Excelを使った社内FAQの作り方とは?デメリットに注意

Excelを使った社内FAQの作り方とは?デメリットに注意

表計算ソフトのExcelは、操作性や汎用性に優れており、関数やマクロを駆使して効率化や自動化といった機能も実現できることから、社内FAQの作成ツールとしても活用することができます。Excelで社内FAQの作成を行いたい方もいるのではないでしょうか。

当記事では、社内FAQの概要や作成効果から、Excelで社内FAQを作成する方法、Excelで社内FAQを作成するメリットとデメリット、Excel以外のツールを活用した社内FAQの作成方法までを解説していきます。

Excelを活用した社内FAQの作成を検討している方や、より効率的な社内FAQの作成方法について知りたい方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

この記事の目次

    社内FAQとは

    社内FAQとは

    FAQとは、いわゆる「よくある質問」とその回答をまとめたコンテンツのことです。社内FAQとはその社内版とも言えるもので、社内で発生するよくある質問とその回答をまとめたコンテンツのことを指します。

    企業活動においては、日々の業務や課題に関するさまざまな問い合わせが発生しており、多くの社員が質問を行えば対応部署の負担は非常に大きなものとなります。

    社内FAQを作成して公開しておけば、社員はFAQコンテンツを利用して問題や疑問を自己解決することができます。社員はスムーズに業務を行うことが可能となり、対応部署の負担も軽減することができます。

    問い合わせ対応の効率化や負荷軽減は多くの企業が抱えている課題となっており、その解決手段として社内FAQを採用する事例は増えてきています。

    社内FAQを構築する効果

    社内FAQを構築すれば、主に以下のような効果やメリットが期待できます。

    • ナレッジやノウハウの集約・整理

      社内FAQの作成を通じて、社内に散らばっているナレッジやノウハウを一ヶ所へ集約して整理することが可能。自社の情報資産の棚卸ができる。

    • 業務効率化

      社内に存在する有益な情報の活用を活性化させることで、組織全体のパフォーマンスのベースアップや業務効率化を図れる。

    • 人材育成の効率化

      情報を活用しやすい形で整理することで、人材育成や自己学習の効率化にも繋がる。人材育成に要するコストやリソースも削減。

    Excelで社内FAQを作る方法

    Excelで社内FAQを作る方法

    社内FAQは、どこの企業も活用している表計算ソフトであるExcelを活用して作成することもできます。

    ここでは、Excelで社内FAQを作成する方法とその手順について解説します。

    Q&Aの作成

    Excelで社内FAQを作成するには、まずは以下の手順に従いQ&Aの作成を行うことからスタートします。

    1. 社内FAQを作成する目的・用を明確化する
    2. できるだけ多くの情報を集め、種類別に仕分ける
    3. 種類別に分けた情報をさらに大分類・中分類・小分類に分ける
    4. 分類した情報から質問と回答を作成してQ&A化する

    情報が雑多なままQ&Aの作成を行うと、作業効率が非常に悪く重複や抜け漏れが生じます。網羅性が高く質の良いQ&Aを作成するためにも、まずは徹底した情報整理から始めることがポイントとなります。

    テンプレートの活用

    Q&Aの作成を行ったら、ユーザーが利用しやすい形にまとめて社内FAQの作成を行います。そこで重要となるのが、統一されたフォーマットで整理分類された社内FAQを作成することです。

    例えば、以下のような方法で社内FAQの作成を行ってみるのもおすすめの方法です。

    • 視認性・可読性に優れたテンプレートを作成して、Q&Aをドキュメント化していく
    • 情報を見つけやすいように、質問が整理分類された一覧画面を作成する
    • 一覧画面から各ファイルへ遷移できるようにハイパーリンクを設定しておく

