答を提示するので、入力されたキーワードをシステムが理解できなかったり適切なキーワードが入力されなかったりすれば、必要な回答にたどり着けない可能性があることもあるでしょう。
チャットボット
チャットボットとは、「チャット」と「ロボット」を組みあわせた造語で、自動応答プログラムを指します。チャット形式、つまりボットとの「会話」で疑問や質問に対する回答を引き出すことが、「検索」によって答えを探すFAQシステムとは異なります。
チャットボットのメリット
チャットボットは、あらかじめ用意した選択肢をユーザーに提示し、選択を繰り返すことで適切な回答へと導きます。選択肢の数も、ユーザーの負担にならない程度に設定されています。
ユーザーが入力したキーワードを手がかりに適切な回答を提示する、AIが搭載されたものもあります。AIが搭載されたものは学習機能が備わっているので、質問と回答が繰り返されるたびにデータが蓄積され、回答精度が上がっていくことも特徴です。
チャットボットのデメリット
チャットボットはFAQと比較すると、長く複雑な回答をするのには向いていません。LINEやMessengerから想像できるように、チャットボットはフキダシ型でのやり取りになるため、長い文章を提示するのには適していないのです。
そのため必要に応じて、適切なページへとリンクを飛ばす運用が基本になります。
社内問い合わせ向けシステムの選び方

社内問い合わせに利用できるシステムには、FAQシステム、チャットボットの2種類がありますが、自社にどちらを選べばいいのでしょうか。
ここからは、社内問い合わせ向けシステムの選び方を解説します。
現状の課題を洗い出す
まずは自社にどのような課題があるのか、現状を洗い出すことから始めましょう。「社内問い合わせの対応業務に問題がある」とひと口にいっても、その状況は企業によってさまざまです。
- FAQがあるのにうまく活用されていない、もしくはFAQが用意されていない
- 実際1日何件ぐらい問い合わせがあり、どれくらい時間がとられているのか
このような課題をまずは精査しなければ、自社にどのようなシステムが必要なのか判断できません。
膨大なFAQがすでにあるものの、それが使い勝手が悪いだけであれば社内FAQの導入が適しています。質問の数は多いものの、内容はバラエティーに富んでいるようなら、チャットボットで自由に質問してもらうAI型のチャットボットのほうが使いやすいと感じてもらえるかもしれません。
まずはデータを収集・分析し、FAQシステムとチャットボットのどちらが適しているのか検討しましょう。
さまざまな視点でシステムを比較する
システムを比較するときには、「機能が豊富だから」「安価に導入できるから」「実績が豊富だから」といった、漠然とした理由で選ぶことは避けましょう。
システムを導入するとなると、つい「機能豊富で価格が安い」ものを「お得」と感じてしまいます。しかし、多機能なものが本当に自社に必要なのか、よく考える必要があります。
一概にはいえませんが、機能が多くなると操作性が悪くなりがちです。使う人が操作に迷い利用を断念してしまったり、管理の難易度が高く改善を進められなかったりすれば、結果的に利用率は高くなりません。
システムは、どれだけ安いものであっても使ってもらえなければ、「高い買いもの」になります。自社に本当に必要な機能が適正な価格で利用できることはもちろん、多くの社員に使ってもらえることが、結果的に「費用対効果」を高めるのです。
社内周知を徹底する
導入するシステムを決め運用を開始するときには、とにかく社内周知を徹底しましょう。メールで全社員に通知する、社員食堂や休憩室にお知らせを掲示することはもちろん、社内ポータルサイトのトップページにFAQの入り口を設ける、チャットボットであれば全ページにポップアップを表示するなど簡単にアクセスできる工夫を懲らします。
どれだけ優れたシステムを導入しても、存在を知られなければ使ってもらえることはありません。FAQシステムもチャットボットも、利用頻度が上がることでデータが蓄積され、改善によって精度を高めていけます。運用開始に際しては、まずは「使ってもらうためにできること」を熟考することが重要です。
社内問い合わせ向けAIチャットボット「チャットディーラーAI」
社内問い合わせ向けにチャットボットを導入するなら、「チャットディーラーAI」がおすすめです。
チャットディーラーは、社内問い合わせに特化したAI型のチャットボットで、導入時の負担軽減のため、あらかじめ400種類以上もの社内用テンプレートを搭載していることが特徴です。すでに一定レベルの学習データを蓄積済みなので、データ整備不要で運用を開始できることがメリットです。
また、1契約だけで、総務や経理などの複数部署を横断して管理・運用することも可能です。ビジネスチャットや各種グループウェアと連携すれば、使い慣れた画面上でチャットボットを利用できるので、社員が戸惑うことなくスムーズに使い始められます。
さらに、初期導入から効果検証まで、成果が出るまで専属担当者による徹底的なコンサルサポートが付いていることもポイントです。
下記から無料でプロダクト資料もダウンロードできるので、社内問い合わせへの対応にお困りであれば、チェックしてみてください。
まとめ
社内問い合わせには、同じような問い合わせが数多く寄せられ通常業務を圧迫するといった問題があります。社内の課題はつい後回しにされがちですが、放置しているとやがて大きな損失につながりかねません。
事態を改善するには、FAQシステムやチャットボットを導入し、社員の自己解決を促して問い合わせ数を減らすことが重要です。導入するシステムは、自社の現状を洗い出して見極めましょう。AIチャットボットを選ぶなら、社内お問い合わせに特化しているチャットディーラーAIをご検討ください。
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この記事を書いた人
ボットマガジン編集部
ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。