    有用性に優れた社内FAQを作成するには、情報を充実させるだけでなく利便性も重視する必要があるため、最適な方法を模索して作成を進めましょう。

    管理体制を決定し、サーバー等に保存

    社内FAQは、一度作成を行って終わりではありません。自社が行っているビジネスの状況に合わせて既存FAQの更新を行ったり、不足しているFAQを追加したりといった管理運用が必要となります。

    社内FAQをリリースする前に、以下のように管理体制についても決定しておきましょう。

    • 運用メンバー
    • 担当の割り振り
    • メンテナンスのスケジュール
    • メンテナンスの方法や手順

    管理体制を構築したら、共用サーバーやオンラインストレージなどへFAQのアップロードを行い、公開に踏み切ります。

    社内FAQ作りに使えるExcelテンプレートを紹介

    社内FAQをExcelで作成する際には、上述の通りテンプレートを活用するのが効率的かつ便利であるためおすすめです。

    ここでは、社内FAQ作成におすすめのExcelテンプレートを厳選してご紹介します。

    bizroute作:Q&AシートのExcelテンプレート

    bizroute(ビズルート)とは、ビジネスに役立つ情報の発信や業務に役立つテンプレートを配布している人気のWebメディアです。「Q&AシートのExcelテンプレート」という名称で、質問と回答の管理を行えるテンプレートを配布しており、社内FAQに活用することができます。

    質問に関する情報・回答に関する情報に項目が分かれており、誰でも簡単に扱えるのが大きな特徴。実務に必要とされる項目は網羅されているため、すぐにでも運用を開始することができます。

    機能性や汎用性に優れたテンプレートをお探しの方は、ぜひbizrouteのテンプレートを活用してみることをおすすめします。

    bizroute:Q&Aシートのエクセルテンプレート

    Excelフリーソフト館作:ExcelFAQ1.0

    Excelフリーソフト館は、報告書・管理表・張り紙・カレンダーなど、Excelで作成したさまざまなテンプレートを無料で配布しているサイトです。

    FAQ用のテンプレートも配布されており、質問と回答を設定するのみのシンプルな構成となっているのが特徴。元々の構成がシンプルであるため、必要に応じて項目を追加したい方にも適しています。

    簡易的な社内FAQを作成したい場合や、社内FAQを初めて活用する方は、ぜひ活用してみることをおすすめします。

    Excelフリーソフト館作:ExcelFAQ1.0

    社内FAQをExcelで作るメリット

    社内FAQをExcelで作るメリット

    社内FAQをExcelで作成することには、汎用的なツールならではのメリットがあります。ここでは、社内FAQをExcelで作成する主なメリットについて解説します。

    新しいツールの導入が不要

    Excelは既に多くの企業が業務に活用しているツールであるため、社内FAQをExcelで作成すれば、新たにツールを導入する必要がないことがメリットです。

    ツールの導入や運用に伴うコストも必要ありませんし、操作方法や活用方法を新しく覚える必要もありません。

    コストやリソースの負担を軽減しつつ手軽に社内FAQの作成や運用をスタートできることが、Excelを活用する大きなメリットです。

    使い慣れたExcelの機能が活用できる

    Excelで社内FAQを行うもうひとつのメリットは、日常的に使い慣れたツールの機能を活用できることです。社内FAQへ登録するコンテンツの作成から、コンテンツの共有や管理、コンテンツの閲覧まで、普段の業務の延長線上として違和感なく行うことができます。

    新しいツールの導入や活用の際には、操作方法や活用方法を覚えるのに抵抗を感じるメンバーが生じることが障壁となりますが、このような課題をクリアしてスムーズに社内FAQの運用をスタートできることができます。

    社内FAQをExcelで作るデメリット

    社内FAQをExcelで作るデメリット

    社内FAQをExcelで作成した場合には、デメリットとなる面もあります。ここでは、社内FAQをExcelで作成する際の主なデメリットについて解説します。

    検索性が低い

    社内FAQをExcelで作成する際の最大のデメリットが、検索性の低さです。作成したファイルを共有フォルダ等で公開する方法となるため、情報を探す方法が非常にアナログな方法となるためです。

    フォルダ内検索やExcel内のワード検索を行うことは可能ですが、ファイル数や情報量が増えてくると検索結果に同じファイルが多くヒットするようになり、また都度ファイルを開いて確認を行う必要があるため、極めて非効率であると言わざるを得ないでしょう。

    スムーズに情報を探せないことから、業務効率が低下したり社内FAQが利用されなくなるという懸念もあります。

    文字が中心で読みづらい

    社内FAQでは、情報の視認性向上や理解促進のために、必要に応じて図や画像を活用するのがポイントとなります。

    しかし、Excelで社内FAQを作成する場合には、画像や図の配置に適さないツールであることやフォーマットの統一によりレイアウトに制限がかかることから、どうしても文字中心のコンテンツとなります。そのため、視認性や可読性についてはあまり期待できないことがデメリットです。

    図や表を活用した社内FAQを作成したい場合には、事前に図表の挿入を想定したフォーマットを作成しておくことで、上記のデメリットはある程度回避できます。

    データ量が多いと動作が不安定に

    Excelで作成されたファイルは、データ量が増えれば増えるほど動作が重くなり、不安定になります。ある程度のデータ量を超えると、エラーが発生したりファイルが壊れてしまうリスクもあります。

    小規模な社内FAQへの活用であれば影響を受けることはありませんが、膨大な情報を取り扱う場合においては業務に支障をきたす恐れがあることがデメリットです。

    大量の情報を扱うことが事前に想定されているのであれば、リスクヘッジとして他の方法を検討しておいた方が良いでしょう。

    編集に手間がかかると更新が疎かになるおそれも

    Excelでの情報共有は、更新や編集が行われた場合には、都度最新のファイルを全員に共有しなければならないため、手間と時間がかかります。また、ファイル数が多くなってくると、編集作業の負担から更新が滞ったり、新旧のファイルが入り混じったりといった事態が発生する恐れもあります。

    社内FAQはこまめに更新を重ねて運用していくことが重要となりますが、Excelの場合はバージョン管理の正確性や負担において懸念があることが大きなデメリットです。

    Excel以外のツールを使った社内FAQの作り方

    Excel以外のツールを使った社内FAQの作り方

    社内FAQを作成するためのツールは、Excel以外にもさまざまなものがあります。

    ここでは、Excel以外のツールの概要とならびにこれらを使った社内FAQの作成方法についてご紹介します。

    チャットボットの活用

    チャットボットとは、ユーザーからの問いかけに対して、会話を通じて自動的に回答を行うことができるプログラムのことです。近年ではAIが搭載された製品が主流となっており、人間に近い自然な会話や高度で複雑な会話を行うこともできるため、ビジネスの分野でも積極的に活用が進められています。

    チャットボットに対応させたいFAQを整備しておけば、社内FAQの対応を自動で行わせることも可能。問い合わせ件数に左右されず、24時間365日稼働させることができるため、FAQ利用の活性化や問い合わせ部門の負担軽減を実現することができます。

    チャットボットは製品によって得意とする分野やスペックが異なるため、チャットボットで社内FAQの対応を行うには、社内FAQに適した製品を選ぶことや自社の要件を満たせる製品を選ぶことが重要なポイントです。

    ナレッジマネジメントツールの活用

    ナレッジマネジメントツールとは、社内でのナレッジを一元管理することで、情報共有をスムーズに行うことができるツールのことです。ナレッジの作成・ナレッジの蓄積・ナレッジの管理・利用状況の分析まで、ナレッジマネジメントに必要な機能が充実しています。

    社内FAQの運用で重要となる情報の整理・検索機能・メンテナンスといった課題をスムーズに解決することができるため、本格的な社内FAQや大規模な社内FAQを運用したい場合には、非常におすすめの選択肢となります。

    スプレッドシートの活用

    Googleのスプレッドシートとは、Excelに近い使用感で利用することが可能であり、クラウド上で動作させることができるため、Excelでの社内FAQからの移行におすすめのツールです。

    Excelからスプレッドシートへ移行することで、以下のようなメリットを得ることができます。

    • 編集内容がリアルタイムで反映されるため、Excelよりもバージョン管理が容易
    • 同じ理由でファイル共有やファイル更新も簡単に実施することが可能
    • 使用感が似ているため、Excelからスムーズに移行できる

    ただし、Excelと同じく情報の検索性については苦手としているため、社内FAQ活用の利便性や効率性を重視する場合にはやや不向きである点に留意しておく必要があります。

    社内FAQに最適化されたツールを使うメリットと運用のポイント

    社内FAQはExcelでも作成することができますが、社内FAQに最適化された専用ツールを活用した方が、より便利にスムーズに社内FAQを作成することができます。

    ここでは、社内FAQ専用ツールを活用するメリットと、ツールを運用する際のポイントについて解説します。

    ツールを活用するメリット

    社内FAQに最適化された専用ツールを活用すれば、Excelでの社内FAQ運用に伴う課題を解決して、効率的な運用を実現することができます。以下に、専用ツールを活用することで得られる主なメリットについて解説します。

    • 情報の一元管理が可能

      専用ツールの最大の特徴は、あらゆる情報を一ヶ所に集約することで、効率的な管理・運用・活用を行うことが可能となる。

    • 情報共有のための機能が充実

      専用ツールには、社内FAQを運用するための専用の機能が充実。情報共有の推進にあたって大きな障壁となる情報の追加・更新・整理・共有も容易に行うことが可能。

    • 検索性に優れている

      専用ツールは、情報の管理だけでなく活用のための機能も充実。高度な検索機能も搭載されており、必要な情報をスムーズに見つけ出すことが可能。情報活用時の時間や労力も削減できる。

    ツールを運用するポイント

    社内FAQに最適化されたツールは、FAQ運用において高い有用性を発揮することが期待できます。しかし、パフォーマンスを最大化するには、以下のようなツール運用上のポイントも押さえておくことも重要となります。

    情報をこまめに追加・更新する

    いくらツールのスペックが優れていても、肝心の情報が更新されていなければ、FAQ運用においてパフォーマンスを発揮することは不可能です。ビジネスの状況に応じて、必要な情報をこまめに追加・更新していくことが重要となります。

    分かりやすく情報を整理分類しておく

    社内FAQ運用においては有益な情報を数多く蓄積することが重要ですが、利用者が探しやすいように整理・分類しておくことも必要となります。カテゴライズ・タイトル付与・タグ設定などを工夫して、どこにどのような情報があるのか分かるようにしておくことがポイントです。

    社内での情報共有を促進

    専用ツールを導入しても、実際に社内のメンバーが利用して実務に活用しなければ意味がありません。ツールを導入してFAQを整備したら、社内での周知や利用促進を行い、積極的に情報の投稿や活用が行われる状況を定着させることが重要です。

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    まとめ

    社内FAQにExcelを活用するメリットとデメリットから、Excelに代替するおすすめのツールについてご紹介してきました。

    Excelは汎用性が高く扱いやすいため、小規模で活用するのであれば、社内FAQツールとして適している面も多くあります。しかし、ツールの特性から大規模な情報共有や効率的な情報共有には適さないため、本格的に社内FAQを運用していくのであれば、専用ツールを検討するのがおすすめです。

    これから社内FAQの導入や運用を考えている方や、既存のFAQをより良い方向へ変えていきたい方は、ぜひ当記事も参考にして、最適な方法を検討してみて下さい。

    • 執筆者:ボットマガジン編集部
    • この記事を書いた人

      ボットマガジン編集部

      ボットマガジン編集部です!チャットボットについて、タイムリーでお役立ちな情報をお届けします。

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